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 妻旅行中(ヨーロッパ8日の旅)。
 ゴロゴロし放題のはずでしたが、本日は夜勤なので残念。


「田中圭一最低漫画集 神罰」田中圭一読了。

 手塚治を始めとする巨匠達の絵柄を完璧コピー。
 ネタは全て下ネタという神罰を恐れぬパロディ漫画集。
 自分の絵柄で、巨匠のネタをパクるのではなくて、パクっているのは絵柄そのものという馬鹿馬鹿しさに感嘆。手塚ファンは見てはいけません。


「そうか、もう君はいないのか」城山三郎読了。

 城山三郎は昨年(2007年)逝去された小説家です。
 城山の小説の主題は「気骨」。実在の人物や事件を題材にして、城山の理想とする「気骨」を持った人物像を描く、フィクションとノンフィクションが入り交じったような小説を多く発表しています。愛読しておりました。

 さてこの本は2000年に先立った彼の妻に関する回想録です。
 彼は妻を失ってからほとんど創作活動をできておりません。
 巻末に載っている次女紀子さんのあとがきからは、妻を失って失意におちいった城山の姿がありありと想像できます。そんな中でかろうじて書き上げた断片を、彼の死後にまとめたのがこの一冊。
 僕自身は死を扱った小説やエッセイは嫌いです(例えばセカチュウ)。
 愛するものとの永久の別れは、誰が書いても泣けるものに仕上げられる話題ですし、読む事によって何かが得られる訳でもない気がしていました。
 
 にもかかわらずつい手に取ってしまったのはこのタイトル
「そうか、もう君はいないのか」の破壊力。
 この一言に彼の喪失感、衝撃のあまり現実から遊離してしまった精神、その死を認められずにいつまでも妻に語りかける姿が凝縮されています。
 理想の夫婦の形の一つを見た気がする一冊です。
 短い本なので是非ご一読を。

史記-2

外気は零下3℃。
吐く息は白く、手袋の先からでた指先が痛い。
オレンジともピンクともとれぬまだ明けやらぬ東の空に向かって、僕は自転車を走らせる。
街が目覚めるまでには今しばらくの猶予がある。
それまでに・・・

















こっそり会社のシャワーにはいらなきゃ☆



もうすぐ10ヶ月を数えたこの(ホームレス)生活も終わりかと思えば、
耳が切れるような寒さも、朝焼けも、愛おしいやっ太郎です。







今日の「史記(第二巻)」
中国で官僚制が進んだのは戦国時代から秦の時代にかけて。
当時中国は貴族制だったため、国主が強い力を発揮するためには貴族の協力が不可欠であった。
貴族の機嫌を伺わねばならない国主が自由に振る舞うために取り入れた制度が官僚制である。
世襲制ではなく、実力を持ったものが、土地ではなく俸給をもらって国主の手足またはブレインとして国政に関与する制度。
貴族制とは相容れないこの制度は、貴族側の反対に会いながらも各国で取り入れられ、
唯一完全に官僚制となった秦が戦国時代の覇者となった。

現在の日本にも繋がる官僚制は、本来権力を集中させて効率よく動く国として、対外的な優位を目指したもの。
なのに官僚主義といえば、硬直化した組織の代名詞だし、
独断専行をこれだけ嫌うお国柄なのに官僚制度が残っている不思議。

「美術の核心」千住博著 文春新書 読了。
 ルネッサンス・印象派・日本画・現代画・庭園・デザイン・仏像・漫画に至るまで幅広く、その美術が生み出された背景とその代表作の解説を中心に書かれた美術の総論の書。
 美術館に行く前に読むと、美術館が今までよりも楽しめるかもです。

「未来日記6」えすのさかえ著 角川書店 読了。
 時の神様デウス・マキナによって選ばれた12人の未来日記所有者が繰り広げるバトルロワイヤルもいよいよ中盤。
 ある日神様の悪戯?により、それぞれが付けていた日記(携帯メモやら絵日記やらPCなど)に未来のことが記されるようになります。その情報を元に他の日記所有者の行動を予測して殺し合い、最後の一人になれば全能の力が得られるという設定。
 予測不能なストーリー展開が魅力なので、ストーリー解説は避けます。

「ゲバラ日記」チェ・ゲバラ著 中公文庫 読了
 チェ・ゲバラはキューバ革命を終えた後も、抑圧された各国で革命運動を起こそうとしていきます。この「ゲバラ日記」はゲバラがボリビアで革命運動を起こして逮捕されるまでの本人の手になる日記。
 読んでいて驚くのは、数十名のゲリラ活動で政府を転覆させようとしている事。無謀にも思えるのですが、これはキューバでは成功した事実でもあります。キューバ革命において当初ゲリラは82名。最終は1000人ほどになったとはいえ、それで数万の軍隊を擁する政府を倒しているのですね。
 また日記の内容は体調不良と食料調達で埋め尽くされています。そしてつまみ食いをした隊員には懲罰を与えたり、自己批判をさせたり・・・。
 組織をまとめていくというのはこういう地味なことの繰り返しなのですねぃ。

家出4日目(既にベテラン)。
帰って話し合いをしなければいけないなと思う今日この頃です。


「呪術師と私 ドン・ファンの教え」カルロス・カスタネダ著 二見書房 読了。

ドン・ファンといっても色事師ではなく呪術師。
アメリカインディアンのドン・ファンさんです。
エロのエの字も出てきません。

文化人類学者のカルロス・カスタネダさんがドン・ファンに弟子入りして教えてもらった事の記録と、アメリカインディアンの呪術体系の分析本。
呪術は幻覚作用のある植物(キノコやサボテン)を用いて行います。
外から見れば単にラリっているだけかもしれませんが、
呪術での植物の使用は厳格でストイックです。
恣意的に快感を得るために使用しているのではありません。
植物を使って得られた非日常的な感覚をコントロールする事で、占いをしたり、遠くまで(意識を)飛ばして情報を見てきたり、日常でも有用なことを行う事が出来る(らしい)のです。
そして感覚をコントロールするためには、厳密な手順・配合etc..があり、
かつ見たもの・感じたものの記録・解釈にも熟練を要する・・・。

こんな世界もあるのだなというお話。

ご挨拶が遅れましたが、新年おめでとうございます。
ようやく体調も良くなって参りました。
「やっ太郎のドリルで天をつけ!」
の精神で今年も頑張ります。
今年1発目記事の書き初めは書評から。


「センセイの鞄」 川上弘美 新潮文庫 読了。
(あらすじ・・・超ネタバレです)
 ツキコさんが居酒屋で出会ったのは学生時代国語を教わったセンセイでした。
食べ物の趣味が合う、お酒を飲むペースが合う。特に会う約束をするでもなく落ち合う居酒屋での付き合いを中心に、ツキコさんの中で隣にいるべきものとしてセンセイの重要性が高まって行きます。
 ある日センセイに誘われて行った学校の花見会でツキコさんは同級生の小島孝と再開し、センセイには元同僚の石野先生が接近します。小島孝と何度か会っていくうちに、違和感を感じたツキコさんはセンセイが好きなのだと自覚します。センセイ側の年齢差故の逡巡の期間がしばらくあって、後に二人は「正式におつきあい」することになり、数年後センセイは他界します。ツキコさんに形見として残されたのはセンセイの愛用していた鞄。


(書評・・・というより感想)
好きかと聞かれれば好きな話ですが、引っかかってしょうがない事が一つ。
どうして僕がこの本を好きかと言えば、僕が中年だからということ。
恋愛のピークを過ぎてしまった自分として、
このお話はこういう事があって欲しいなという願望そのものでしょ。
そんな願望が見え隠れしてしまって真面目に書評しにくい(笑)。

気を取り直して書きますと、
川上弘美の常は(といっていいのか3冊しか読んでおりませんが)
重要人物は全てカタカナ表記です。
ツキコさんにアプローチする小島孝も、センセイと一緒に飲んでいる石野先生も漢字です。
所詮はツキコさんの背中を押す為だけに配置された人物。
ところがエピソードの中で2頁に満たないちょい役ででてくる人物にヤスダちゃん(カタカナ表記)がいます。
耳にジャラジャラピアスをした格好で飲み屋で泥酔して、二人に下品なことを言って絡んでは酔いつぶれてしまうだけの役柄。

このヤスダちゃんを配したのは著者の技だと思われます。
ヤスダちゃんはこの物語の中で唯一現実感覚に近い存在です。
「いやらしいんだよ、だいたい、いい歳してさ」
「このじいさん、あんたとヤッてるの」
この慈しみと落ちついた男女の愛情に彩られて創られた世界(=読者が陶酔している世界)を、批判的/客観的に見ている読者自身の代弁者。
それに対してセンセイはきっぱりと無視をして相手をしません。
このような批評を無視してのけるだけの世界を作り上げていてこその(作者の)態度と思われますが、これはこの物語が現実を描いた恋愛小説ではなくて、これまで著者が書いて来た作品と同様、ファンタジーであることの宣言なのではないでしょうか。

そのときセンセイはヤスダちゃんの耳からピアスを盗んでしまいます。
そして曰く「ツキコさん、ワタクシは、相手をこらしめるためにこういうことをしたのでは、ありません。ただ、いまいましく思っている自分を満足させるために、すったのです。そこのところを、勘違いなさらぬよう」
この台詞はそれまで何を考えている人なのか曖昧模糊としていたセンセイにも生身の人間としての肉付けをなしています。自分で書こうとしても、ここまで見事な配役をもってくることは不可能です。

それにしても読みながら、最後までヤるのかが、かなーり気になっていたヤスダちゃん=やっ太郎でした。
(ヤッたかどうかは読んでみて下さいねw)

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