大文字山を食べる

『大文字山を食べる』(改訂増補版)が、螢灰肇灰箸ら出版されました。

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八ヶ岳の赤岳展望荘に持って行く酒を買いに行った。
向かいの酒屋さん。
わたしはお得意さんである。
お店の人から、ものすごいプレゼント。
なんと、吉見昭一先生の遺稿集『地下生菌図版集 ミクロの世界への第一歩』(非売品)だ。
吉見先生は、現在わたしが住んでいる地域の小学校である第三錦林小学校の校長先生だった。
それで、この地域の人たちは、たいてい子供が吉見先生のお世話になっている。
で、教え子やPTAその他、縁のある人たちに遺稿集などが配られたらしい。
「うちは2冊もらったので、1冊差し上げます」と。
やったー!
ずっとこの店で酒を買い続けてきた甲斐があった。500頁近くにわたって、キノコとその胞子のスケッチが掲載されている。
とても贅沢な本。
これをくださった酒屋さんは
「わたしらには、『マル描いてチョン』にしか見えませんので」
と、おっしゃっていた。
   ×  ×  ×
吉見先生の『京都のキノコ図鑑』(高山栄氏と共著、京都新聞社、1986年)は、
子のう菌→担子菌(腹菌類→ハラタケ目)の順にならんでいて、ふつうのキノコ図鑑とは逆である。
今回の遺稿集は、担子菌(たんしきん)→子嚢菌(しのうきん)の順だが、
担子菌はやっぱりニセショウロ目ツチグリ科からはじまって、ハラタケ目ハラタケ科は最後である。
 なんのことかわからない人も多いかと思うが、
要するに、一般の人が「キノコ」と聞いて真っ先に思い浮かべる傘型のキノコ(ハラタケ科)が脇役で、
一般の人が「えっ? これキノコ?」というようなものが主役になっているのだ。
これが、吉見先生らしくて、とても面白い。
   ×  ×  ×
 キノコはというのは、動物・植物・菌類という生物界の分類の中で人間から最も遠い存在である。
そして、もっとも目につきにくい存在である。
身近なものだけ、目立つものだけ、見ていていいのか? 
ヤツらは、いとも簡単に都合の悪いところを隠してしまう。
で、キノコに目を向けるのだ。
縁遠いキノコに、注意しないと見えないキノコに、死の後始末をするキノコに、
地べたに這うようにして視線を向けるのだ。
吉見先生の研究されていた地下生菌は、そうしたキノコの中でもとりわけ地味な存在だ。
もっとも地味で目立たず、もっとも縁遠い存在を愛することができるなら、
それはもっとも大きくて深い愛だと言えるだろう。

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写真△魯▲潺サタケ。
梅雨時に竹藪に発生する。
食べられる。

2008/12/18(木) 午前 1:31 安田陽介 返信する

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