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全世界10人のMスポーツファンの皆様お待たせいたしました。
今回は先日発売された野村謙二郎前監督による不朽の名著
「変わるしかなかった」の書評を連載形式で(たぶん)記したいと思います。
まずこの書籍
何が注目かと申しますとカープ球団では恐らく初となる
直近の監督による(とされている)著であるということ。
カープというチームの生の情報が手に入るのではないかという
期待感に包まれた1冊でございました。
書の構成は
はじめに
序章 と導入部分を2段階にし否が応にも読者の期待感を煽り
それから暗黒の5年間を1年ずつ丁寧に振り返り、エピローグをつけるというものだ。
まず通読した雑感は内容が明らかに薄い、薄っぺらすぎる。
この中身の薄さは明らかに本人の人格が滲み出ており今流行りの
ゴーストライターを一切使ってないと確実に言い切れる良心的で安心できる著作である。
そしてとにかく全てが言い訳、そして人のせい。
文中で「自分は言い訳が嫌い」としょっちゅう出て来るところが更にその印象を強くする。
カレーの中に砂糖を少々入れてその辛みを強調する料理の手法を
さりげなく取り入れていることも心憎い演出で見逃せないところであろう。
そして各年をそれぞれ振り返る構図を取りながら時折最近の話を織り交ぜることによって
話をあっちこっちに飛ばし論旨をずらすという高等テクニックも使用されている。
きっと並の読者には「何を言ってるのか分からない」という印象を強く与える
難読書の空気すら醸し出している。
読書感想文を書くには3回読めと師匠の師匠が仰っていたそうだが
チャレンジした結果2回目の途中で吐きそうになったので断念した。
なので1回半しか読んでないのだが各章ごとに当編集部の解説を掲載していくこととしたい。
本日は導入部分「はじめに」〜「序章」まで
「はじめに」
まずこの5年間の選手のリストを見て愕然としている。
選手がそっくり入れ替わっている過渡期だったんだと。
だから結果が出なかったんだよって本を閉じてるのにここまで匂わせるあたりは
ユニフォームを脱いだ今でも往時の切れ味を感じさせる。
そして僕の失敗も不甲斐なさも隠さず書いたと締めているが
この件がより一層今後の内容に期待を持たせる効果を発揮している。
何せ彼の失敗談は下手な芸人より、もしかしたら私より面白いかも知れないのだから。
(最後にその期待は大きく裏切られることになるのだが)
「序章」
いきなりオーナーから監督要請の電話がかかってきたと書いてある。
これがカープという親会社を持たない球団のアットホーム的な良さだと書いてあるが
私に言わせれば組織が硬直しているワンマン企業という印象だ。
しかも要請はその一度きりと書いてあるが本当にそうなのか?
2008年オフ当時のマーティーと契約で揉めた際、新球場初年度ということもあって
オファーが本当に無かったのだろうか?
当時野村が断ったから山崎の昇格なんて想像を絶する恐怖話があったことを
ファンが忘れてるとでも思ってるのだろうか?
まあいい。こんな疑問はこの名著には序の口だから見逃しておこう。
それからアメリカ留学の話。
現場目線でないと見えないことがあるからということでキャンプに参加したらしい。
これ自体は素晴らしいことで大賛成である。
今年もアメリカに行くらしく彼が英語堪能なのも恐らく本当なのだろう。
その分日本語が若干不自由なのは御愛嬌ということにしておこう。
しかし、アメリカでの経験が監督時代に役に立ったという件は
アメリカの関係者が見たら激怒するかも知れないので声高に言うのは控えたほうが良いだろう。
次は若い選手を育てるのはカープには不可欠と書いてあるが
こんなことは全球団共通なので割愛。
次に自分の生い立ちについて。
とにかくスパルタでそして怒られて育ったということ。
これ自体は素晴らしい野球選手野村謙二郎を育てたという事で一定の評価をするべきだろう。
そしてこのスパルタが最後までこの名著の背骨となるのである。
次に自分はエリートでないと謙遜。
自分から見たらそうかも知れないが、大学の後輩の新井君に言わせたら
やはり選手時代はエリートでしたよ、との事。
一見不要に見えるこの件が実はこの名著を支える
不可欠なスパイスとなっているのは見逃されがちだろう。
そして最後に監督就任直前の意気込みで軽く前政権の否定から入る。
選手を無理させず通年使っていた方式を妥協、言い訳と唾棄。
その勇ましい筆致から2010年の大活躍を予感させる導入部分を締め括るのである。
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