大文字山を食べる

『大文字山を食べる』(改訂増補版)が、螢灰肇灰箸ら出版されました。

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松葉サイダーを作った

G.W.の頃、大文字山の斜面の下部にある松に目が止まった。
松など珍しくもないのに、苗木と言ってもいいくらいの若い松に、この時はえらく刺激を受けたのだ。
生命力に輝いていた。
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しかし、この場所の松が成長して大木になる可能性はない。
場所柄、遠くない将来に必ず伐られてしまう運命だ。
かわいそうだな…と思っていた。

そんなところ、先日のキノコ観察会の時、ある参加者から松葉サイダーのことを聞いた。
その名の通り、松葉で作るサイダーだ。
松葉を砂糖水に浸けて日光に当てる…ただそれだけで出来るサイダーだ。

前に人が作ったものを飲ませていただいたことはあるが、当時はわたしが松葉サイダーの何たるかをよく理解しておらず、飲んでもいまいちピンとこなかった。
それが今回、「ピン」と来た。

   ×   ×   ×

松葉の表面についた菌が酵母になって発酵し、炭酸ガスを出して、松葉サイダーになる。
松葉のエキスも砂糖水に溶けだして、健康によいという。
イメージ 2

使用する松葉は、6〜7月頃の若いものがよいという。
うってつけだ。

松葉サイダーのことを語った人によると、松葉を採取するのは「日の昇る前」がいいと。
夜の間に松葉の表面に(体によい)菌が繁殖しているが、日光に当たるとその菌が死滅してしまう(他の菌に食われてしまう?)とか。
しかし、わたしの場合、日が昇る前に大文字山に行って松葉を採取することはほぼ不可能だ。
「じゃあ、効果がないのか…」
と思いきや、ネットで松葉サイダーのことを検索してみても、誰も「日の昇る前がいい」などと書いている人はいない。
なので、その件は無視し、午前9時半〜10時ごろに採取した。
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ネットで松葉サイダーの作り方を調べてみると、何人もの人が、
「まず、松葉を洗って…」
と書いている。
だが、これはおかしくないか?
松葉の表面に付着している菌が大事なんじゃないか?
洗ったら菌が流されてしまう。
これは、ワイン(果実の醸造酒)を造る時と同じだ。
大文字山の松葉なら排ガスなどがかかっている不安は小さいので、洗わずにそのまま使うことにする(pm2.5などがかかっている可能性は否定できない)。
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さて、お次は砂糖だ。
皆さん、何気なく「砂糖を入れて…」と書かれているが、どんな砂糖なのか?
おそらく「白砂糖」を念頭において書かれているのだろうが、我が家には白砂糖がない。
白砂糖は身体に「百害あって一利なし」なので、我が家では「てんさい糖」を使っている。
黒砂糖も少しある。

ワインを造る時にも砂糖を加えるが、これは甘味を加えるためではなく、発酵を助けアルコール度数を高めるためである。
その場合には精製度の高い白砂糖(グラニュー糖)がいいようだ。
では、松葉サイダーの場合は、発酵のためか、甘味のためか?
「サイダーというからには甘味のためだろう、酒じゃないんだからアルコール度数は関係ないだろう」
と勝手に判断した。
それにネット上で「黒砂糖を使う」と書いてあるサイトも見つけた。
なので、家にある「てんさい糖」を使うことにした。
しかし、ちょっと不安になったので、喫茶店に行った際に砂糖スティックを2〜3本くすねてきた。
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次は水。
最初、何も考えていなかったが、どうせなら大文字山の水を使うべきだろうと考えて、あわてて汲みに行った。
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松葉は瓶いっぱいにギュウギュウに入れる。
まっすぐの松葉を入れるだけだからスイスイ入って行くだろうと思っていたが、なかなか上手く入ってくれず、曲げて押し込む形になった。
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いろいろなサイトを「つまみ食い」的に参考にしたので、分量は滅茶苦茶になった。
「水は瓶の9割くらい」とあったのをオーバーし、砂糖も「水の5〜10%」と書いてあるサイトのを参考にしたが、後から「砂糖は少々」と書いてあるのもあった。
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最後の問題は、栓である。
炭酸ガスが発生して瓶の内部はパンパンになる。
いくつかのサイトには「キッチンペーパーやティッシュで蓋をしろ」とあった。
通気性を確保しろということだ。
かつてサクランボ酒や濁酒を造った時はそうした。
で、今回もそのつもりでいた。

しかし、考えてみたらおかしい。
今回造るのはサイダーだ。
炭酸ガスが水に溶け込んでいて、開けた時に「シュワッ」と勢いよく泡が出てくるぐらいが望ましい。
通気性のある栓なら、炭酸ガスがどんどん抜けていくではないか?

はじめゆるい栓をしていたが、考え直してガムテープで留めた。
かと言って、炭酸ガスが充満して、栓が飛んだりして吹きこぼれたりでもしたら大変だ(妻が猛烈に怒る)。
栓の上からビニル袋をかぶせて輪ゴムでしばった。
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妻の在宅中に作業をすると、また横からごちゃごちゃ言われかねないので、妻の留守中にパッパとやった。
そのせいで拙速なところがあった。
ま、後は、日光の当たる場所に置いておけばよいだけだ。

2日目の朝、松葉に気泡がついている。
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日光が当たっていない間はあまり発酵しないようだが、日が昇ってさっそく泡が出た模様。

同日の午後。きびしい日差し。
泡が増えた。
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しかし、炭酸ガスが充満してパンパンになっているような気配はない。
置いておく時間について、ネットでは「数時間」としているサイトが多いが、「1〜数日」としているサイトもあり、まちまちだ。
何日も置いておけばそれだけ炭酸ガスも増えるのかもしれないが、せっかちなので、1日でストップした。
冷蔵庫に入れて冷やす。

3日目の朝。
グラスに移して飲んでみる。
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美味しい。
松のエキスが出ているが、ヤニ臭くなっておらず、スッキリしている。
やや甘かったかもしれないが、市販のジュースに比べたら甘さ控えめなほうだ。
しかし、案の定、「サイダー」というほど炭酸は感じられない。
「松の味がする砂糖水」という程度だ。
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ま、それでもよかろう。
初めてにしては上出来だ。
以前に他人が作ったのを飲ませてもらった時も、こんな感じだった。

簡単にできるし、今後も、もっと小単位で作ってみようと思う。

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こんばんは。

カマキリ君の記事へのコメント、ありがとうございました。

今年は、ハシバミをゲットできるといいですね。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

さて、松葉サイダーの記事を興味深く拝見いたしました。
チャレンジ精神旺盛ですね〜。

ただ、奥様の不在時にパパッとやらざるを得ないところに、いく分、悲哀の念を覚えずにはいられません。

内の女房殿だったら、「あらっ、面白そうね。私にも一口飲ませてね。」ぐらいで、笑って応援してくれるのですがね〜。

それは、さて置き、チャレンジ精神の旺盛さに敬意を表します。

昨日、1カ所で、アケビ、さるなし、ハシバミ、ツノハシバミの4種類を収穫できるポイントのチェックをしてきました。

(実は、去年、先を越されてしまったのです。)

おそらく、撮ったのは、T印刷の親父だなあ〜。

今年は、先に収穫してやろうと狙っているポイントだ。

首尾は、秋に報告いたしますよ。

大文字山でも、さるなしは採れるんですよね。
さるなし酒を作られますか?

2014/8/3(日) 午後 11:39 トリトン 返信する

☆トリトンさん。
悲哀を感じていただけましたか。
ありがとうございます。
一つの記事にさまざまな感情がこめられているところが、並のブログと違うところです。(笑)→涙

サルナシは大文字山にはありませんねえ。
そういうのがあったら嬉しいんですがねえ。

2014/8/4(月) 午後 10:00 安田陽介 返信する

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こんばんは。

サルナシの蔓、判別できますか?

大文字山にも自生していると思うのですがね・・・。

こちらは、サルナシの蔓は簡単にあちこちで発見できるのですが、
問題は、≪収穫できるポイントかどうか≫ということです。

高所では届かないし、崖は記念です。
直立して、または、枝切り鋏で採れるかどうかが決め手ですね。

ハンターは、この時期秋の収穫に向けて、生り具合をチェックします。

アケビも、ハシバミも、まずまず採れそうです。

大文字山で発見できることをお祈りしております。

2014/8/9(土) 午後 7:18 [ atom ] 返信する

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◇atomさん。
サルナシは判別できますよ。
しかし、大文字山には、少なくともわたしが歩き回っている範囲には、サルナシはないと思います。
植林や伐採など人の手が入りすぎている山で、残念ながら、それほど自然の幸はないのです。
先日、比叡山で見かけたので、大文字山にもその昔にはあったのかもしれませんが…
サルナシ・アケビ・ハシバミ採り、がんばってください。

2014/8/9(土) 午後 11:30 安田陽介 返信する

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