FLUENTE店長の四方山話

自転車についてや日々の出来事など徒然につづっています

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Qファクターについて

Qファクターについて考察してみましょう。

Qファクターとは、図にあるように左右のクランクの外幅を指していることが多ですが、本来は、ペダルを踏んでいる足の踏み幅のことです。

イメージ 1


Qファクターについて良く言われていることは「Qファクターが広いと脚に負担がかかる。」、「Qファクターが狭い方が回転が上げ易い。」の二つだと思います。
この二つ意見の論拠は、人間が歩くとき、足の左右の幅が狭くなるような足運びで歩いていることと、走るときは、足が殆ど一直線上になるような足運びで走ることにあるようです。

人間の動作として歩くことや走ることは、自転車に乗ることよりも遥か以前から行なってきた自然とも言える動作なので、それらを元に考えたくなるのは、無理もないことです。
しかし、この二つの動作と自転車に乗ってペダリングをすることには、決定的な違いがあります。

歩くときと走るとき、骨盤から上の身体は半ば宙に浮いているように動いていて、特に固定点がありませんが、自転車に乗ってペダリングをする場合は、サドルという固定点に骨盤を固定した状態で膝を上下に動かすという動作をしています。

歩くときは左右の重心の移動を少なくしようとして、足を重心の位置に寄せているので、前方から見ると、左右の足が重なるように見える足運びになります。
走るときは、身体が一瞬宙に浮くので、重心の殆ど真下に足を着くような足運びをして、重心の左右方向の移動をできるだけ無くすようにしているのです。

これに対してペダリングは、サドル上に固定された骨盤から延びた脚を上下させ、ペダルに合わせて足が円運動をするという動作になり、Qファクターが狭い方が良いという論拠は、何処にも見つけられません。
しかし、上の二つの意見は、それを唱えている人の経験から来ていると思われるので、Qファクターが狭い方が良いと感じた理由があるはずです。

ここで、私の経験をお話しましょう。

良く雑誌に、「Qファクターが狭い方が回転が上げ易い。」と書いてあったので、左右方向にクリートを調整できないタイムのペダルを愛用していた私は、アルミ板を加工したものをシューズに取り付けて、クランクギリギリまでシューズを寄せた状態にして乗ってみたことがあります。
結果は、足や膝に大きな違和感を感じて故障する恐れもあったため、本格的に試す前に走るのを辞めました。
私には、狭いQファクターは全くメリットが無いばかりか故障の原因になりそうでした。
この経験から、自分に合ったQファクターを探してみることにしました。
膝が自然に上下してスムーズにペダリングできるQファクターを探してみると、思いの他幅が広いことが分かって来ました。
トリプルチェーンリングのクランクを採用したQファクター程度が適切なようです。

このように、私は、有る程度Qファクターが広い方がペダリングがスムーズで、脚への負担も少ないのですが、一方、Qファクターはできるだけ狭い方が良いという経験をして来た人もいる訳です。
この違いが、何処から来たものなのかを考えるてみましょう。

ペダリングは、骨盤を固定して骨盤から延びた脚を動かす運動なので、Qファクターを決定しているのは、骨盤の幅とそこから延びた脚の形になる筈です。
脚の形とは、O脚やX脚と言われているものです。
脚の形には、正常と表現される膝関節も大腿骨も膝下の骨もほぼ真っ直ぐな形とO脚、X脚、だけで無くXO脚、OX脚などと呼ばれている形があります。
これは、膝関節の形と骨の曲がり方が脚の形の違いとなっています。

イメージ 2


Qファクターに大きく影響するのは、膝関節の形になります。

膝関節がX脚の形をしていると、膝を真っ直ぐ上下させるためには広いQファクターが必要になります。
膝関節がO脚や正常な形をしていると膝を真っ直ぐ上下させるためには狭いQファクターが必要になります。
この違いから、脚への負担が少ないQファクターの幅の違いが生じたのだと考えています。

日本人の70%はO脚だという意見もあるようですが、私がフィッティングで確認した範囲では、XO脚とOX脚の方が一番多く見られます。
私は、XO脚です。

Qファクターはその人の骨盤の幅と脚のの形により決まってくるものなので、自分に合った適切なQファクターを探し出す必要があります。

一つの意見として、「Qファクターが広い方が自転車を操作し易い」というものもあるようです。
確かに、MTBなどで大きなボディアクションをとるような場合は操作し易くなります。
しかし、ダウンヒルでも無ければ、ペダリング時の負担の少なさを優先しないと膝の故障などに繋がり易くなるので、狭いQファクターが合っている人が、操作性のためだけにQファクターを広げるのは辞めた方が良いでしょう。
その意見を主張している人の脚の形が、広いQファクターを必要としている可能性が高いですね。

写真は、トップレベルのロードスプリンター、カベンディッシュが使用しているペダル周りのものです。

イメージ 3


SPD SLのペダルとクランクの間に、10mm程度のスペーサーを入れて、Qファクターを広げてあります。
強力なスプリンターだから、ゴール前で爆発的な力を出すため特別なことをしている訳ではありません。
ロードレースでゴールスプリントをするためには、200km程度集団の中で走り力を温存する必要があるため、ゴールスプリントのためだけに無理をしたセッティングにできるはずがありません。
写真のスペーサーは、カベンディッシュが自分に合ったQファクターにセッティングするために採用しているものです。





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閉じる コメント(4)

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自分の身体に合わせる事が重要なんですね。
参考になりました。

お気に入り登録させて頂きました。

2014/11/19(水) 午後 10:39 いっしー 返信する

Qファクターには諸説ありますが、ペダリングのときに膝が真っ直ぐ上下して違和感無く力が入れ易い位置でペダルを踏むのが基本だと思っています。
ビンディングペダルでは分かり難いときもありますから、フラットペダルで試しながら探すのがお勧めです。

お気に入りへの登録ありがとうございます。

2014/11/20(木) 午前 0:03 [ FLUENTE店長 ] 返信する

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なるほど参考になりました。狭いほどいいと思っていました。

2018/2/16(金) 午前 10:25 [ jinouga ] 返信する

jinntgaさん
コメントありがとうござます。
適切なQファクターは、人によってかなり差があるようです。
制約以上に狭くするのは大変ですが、広くするのは色々と方法がありますから、試されることをおすすめします。

2018/2/17(土) 午後 0:41 [ FLUENTE店長 ] 返信する

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