のし(筋膜の破れ)

のしの話です。

島津先生が手首の痛い人を施術した話の続きです。
島津先生は、手首が痛むという研修参加者に、スジを戻す施術をした後に、手首の甲から上腕にかけて拇指で擦り上げる施術をしていました。

「これ、のしって言うんだよ。」 とおっしゃっていました。

「延し」といって、そばを平ったく伸ばす作業のことなのですが、拇指で擦り上げるのがそばを伸ばす延しににているからそういう名前がついたのだとか。

これは、皮膚の下にある筋膜の破れを、擦り上げることでジップロックするように破れた筋膜を塞いでしまう技だそうです。

ただ、これはやわら療術の奥義のようで、何をアプローチしているのかはこの時は教えてもらえず、傍から見ていた我々は「スジを引き伸ばしているのだろう。」と思っていました。

島津先生は、よく 「口伝一秒と言って、その口伝を受けて技の原理を知れば、一秒で出来ちゃうんだよ。だけどその口伝を受けなければ、いくら見て盗もうったって盗めないんだ。」 とおっしゃっていました。







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手首のスジのズレ

手首の痛みの話です。

手首の痛みがなかなか取れない症状を良く聞きますが、それは、手首のスジがズレていることが往々にしてあります。

島津先生曰く、「手首のスジのズレが一番わかりやすいんだよ。」とおっしゃっていました。
よくスジがズレるのは、手首の甲側です。
そのスジのズレがあると、手首を掌側に底屈してもらうと、手首関節の真ん中あたりにへこみが見えます。
「ほら、スジがズレているから、スジが収まる部分の溝がわかるだろ?」
と島津先生はおっしゃって、ゴリッゴリッとスジを戻すとへこみは無くなっています。
「骨には、スジが収まる溝がちゃんとあるんだよ。そこからスジがズレていたらその溝の形にへこんで見えるからそれを戻してやるといいんだよ。」
とおっしゃっていました。
この手首のスジの技は、今現在、意外と施術の現場で重宝しています。




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肘の矯正

肘の矯正の話です。

これも私が、島津兼治師の研修会に参加していた時の話です。
島津先生は、良く研修会の中で、どこそこが痛いよいう参加者に、「どれ、そこに寝てみろ。」とおっしゃって、ちょちょっと治してくださいました。
その実際に身体の歪みがある生徒を、目の前で治療してしまう島津先生の「実演」が一番我々の勉強になりました。
ある参加した研修会で、私の肘が痛かったことをいいことに、「先生、先生、肘が痛いんです。」と、おねだりをしたことがありました。尺骨側の(小指側の)肘がなぜか分からないけど痛かったのです。
「ん〜」
と、面倒くさそうに私の肘を見ると、おもむろに左手で私の上腕を掴み、右手で私の手首を掴み、「グイッ」と肘を引っ張りました。
「んぎゃぁあ」
それで終わりでした。
そうしたら、あら不思議、肘は痛くなくなっていました。
「何でですか?何でですか?」
と尋ねましたら、
「肘のスジがひっかかっていたんだよ。」
とのことでした。
肘は、上腕骨に尖った部分があり、そこに上腕から前腕に通るスジが引っかかるそうです。その引っ掛かりを外すように捻りを加えながら引っ張るのです。
この、上腕骨の尖った部分は橈骨側にも尺骨側にもあり、どちらも引っかかることがあります。それが、「ゴルフ肘」や「テニス肘」になっているようです。






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肩関節脱臼

肩関節脱臼の話です。

8年前の話ですが、私は、日本拳法の試合に出場したときのことです。
私のちょうど前で試合をしていた選手が、相手の顔面に左ストレートパンチを打って、その衝撃で自分の左肩関節を脱臼してしまいました。
救急車を待つ間、
「…痛い、…痛い、」
と苦しそうに呻くので、本当はやってはいけないのですが、柔術医術の肩関節脱臼矯正をやってみることにしました。
座っている患者の左横に付き、患者の腕を肩に担いで、真横に一本背負いをする形で引っ張るのです。
「ゴキッ」という音がして、彼の肩関節は意外と簡単にはまりました。
「あれ?・・・痛くなくなった・・・」
という彼の言葉に、気を良くした私がもう一回引っ張ろうとしたら、
「もう!もういいです!結構です!」
と逃げるように断られてしまいました。

この肩関節脱臼の矯正法は「車転法」の応用技です。
しかし、本来は脱臼した人は整形外科医以外は触ってはいけないので真似をしないでください。
あと、この技法には細かい注意事項があります。見様見真似でやると、矯正時に神経を挟み込んでしまうことがありますので、やはり真似はしないでください。




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腰椎の矯正

私が柳生心眼流の宗家、島津兼治師の研修会に参加していたころの話です。
毎回、名古屋のほうから来られるAさんと言う方が、(まだ若い方なのに)杖をついてきたことがありました。
酷いぎっくり腰をやってしまい、足に痺れが出てまともに歩けない状態で東京まで来たそうです。
それを見た島津先生の目が「ピカッ」と光りました。
「彼をここに胡坐で座らせろ」
と指示を出し、苦しむAさんを胡坐で座らせ、彼の両腿(もも)を左右から一人ずつ附いて抑えるように指示されました。
そして島津先生がAさんの背後に立ち、Aさんに腕組みをさせて、脇下からその腕を掴むな否や、「グィイイ」と引っ張り上げました。
「ボキボキッ」という音がして、「うぎゃああ」と悲鳴をあげたAさんでしたが、「あれ?楽になったぞ。」
といってスタスタと歩けるようになりました。足の痺れも消失したそうで、後日彼と一緒に帰った仲間から聞いた話では、
「Aさん電車で別れ際に杖を電車に忘れて行くところでしたよ。本当に治ったんだってビックリしましたよ。」
と言ってました。
この技は鶴跨法(かっこうほう)と言い、腰椎を伸展させることでズレた椎骨を元に戻す技です。
一人でこの技を行う場合は、術者は背後からしゃがんだ状態で両膝で骨盤を挟み同じように引き上げます。



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