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お気楽イヴと花の日課。
朝一、夜、ベランダに出てテリトリーの監視。
テリトリーと言ったって、ベランダから見える範囲を
勝手にテリトリーと思って見まわしてるだけ。
「今日もオイラの縄張りは平和だぜ」
イヴは目をまんまるにして通りを観察。
花は、イヴの肩越しに覗き見て
「にいさん、今日も何事もありませんね」と目を細めた。
すぐに近くの電信柱にカラスが数羽とまる。
カラスたちはイヴたちを見てギャーギャーと上から威嚇。
「またお前かー。お前たち、目障りなんだよっ」と
言わんばかりに数羽が交互に鳴きわめく。
それを見上げるイヴの腰は引いている。
その後ろでは花が「兄さん、やっちゃいなよ」と
小声でささやいた。
カラスたちはバサッバサッと大きく羽ばたいて見せ、イヴを脅す。
「にゃにゃ〜〜〜ん、にゃにゃ〜〜〜ん」
か細い声で応酬するのが精いっぱいのイヴ。
「ここはオイラの縄張りなんだから、出ていきなよ…」と
言ってるつもりなのかもしれないが、カラスには聞こえてない。
高笑いするカラス。
「もう一回言う。ここはオイラの…」の途中で
一羽のカラスがベランダの柵に飛び移った。
猛ダッシュで、部屋に駆け込んでくるイヴ。
窓から顔だけを出して、「にゃにゃーーーん…」
腰は砕けて、お腹はぺったりと床に張り付いていた。
怖いならもう部屋に入ってなさいよ。
声をかけるけど、イヴはベランダを取り返したがった。
でも、びびりーだから、蚊の鳴くような声で
「にゃにゃーーーん」と繰り返すのが精いっぱい。
カラスたちは大声で笑ってる。
「ビビり野郎。何言ってるか聞こえないぜ」
「にいさん、あれ放っといていいの?うちのベランダよ」
花はイヴの鼻先に鼻を寄せて「イケイケ」と促す。
カラスは首をかしげながら、柵伝いにぴょんぴょん迫ってくる。
私の姿が目に入ると、そこでストップ。
電信柱で見守っていたカラスが
「そいつはやめとけ!」と声をかけた。
電信柱のカラスたちが飛び立つと、ベランダのカラスも
後を追いながら
「大きな顔していられるのも、今の内だからな」と
捨て台詞を残して去っていったわ。
イヴは何事もなかったように「今日も平和だぜ」と背中を舐めてた。
いや、完全にあんたの負けだから。
花もほら、「にいさん、かっこわるっ」と振り返って見てる。
そんなにいさん、
夜のパトロールでベランダに出た直後から大暴れ。
ダッシュで部屋の中に飛び込んでくると、テーブルの下に
隠れてごそごそやってる。
はて?
夜はカラスなど出るわけがないが…。
テーブルの下を覗いたら、ありゃりゃ赤とんぼ。
床の上をバタバタと逃げ回っているわ。
床を這ってる間は座ってみてるけど、少しでも飛ぼうものなら
鼻息を荒くしてとびかかるイヴ。
「やめれー」と赤とんぼを保護すると、
「オイラの獲物だぜ、返せー」と体によじ登ってくる。
6.5キロのイヴは重いよ…。洋服がイカれてしまいそうだ。
イヴを払いのけ、ベランダへ直行。
すぐに赤とんぼを放してやった。
やれやれ…。と思ったのもつかの間
またイヴが走り回ってる。
見ると、さっきの赤とんぼが舞い戻ってきてるではないか。
なんちゅー、おばかな赤とんぼ。
3度放してやっても3度戻ってきた。
部屋の明かりのせいなのか。
イヴは赤とんぼを咥えて、鼻息を荒くしてる。
「にいさん、それ、おいしいの?見せて見せて」と
花まで一緒に興奮。
息も絶え絶えの赤とんぼを救出して、ベランダの網戸に
止まらせてやったわ。
窓はしっかり施錠したから、2匹はもう出られない。
窓際で、しばらく「にゃごぉーにゃごー」と鳴いてたが
3分経ったら忘れて寝た。
真夏はセミを咥えてくるし、ヤモリのあかちゃんも咥えてきた。
狭いベランダでバッタを見つけた時は、飛び上がるたび
イヴも踊ってたよ。
箱入り飼い猫だと、狩りなんてめったにできないからね。
できたら、カメムシ退治してもらいたいものだが。
猫たちもカメムシの臭さは堪らないのか、見て見ぬふりをする。
まぁ、カメムシ狩りなんてされたら、部屋中すごい臭いに
なっちゃうんだろうけど。
こけベビー、10月下旬に入院することになった。
今日、再検査の日だったのだが、数値が悪くて
心臓のどのあたりが悪いのか、カテーテルを使って
検査をするんだって。
鼠径部から管を入れて、心臓まで…。
連絡貰った時は、後頭部を一発殴られたような気分になった。
小さいのに、そんな検査されるなんてかわいそう。
こけ婿の兄妹、3人とも同じ心臓の病気を持って生まれた。
だから、こけ婿のママは「私のせいだわ」とひどく
落ち込んでいるらしい。
遺伝もあるかもしれないけど、
「たまたまこうなったのだから、自分を責めないでください」と伝言した。
子供や孫に何かあると、女親とか祖母は必ず自分を責める
のよね。
お腹の中で育んだのが自分だから。
遺伝子のせいかもしれないし、誰のせいって責められない。
入院は4日程度らしいけど、こけしも泊まり込み。
何にもできないのがもどかしい。
その検査結果が軽いことを祈るしかないわ。
ってことで、今日はちょっと私も気持ちがどんよりなの。
笑っておかないとね。
警備のことなら にいさんに
アタシは兄さんを援護する係よ
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2018年10月02日
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