影 と 実 体

ことのほか冷えびえとしている今年の秋。礼拝堂の扉が午後の陽で温まっているせいか、アキアカネがじっととまっています。 そおっと扉を開けて堂内へ入り、用事を済ませて出る時も、そおっと。…おっ、まだ、いる。カメラを構えてぐっと寄ると、頭部をくりくりと動かし、どうやら生きているようです。 翌日、その姿はなく、ほっとしたような、残念のような心持ちで、扉の周囲をなんとなしに捜索する。 秋が深まり、アキアカネの鮮やかな紅色が枯れてくすむと、実体が影に近づくのか、影が実体を覆うのか、どちらとも見分けがつかなくなります。とりわけ翅の影は、この辺りをすいすい飛んでいる時から、実体とほとんど同じ。 「とんぼ死んで影刻みおりくっきりと」。礼拝堂に黒い影はくっきり落ちていましたが、彫り込むようすべて表示すべて表示

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