マーケティングの現状と未来を語る

2014年ヤフトピに8度の記事掲載。わかりやすい裏読みでメディア取材多数。マーケティングコンサルタント。個別相談も受付中

気になるニュース

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

飲食店が流行るためには”味””価格””サービス””立地”が優れていたり、特徴があったりする方が良い。「ここでしか食べられない料理」「こんなにコストパフォーマンスの良い店は無い」「あのスタッフがいるから店の雰囲気が好き」などは、お客さんにとって来店の決め手になる。食べログやぐるなび、ミシュランのレビューサイトも使い方によって参考になるケースもあるが、それともに友人・知人からの口コミやテレビで話題になったなどの要素も大きい。

しかし、すべての店が”味””価格””サービス””立地”に優れているわけではない。むしろ、特徴ある店の方が無い店よりも少ないだろう。では、特徴の無い店は特徴のある店に勝つことが出来ないのだろうか。答えはNOだ。そのヒントをご紹介したい。

■ 「俺の〜」がもたらした”飲食店の新成功方程式”

飲食店の売上方程式とは「客数×単価×頻度」だ。このパラメーターが変化することで売上は増減することとなる。当たり前と思う人もいるだろうが、パラメーターをもう少しブレイクダウンすると、最近人気の飲食店の成功の図式が見えてくる。

立ち食いフレンチ、イタリアン、割烹で人気の「俺の〜」シリーズ。フレンチ、イタリアン、割烹など高級料理を提供するのだが、スタイルは立ち食い。これによって、お客さんの滞在時間は通常のフレンチ、イタリアン、割烹などよりも短縮される。そして狭い場所ながら入れる人数自体は増える。つまり、通常のフレンチ、イタリアン、割烹と比較して、単価は下がっても客数が大幅に増加するので、儲かる仕組みになっているのだ。

マーケティング的にはもう一つ大きなメリットがある。今までに無いビジネスモデルなので、情報番組の取材が集まりやすかったのだ。テレビ情報番組は、トレンドやブーム、視聴者のためになる情報をいち早く届けたいと常に情報を探している。「俺の〜」はテレビの情報番組のネタ的にもハマった。また、店に行った人、テレビ番組を見た人がソーシャルメディアで情報を拡散していった。こうしてブームはどんどん広がっていったのだ。

「俺の〜」がくれたヒントを、もう少し広げてみよう。

■ ”味””価格””サービス””立地”以外のパラメーターで特徴を作る方法

「俺の〜」が高級料理の”食べ方”を変えることで話題になったように、”食べ方”を変えることで、話題を作り、集客を増やす簡単な方法の一つだ。例えば、どの飲食店でもマネ出来る方法としては”価格設定”だ。商品単価や客単価の設定ではない。たとえを挙げてみよう。

ご存知”飲み放題””食べ放題”。2時間飲んで3000円というように、一定時間・一定金額で固定されている。
これをもっと細分化して、時間単位で課金するというやり方も考えられるだろう。”飲み放題””食べ放題”を10分単位で課金するのだ。3000円を2時間で割ると、1分あたり25円となる。単純計算で行けば10分250円を課金することとなる。しかし2時間の”食べ放題””飲み放題”で時間ギリギリまで食べたり飲んだりする人は実際には少ない。それであれば、10分単位にした時に単価をあらかじめ上げておく方が良い。例えば10分300円にしたとしよう。そうすれば1時間20分で3000円となる。これで良いのだ。早く切り上げようとする人が増えれば増えるほど、客の回転数は上がり、客数は増える。そもそも”食べ放題””飲み放題”はあらかじめ決められた料理を作って置いておけば良い。つまりお客さんのセルフサービスに近い。店員の手間があまりかからないのだ。このように「俺の〜」と違う形で、客数を上げてビジネスを上向かせることも可能だ。

実際、ビジネスに落とし込むためには、綿密な計画を練ることは当然だが、この一つの事例が、多くの飲食店にとって何かのヒントになれば幸いだ。

牛丼チェーン大手のすき家がスタッフの人員不足から閉店を余儀なくされたり、居酒屋チェーン大手のワタミがスタッフの人員不足や労働環境改善によって、店舗数を減少せざるをえないなど、人員不足が飲食店経営に大きなインパクトを与える事態が次々に起きている。

すでに東京都心の牛丼チェーン店、ファストフード店、居酒屋など、低下価格を売りにしている飲食店については外国人店員の姿が目につくようになった。すき家も、ワタミも、時給をあげてスタッフを募集しても集まらないという状況が続く中で、外国人の存在は欠かせないものとなっている。

このような店で働く外国人の多くはアジア系の外国人だ。彼らは日本で勉強したり、職を身につけたり、何かを得ようと一生懸命だ。飲食店で働く姿も、一生懸命働いている。

これからの日本はますます少子高齢化が進む。つまり日本人の働き手は少なくなる。能力の如何に関わらず、売り手市場が進んでいくのは明らかだ。今では考えられないが、バブル絶頂期には新卒面接で10社以上の内定を持っている人も少なくなかった。これから先の日本も、近い状況が起きるのだろうか。答えはNOだ。

なぜなら日本企業は今以上にグローバルな市場で戦うことが求められるからだ。グローバルな市場で戦うということは、日本人が日本で戦うという地の利を失うことだ。したがって、企業の人員募集も日本人・外国人を問わず進めることとなるだろう。すでにグローバル企業を標榜するユニクロや楽天では社内英語公用語化だけでなく、採用においてもグローバル化が始まっている。また、日本を代表する企業の一つであるパナソニックも、採用のグローバル化が始まっている。日本人だから外国人よりも採用されやすいという時代は近い将来終わる。

今、「安い、きつい」と言っている低価格飲食店での仕事についても状況は変化する。日本の少子高齢化の進展を考えれば、外国人労働者の受け入れや移住条件の緩和をしないと、日本は今の状況を維持出来なくなる。つまり、遅かれ早かれ、日本人の職を外国人が得ていく時代に突入する。「安い、きつい」仕事でも、給与水準を考えればアジアから来た外国人にとっては魅力も大きい。これらの仕事にも就けない日本人が増えていくのだ。

気になるのは、日本が世界に誇る「おもてなし」的なサービスだ。現在でも、日本人・外国人を問わず、低価格飲食店におけるサービスレベルは軒並み低下している。欧米やアジアというグローバル市場との比較でみれば全く気にならないレベルだが、日本が培って来た「おもてなし」的な意識はどんどん薄れているように思う。今後、ますますグローバル化が進む中で、企業は日本人・外国人を問わず、教育研修をよりしっかりとやることが重要になってくる。若者にすれば、共働き家庭だったことなどもあり、そもそもモラルや常識について家で教えてもらえなかった人も少なくない。外国人にしてみれば、文化や習慣の違いも大きく、日本人が当たり前と思っていることでもわからないことも多いだろう。だからこそ、企業は自社のこと、商品やサービスのことだけでなく、そもそも道徳や慣習など「おもてなし」の基礎とも呼べるものから教育研修していくことが必要なのだ。

現在は、スタッフの採用と確保に一杯一杯なのだろう。またスタッフ不足や業務効率化から教育や研修に十分な時間をかけられないのだろう。しかし、それでも企業はやらなければならない。特に外国人労働者が増えれば増えるほどだ。飲食店や企業における「日本のおもてなし」が存続するかどうかは、今や日本人ではなく外国人にかかっているのだから。
イメージ 1

1979年に発売されて以来、40種類以上の味を発売し、現在も17種類+地域限定品などを発売しているうまい棒。

うまい棒が20円のものを出した。世の中のお菓子を見れば、20円のお菓子など安すぎる。しかし、バブルにも、リーマンショックにも、アベノミクスにも影響されず10円を続けて来たうまい棒が、ついに20円のものを出したということが消費者からは驚きだったのだ。

「プレミアムなうまい棒」を食べてみたい。子どもだけでなく、子ども時代にうまい棒を食べていた40代のお父さん世代でも、感じている人は多いのではないだろうか。

■ プレミアムうまい棒を求める消費者心理

プレアミムうまい棒が話題になった。これは、長い間10円を続けて来たうまい棒だけが出来る話題作りなのだろうか。

それは違う。実は、多くの企業でも仕掛けることが出来る戦略だ。結論から述べさせて頂こう。

”消費者は「絶対価格」ではなく「相対価格」で判断することが多い”

つまり、固まった価格イメージと実際の価格の「落差」こそが消費者の判断基準になるのだ。

うまい棒の場合、価格を問われたら誰もが10円と答えるだろう。それほどまで「うまい棒=10円」のイメージが消費者の中に固定化されている。そして、多くの人はうまい棒はそれなりに美味しいと感じている。だからこそ、10円ではなく20円のうまい棒に多くの人が興味を持った。

「落差」をうまく使った例は、うまい棒に限った話ではない。別の例をご紹介したい。また、うまく活かせなかった例もご紹介したい。

■ 牛すき鍋御膳で復活した吉野家

低価格牛丼戦争に突入し、昨年前半まで低迷していた吉野家。牛丼の倍以上の価格である牛すき鍋御膳を投入し業績は急回復した。牛丼との比較では倍以上の価格差だが、消費者は”すき焼き””ランチ”という軸で牛すき鍋御膳を捉えた。580円という価格は”すき焼き””ランチ”という点において、市場平均よりも安い。その「落差」が消費者にとっては高い価値に感じられたのだ。

■ マックカフェで失敗したマクドナルド

うまい棒や吉野家が成功した一方、「落差」によって失敗した企業もある。その一つがマクドナルドだ。マクドナルドの現状と未来については、ブログだけでなく、「日経ビジネス」「財界」などにも寄稿させて頂いた。失敗の原因の一つは、マクドナルドが「落差」を判断出来なかったことにある。”安くて、楽しくて、そこそこ美味しい”ことが、好調時のマクドナルドだった。それがマックカフェ登場とともに、高価格メニューを多く投入するようになった。もともと”安くて、そこそこ美味しい”ことに価値を見いだしていた消費者は、”美味しさを目指して高い”マクドナルドには魅力を感じなかった。「マクドナルドにしては高い」「ランチとしては高い」「マクドナルドが高くなっても、モスバーガーやフレッシュネスバーガーの方が美味しい」うまく「落差」を作れなかったことは、マクドナルドの低調が続いている原因の一つなのだ。

■ 最後に

ただ高いもの、ただ良いものだけではなく、市場の価格イメージ、当該企業や製品の価格イメージとの「落差」が大事なのだ。今回のプレミアムうまい棒は、マーケティング戦略において「落差」が武器になることを示した好例と言えよう。
イメージ 1


最近のおもちゃ会社にとって、おもちゃ屋、スーパー、家電量販店におおけるカードゲーム機、メダルゲーム機の存在は大きなものだ。

ウルトラマンや仮面ライダーが登場し、ブームになった頃、確かにカード付きのスナック菓子があったり、現在も一部がプレミア価格で取引されているブロマイドなどカード系のものはあったが、メインは消しゴム人形やソフビ人形だった。テレビを観た子ども達が、テレビでのヒーローの活躍を再現するかのように遊んでいたものだ。

その後、仮面ライダーは「仮面ライダーW」のメモリ、「オーズ」のメダルなど、仮面ライダーベルトに巻いたり、装着するアイテムがテレビの中で登場した。当然だが、そのシーンを見た子ども達は、同様のおもちゃに熱狂し、発売日には行列が出来、あっという間に売り切れるという事態が続出した。子ども達はおもちゃを買うことで変身の幅を広げたり、楽しんむようになったのだ。この流れは今も続いている。ウルトラマンのように一度変身して終わりではなく、変身するためのアイテムの組み合わせを変えることで、変身後の姿が変わるということが子どもには受けたのだ。仮面ライダーシリーズがウルトラマンよりも、戦隊ものよりも子どもの人気を集めているのには、このような背景があった。

現在のおもちゃシーンは新たな局面に入った。”テレビを見てから玩具を買う”という今までのビジネスモデルから変わって来ている。簡単に言えば”カードゲームが先に登場し、テレビが後追いする”という展開が増えて来たのだ。ここで言うカードゲームとは、ウルトラマンや仮面ライダーが登場した頃のカードではない。店頭で100円でカードを購入し、そのカードを使って店頭にあるゲーム機やインターネット上で対戦するなどして楽しむタイプのものだ。ガチャポンなどで購入するので何が出るかわからない。それだけではない。シーズン1,2,3と時期によって購入出来るものが変わっていく。その制限・限定感が子どもだけでなく保護者の財布の紐を緩めさせてしまうのだ。

カードでは「ポケットモンスター」「デュエルマスターズ」などもあれば「ドラゴンボール」「ベースボール」など大人自身が楽しめるものもある。また「アイドルマスター」などアイドル育成ゲームなどは女の子向けのものまで存在する。

カードだけではない。今、小学生に一番人気のあるアニメの一つ「妖怪ウォッチ」などのメダルは、常に店頭品切れ状態で、入荷情報があれば日中の昼間からお父さんたちが仕事の合間に購入しに来るほどだ。

カードもメダルも欲しいものが手に入るわけではない。レアものであればオークションで高額で取引されていたりもする。お金に余裕のある大人が子どものおもちゃを買ってオークションで高値で売るという構造は問題があると思う。売る方だけでなく、自分の子どものために高値で購入する親にも問題がゼロではない。ただ、それほどまでに”強くなるためのメダルやカード””コンプリートするためのメダルやカード”は人気になっているのだ。

2014年4月よりコロコロコミックで人気のアニメ「オレカバトル」のテレビアニメがスタートした。すでに店頭ではカードゲームになっており、アプリなどとの連携によってキャラクターが強くなったりする仕組みも取り入れられている。長い間、おもちゃ業界は「テレビ→おもちゃ」というビジネスモデルがあったのだが、「オレカバトル」は「雑誌人気→カードゲーム→おもちゃ→テレビ」というビジネスモデルになっている。テレビの影響力は大きいが、テレビからスタートせず、店頭のカードゲームからスタートしてもビジネスが成り立つだけでなく、店頭ゲームで人気になった後にテレビがオンエアされることで、さらなる売上増が見込めると踏んだのだろう。今後の成り行きをチェックしたい。いずれにしても言えるのは、テレビを先にやらず、カードゲームを先にやってみようと思うほど、アニメ・玩具業界にとってカード(メダル)ゲームの存在は大きくなったのだ。

さて「アイドルマスター」や「アイカツ」などといった育成シュミレーションゲームの人気ぶりについては、またのブログで書きたいと思う。これも現在のアニメ・玩具業界だけでなくエンタテイメント業界を語る上で欠くことは出来ないものだ。

関連ブログ:
イメージ 1


2014年5月7日、日本マクドナルドは「とんかつバーガー」の発売を開始した。単品で399円、バリューセットで699円だ。とんかつ系のバーガーと言えば、モスバーガーの「ロースカツバーガー(単品400円)」があげられる。以前より期間限定メニューとしてチキンタッタを展開してきたマクドナルドだが、今このタイミングで「とんかつバーガー」を発売したのはなぜだろうか。

■ 苦境脱出の糸口をなんとか見つけたいマクドナルド

2014年4月時点で、客単価こそ前年比で改善しているものの、客数、既存店売上高、全店売上高とも前年比割れが続いているマクドナルド。高価格化を推進しつつ、客数を伸ばし、売上高を伸ばしたいというのはマクドナルドの狙いだ。

男女ともに「がっつり系」を好む消費者が増える中で、カレーやラーメンに次いで国民的人気を誇る「とんかつ」に目を向けるのは自然な流れだ。ちなみにカレーについては、モスバーガーが「カレーナン」をメニューとして入れている。またラーメンについては5月20日よりロッテリアが大勝軒とのコラボのラーメン系バーガーを発売する。がっつり系メニューを強化することは、客単価の上昇にも繋がる。また、とんかつの価格ととんかつバーガーの価格を比べれば、とんかつバーガーの価格の方が安い。最近、マクドナルドは高額になり、コスパが悪いと言われることが増えて来たが、うまく行けば一石二鳥だ。

具体的な打ち出しイメージが大事で、ハンバーガーとしての目新しさ感を出すのではなく、とんかつ市場の中で、ハンバーガーという新しい切り口が登場したという見え方をさせるべきなのだ。消費者に、ハンバーガーと比較させるのではなく、とんかつと比較させることで、購入のハードルを下げるのが得策だ。

ただ、これで成功するのかどうか。実際には難しいと思われる。

■ とんかつバーガー登場でもマクドナルドが苦戦する理由

なぜ、とんかつバーガーが成功しないのか。マクドナルドにあるフライヤーに入れれば、とんかつはあがるだろう。したがって、調理的にはそれほど難しいものではない。チキンタッタなどと大きな変わりはない。ただ、2014年4月のブログ「スマイルの戻らないマクドナルド」やそれ以前に何度かのブログでも書いた通り、マクドナルドの根本の問題は店員教育にあるからだ。通常時にはたいして難しくないオペレーションでも、改善の見られない現状においては、ますます負担になる危険性がある。最近、ハンバーガーなどでも包み紙を開けると、明らかに雑な作りで出来た状態でハンバーガーが出てくることがあるあたりも気になっている。

社員だけでなく、バイトに関しても、売り手市場がますます進んでいる。すき家やワタミはスタッフが確保出来なかったり、適切な労働環境に出来ずに店舗休業や店舗削減をせざるをえない状況に追い込まれてもいる。マクドナルドにとっても他人事ではない。”スタッフ”にきちんと働いてもらうような状況にすることが最重要事項なのだ。

とんかつバーガーで、一時的な来店数は増えるだろう。また客単価の改善にも繋がるだろう。しかし、それは一過性のものに過ぎない。マクドナルドに求められているのは、メニュー開発ではなく、スタッフ教育だからだ。この後、マクドナルドの定例視察に行き、とんかつバーガーも食べてみる。また、不定期でマクドナルドについては記事を書くつもりだ。

.
ラッキーマン
ラッキーマン
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

過去の記事一覧

検索 検索
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事