|
メルボルンで、あるボランティア団体に出会った。
地域の小学校で何か活動したいと思って
色々と情報収集していた時で、
1つの団体が私の目にとまった。
地域の学校に学習ボランティア、メンターなどを派遣している団体で
ボランティアに対して、まず3日間の本格的な研修をしてくれるという。
どんな研修をしてくれるのか、興味を持った私は
すぐにこの団体に連絡をし、トレーニングに参加することにした。
そして迎えた初日。
最初に受けた印象が、
「ボランティアを上手く活用している団体だな」ということだった。
この団体は、何百人というボランティアにトレーニングを提供し、
各学校に派遣するという活動を行っていて、
そのような非営利活動が、組織として、どのようにして成り立っているのか、
というところに、私は更なる関心を抱いた。
「ボランティアは結局頼りにならない、頼りにされない」
正直、私の中にもこういう気持ちがどこかにあったんだと思う。
実は私も以前、ボランティアの指導員、主婦の人たちを集め、
地域の児童館や小学校に出向き、英語活動をしていた事があった。
たくさん来てくれて有難かったけど、又いつか来なくなり、
私も最終的に、何を誰に、どうお願いしたらいいのか、分からなくなって
団体活動と呼ぶには、あまりにも未熟な活動しかできなかった。
だから、ここに来て、ボランティアの力で大きくなった組織なんて、
本当に存在するのか?と半信半疑の気持ちもあった。
でも、熱心に指導するトレーナや、暖かいスタッフの人を見て、
私の疑いの気持ちは、納得へといつの間にか変わっていた。
************************
■ Winwinな関係をどう築くか。
世の中には、仕事以外の空いた時間を、人のために、自分のために
有効に使いたいと思う人たちがいる。
私も過去にそういう素敵な人たちに、沢山出会った。
しかし、その後実際に持っている能力を発揮してもらい、
その時間を有意義に感じてもらって
しかも無給でありながら、居続けてもらうのは、難しい。
「It is easy to attract volunteers, but hard to keep them.」
トレーナーの、この言葉に、私は大きくうなずいた。
上手くボランティアを使う、という聞こえが悪いけれど、要するに
お互いwinwinになれる関係がどこかにある、
そうでないとこの活動は成り立たない。
無給であるボランティアと、その団体の間に
どんなwinwinの関係があるのか。
どうしたらそれを築くことができるのか。
研修が進むうちに、私は一つの考えにたどり着いた。
それは、「必要としている、されている」
という相互の意思の疎通がまず不可欠だということ。
シンプルな事だけど、おそらく営利、非営利問わず
これはどんな組織にもいえることかも知れない。
企業の場合、それは給料という形で働く人に提示されている、とも言える。
ただ実際のところ、それだけではないのではないか。
それが例え、ボランティアであったとしても、
そういう関係を作ることが可能なのかも知れない。
初めてそんな風に思った。
私の場合、ボランティアの人達が勝手に居なくなったと思っていたけれど
そうではなくて、本当のところ、
私はその人たちを「失って」しまっていたんだ、
給料も支払っていないスタッフだと、信頼しなかったのは
相手ではなく、私だったのでは・・。
だったとしたら、私にできたことは何だったんだろう。
そんなことを研修が終わった後も、ずっと考えていた。
************************
■ やっぱり一人でできることって、限られている
どうして私がこういうことを考えていたかと言うと、
先述したように、
「人のために、子どものために自分の時間を使いたい」
という人が実際に沢山いるという中で、
そういう貴重な「何か」を無駄にしたくない、
一緒に何かできるんじゃないか、という気持ちが
まだどこかにあるからなんだと思う。
人って、最終的には何かを与えることで、
生きがいや、自分の存在意義を感じたりする動物じゃないのかな。
与えるというと、大げさかも知れないけれど、
例えば人を元気にすることで、自分が元気になるときもある。
人のために何かすることで、自分自身が与えられることもある。
自分がすることって、どういう形にせよ、
どこかで自分に向かって、返ってくる。
私は子ども達から、それを教わった。
今、私の目の前にあるものは、一人じゃ到底立ち向かえない。
あえて何かに例えるならば、150階建てぐらいのビルを壊して、
また一から建て直すぐらいの、時間とパワーを要することかもしれない(苦笑)
ほとんどの人が諦めてしまうことなのかも、知れない。
でもそういう限界には負けたくないと思う。
何とか実現したい。
そんな気持ちを他にも持っている人がもしいて、出会えたら
今度は心から、こう言いたいと思う。
I need your support.
Let's make it "happen."
|