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僕は自他ともに認める「色白男」だった。 日焼けすると真っ赤になり、すぐに白い肌へ戻ることを、 サマーシーズン中繰り返す。 小麦色の肌=力強いアスリートに見える……の図式にあこがれ、 日焼けすることをどこかで喜んでいた節もある。 肌のみならず身体全体への負担を一切気にせず、僕は紫外線を浴び続けた。 屋外で長時間走り続けるサイクリングトレーニングはその運動量もさることながら、 浴びる紫外線の量は大変なものになる。 頂上を目指す山の途中で捨て犬や猫に遭遇することがあるが、 犬や猫たちは紫外線の影響か(だけが理由ではないが)、白く濁った目をしている。 (命ある犬や猫たちを自分の都合で捨てることは、絶対にしてはならない。 しかし、現実として、山に捨てていく人もいるのだ。 僕たち人間だって同じ「動物」に属するはずだ。捨てていい命なんて、ない) 僕は高地トレーニングのため、長野県の標高のある場所に住んでいる。 紫外線の降り注ぐ量がとても多いことはもちろん承知していた。 が、数年という短期間の間に皮膚がんを誘発させるとは……想像もしていなかった。 5年前、右腕の内側にホクロが現れた。 1年半という短期間で、大きくなり膨れてきていた。 表面は複数の色がゴツゴツ重なっている感じ。 直感的に、おかしなホクロだと気がつき、診察を受けた。 「メラノーマ(悪性黒色腫)」という診断名だった。 国内選手権で優勝をおさめるなど絶好の体調でありながら、 致命的な病巣を抱えた。 ショックを受けなかったといったらうそになる。 シーズン中、5月のことだった。 進行の早い皮膚がんは超早期発見が生命線で、 体調が崩れた時の発見では手遅れの場合が多いそうだ。 ガンの精密検査の場合、直接その部位の細胞を採取して 調べるらしいが、僕の場合はその検査のために細胞を突っついてしまうと、 がん細胞が血管やリンパの流れによって身体のあちこちへ転移をしてしまうリスクが高いため、 直接その部位を切除することになった。 お医者さん(プロ)の目で、あきらかに、一瞬で、ガンと判断ができる僕のホクロは、 一刻も早い手術が必要ということで、大学病院に転院した。 発見から1週間後、僕は手術台に横になっていた。 開けてみたら、予想以上にガンが進んでいて、 その一部は筋肉にまで浸潤していたそうだ。 僕を元気づけるためなのか、いや、真実としてだと思うが、お医者さんは言った。 「県内で、メラノーマが見つかって、手足を切断せず、 命もおとさず退院するのは、山口さんが5人目だよ」 僕の場合は、屋外を走り続ける限り皮膚がんのリスクを避けて通れない。 そこで、紫外線対策を行なったウエアーを使うことで日焼けを回避している。 また、太陽の傾きで生まれる日陰を計算し、直射日光を避ける術もある。 どうしても露出する肌には、毎日、必ず日焼け止めを塗ることで紫外線から身を守る。 「日焼け止め」の世界も本当に奥が深い。 僕の知っている限り、紫外線との関係が深い国やビーチや山のあるお店で 売っている日焼け止めは、SPF値の高いラインナップが揃う。 僕がこれまで試した日焼け止めは国内外合わせて56種に及ぶ。 SPF値が最も高い「70」は、(海外で)1000円以上するので、 どうにか国内の化粧品メーカーさんと開発が一緒にできるとうれしい。 毎日使うものだから、低価格で安心して使えるものでないと、困る。 環境の破壊によってオゾン層も破壊されている。 目に見えないモノは、確実に僕たちの生活や身体に静かにやってきて時間と共に正体を現す。 それは物体ではないだけに、厄介だ。 日焼け止めを塗るのは、面倒くさいが、 命を守れるのは自分だけだと分かっているから、僕は塗る。 すると、日焼けによる疲れが最小限なのでトレーニングの回復も早まった。 皆さんも「スポーツには日焼け止め」を忘れずに! |
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オゾン層がやばくなったので最近では市街地でも紫外線対策は必携ですね。帽子サングラス長袖と。オーストラリアでは小学校の生徒が外へ出るときはサングラスが義務つけられているそうです。
2007/3/28(水) 午前 8:51 [ cis*tar**y2rk ]
「こんな記事もあります」から参りました。まなかあちゃんと申します。
私も、「基底細胞ガン」になりました。転移がないタイプで、まだ軽かったのですが、紫外線の恐ろしさを知りました。
娘にもその遺伝子がないとは限らないので、日焼け止めは欠かせないのですが、旦那が全くと言っていいほど、それを理解していないので、こちらの記事を読んでほしいものです。
2008/7/21(月) 午後 8:15