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男子にくらべ、女子はどうしても筋力的に劣る部分があります。 トレーニングしだいで差はつめられるかもしれませんが、 もともと持っているスピード、パワーの違いは歴然です。 では、どうすることもできないのでしょうか? 男子にはかなわないと、あきらめてしまうのは早いですよ。 意識の持ち方しだいでは、多少であっても対抗できるようになります。 パワーに関しては時間をかけて対抗していくしかありませんが、 スピードは今すぐにでも変えられるのです。 例えば、守るときのことをイメージしてください。 相手が遠くから、かなりのスピードでドリブルをしてきました。 あなたは何を考えますか? そのボールをカットしてやろう、 抜かれないように付いていこうと考えますよね。 気持ちと身体の準備ができていれば、 さらにスピードを上げられたとしても 「どうにもならない」ということにはならないと思います。 では、相手が今にも止まりそうなスピードで近寄ってきたら、 あなたはどう考えますか? 止まるかもしれない、パスを出すかもしれない、と ドリブル以外のことも予想しなければならないですよね。 オプションが増え、何に対して準備すればよいのか迷ってしまいます。 そんな状態でいるときに、 急にスピードを上げてドリブルを始められてしまったら、 頭と身体の準備が遅れ、たいして速くなくても、 相手のスピードに対応できなくなります。 いま紹介した2つの状況におけるスピードを数字で表してみます。 最初に紹介した場面を「50→80」とし、 後者の変化を「10→50」としましょう。 最初のスピードと速度を上げた後のスピード、 この差が「緩急」となるわけです。 外から見た目では80のほうが速いでしょうが、 対峙するDFにとっては、40の差のほうがスピードを感じます。 では、どのようにして差を出すか。 まずは雰囲気作りから。 「行くぞ、抜くぞ!」では相手は警戒しますよね。 できるだけ「行かないよ……」という空気をつくりましょう。 パスをしようかな、ここからどうやって崩そうかなと考えていると思わせて、 ドリブルすることを相手に悟られないようにします。 そして、一気に加速できるように、 身体はリラックスさせておいてください。 足の状態はかかとを地面に付けず、 足裏前半部、特に母趾球(ぼしきゅう)から 親指にかけて力が入るように意識します。 軸足を力が入るように曲げ、 そこで溜めた力を進行方向に向けて身体を運びます。 「10→50」と書きましたが、理想は「0→100」です。 止まった状態から一瞬にしてトップスピードに乗れるように意識しましょう。 スピードがないとあきらめることはありません。 要は、いかにスピードがあるように見せられるか、です。 自分が守備をしているときにどうされたら嫌なのか、 それを攻撃時にどう活かせるか。 上達のヒントはいろいろなところに隠されています。 より多くフットサルに触れ、 さまざまなケースを深く掘り下げて考えましょう。 5回にわたった僕のトレログも、今回で終了です。 これを読んで少しでも皆さんがフットサルに興味を持ってくれたり、 上達してくれたらと思います。 ありがとうございました。またどこかでお会いしましょう! |
【フットサル】福永泰のトレログ
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ボールを「止める」「蹴る」という動作は、 フットサルでは欠かせませんね。 人それぞれ、自分のスタイルというものがあるかとは思いますが、 この動作を行ううえでメインとなる足が「利き足」です。 僕の今までの経験だと、約8割の人が右利きで、 残りの約2割が左利きといった感じでしょうか。 ごくまれに、左右どちらとも利き足といえる人は存在します。 (ここでは、どちらともという人はおいておいて、 ということで話を進めていきます) どちらも同じように蹴ることができたらすごいと思いませんか? そんなことは無理だとあきらめていませんか? じつは、努力しだいで利き足の精度に近づけることは可能なのです。 まず考えてほしいのは、利き足と同じように動かすということです。 利き足でない足は速く動かすことができないし、 力もないという人が多く見られます。 素早くパワフルに動かすと、 フォームがバラバラになってしまう人もいます。 でも、ゆっくりと動かせばいいし、力もそれほど必要ではありません。 利き足と同じように動かせればいいだけです。 口で言うのは簡単ですよね? 確かに実践するのは容易なことではありません。 これまでも述べたように、「止める」「蹴る」といった動作には 必ずおさえておかなければいけないポイントがあります。 それを忠実に守ることから始めましょう。 ボールに対しての軸足の立ち位置をよく見る。 軸足を柔軟に使えているか、蹴り足の足首が固定できているか、 足の付け根からではなく膝から下を動かす、上体が傾いていないか、 フォロースルーをしっかりとできているか……などなど。 一番わかりやすく比較できるのは ビデオなどを用いてのフォームチェックです。 自分の状態を客観的に見て、左右を比較すれば一目瞭然でしょう。 ひとつひとつ丁寧に確認し、フォームを固め、 短い距離から「止める」「蹴る」の動作を繰り返しましょう。 速いボールを止めたり、強いボールを蹴ったりするときは、 男性でも怖さが出てしまいます。特に女性の場合には、 安全な範囲内で体勢を気にしながら進めていけるレベルで反復しましょう。 慣れてきたら少しずつスピードを上げ、距離を伸ばしましょう。 例えば、今日は絶対利き足は使わないとか、 トラップとキックは必ず利き足ではないほうを使うなど、 自分の中でテーマを持ってやるのもいいでしょう。 そのためにはどうしたらいいか……と自然に頭を使います。 軽く自分を追い込んでみるのも面白いですよ。 |
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「キック」というと、 まず頭に浮かぶのが「ボールを蹴る」ということだと思います。 しかし、同じ蹴るという動作であっても、 状況によってキックの種類を選ばなければなりません。 足の内側で蹴る「インサイドキック」は、 ボールを「つなぐ」ときを中心に実戦でいちばん使います。 シュートやロングボールを蹴るときは、「力強さ」のある「インステップキック」。 これは足の甲で蹴ります。 混戦のときはつま先で蹴る「トゥキック」。 相手に読まれにくいキックです。 また、ドリブルをしながら「自然な動作」でボールを蹴れる「アウトサイドキック」や、 「トリッキーなプレー」としてはかかとで蹴る「ヒールキック」などもあります。 蹴れるキックの種類が多いと、相手に脅威をあたえると同時に、 自分のプレーに幅を持たせることができます。 さて、キックを習得するには、 しっかりとポイントを押さえておかなければなりません。 それぞれ共通して言えるのは 「足首を固定する」「膝から下を振る」「ボールの中心をとらえる」などです。 そして、前回も触れましたが、軸足をうまく使い、 しっかりと踏み込むことも忘れてはいけません。 まず、足首が固定されていないとボールに力を加えることができません。 そして、インパクトのときにボールに当たっている部分が蹴りたい方向に向いていないと、 思い通りに飛んでいってくれません。 ボールは足から加えられた力に正直に進んでいくものです。 インサイドキックで多いのは、 脚を開いてから蹴る瞬間、そして蹴り終わるまでの間に つま先が正面に向いてしまうことです。 そうなるとボールに対して斜めの力が加わってしまいます。 右足で蹴る場合なら、 蹴りたい方向よりも左側に飛んでいってしまうのです。 蹴り終わったら、 足が真横に向いている状態で地面を踏めるように心がけましょう。 膝から下だけを動かそうと意識しても、 どうしても脚全体が動いてしまいがちです。 そこで、ゴールポストや柱などを使ったトレーニングを紹介します。 体が正面を向いた状態で軸足のつま先をポストの真横に置き、 蹴り足の膝をポストに付けたままの状態で 足首を固定して膝から下だけを動かします。 どこでも簡単にできるので、ぜひ何度もトライしてください。 インステップキックは、蹴り終わったとき、 膝からつま先までが真っすぐになった状態でなければなりません。 ところが、地面につま先が当たりそうなってしまうのを怖がって、 蹴る瞬間につま先を戻してしまい、 ボールをすくってしまうような形になることがとても多く見られます。 あるいは、膝から下は真っすぐでも、地面と離れすぎているために、 ボールの中心を足の甲でしっかりとらえられなかったりもします。 また、つま先でボールを蹴ってしまうと、 甲が伸ばされた状態になり、しびれたことがある人も多いでしょう。 ゆっくりでかまわないので、膝から下をつま先まで真っすぐ伸ばし、 地面ギリギリをつま先が通過するように練習しましょう。 スピードはそれから徐々に上げていけば良いのですから。 今回はもっともよく使う「インサイドキック」と、 習得にいちばん時間のかかる「インステップキック」に絞って説明しました。 大事なことは、まずちゃんとしたフォームを身に付けること。 そこから少しずつスピードを上げていければ良いのです。 強いボールを蹴ろうとするあまり、 脚を膝から下ではなく、腿(もも)の付け根から棒のように 振ってしまうこともあります。 あくまで膝を柔軟に使い、膝下を強く意識して取り組んでください。 うまい人のキックは必ずポイントを押さえています。 見て学ぶことも大事です。 あとは繰り返し反復練習するのみです。 自分がどのような状態で蹴っていたのか、 毎回確認しながらトレーニングすれば必ず上達しますよ。 |
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ボールをキックする時、止める時、方向転換する時、 相手をブロックしてボールをキープする時など…… 片足がボールに触れている時に、 もう一方の足は地面に付いていますよね。 この地面に付いている足を軸にして動作に移るわけですが、 使い方によっていろいろとプレーの可能性が広がります。 この軸足で特に注目したいのが、 「膝」を柔軟に使えているかどうかです。 膝が伸びている状態と曲がっている状態とでは、 どちらがプレーしやすいでしょうか? 力の入り具合や次のプレーへの入りやすさなどを考えると、 伸びているより曲がっている方がスムーズな動きができます。 まず考えて欲しいのは、体を動かせる範囲についてです。 例えば、インサイドキックをする時、 蹴り足をゴルフのパターのように できるだけ長い距離を地面と平行に動かせれば、 しっかりと足の内側でボールを捉えることができます。 この蹴り足の移動距離は、 膝の状態によって変わってきます。 膝が伸びていると、 地面と平行に動かせるのは体の真下だけになってしまい、 十分な距離とは言えません。 膝を曲げ、足を広い範囲で動かせる状態にすれば、 その平行に移動する距離を長くできます。 ボールを止める時も同じです。 膝が伸びていると、 足が動く範囲は非常に狭くなってしまいますが、 膝を曲げていれば、 足を広い範囲で動かすことができると同時に、 ボールの勢いを吸収することができるのです。 次に、方向転換や相手をブロックする時、 軸足は力強く踏ん張っていなければなりません。 この時の膝は、伸びているのと曲がっているのとでは、 どちらが力が入るでしょうか? 試してみればわかりますよね。 曲がっている状態の方がすぐに動き出せますし、 相手の体重も支えられます。 しかし、動きの中では、 いつも膝が曲がった状態でいられるわけではありません。 常にリラックスしてニュートラルなポジションを取ること、 そして、「ここぞ」という時に片足でバランスを取り、 しっかりと力を入れられるように意識してください。 これは、男子に比べて筋力の劣る女子が、 最大限の力を発揮するための準備です。 筋力トレーニングは、 軽い負荷のスクワットなどストレスのない範囲で、 瞬間的な力の入り具合を意識しながらやってみてください。 体を支える動作は、 どんな状況でも継続してやらなければなりません。 それに、怪我の予防にもなりますよ。 |
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こんにちは、福永泰です。 この「トレログ」で、女子フットサルのトレーニングについて 解説していくことになりました。 どうぞよろしくお願いします! 最近は、男子はもとより女子のフットサルがとても盛んですよね。 僕は、プロサッカー選手を引退したあと、解説者やインタビュアー以外に、 男女のフットサルチームの監督も務めています。 現場で直接選手たちに指導をするなかで、身体的、技術的な面で 女子選手に必要だなと思ったことをここで紹介していきます。 もちろん、男子選手もあなどっていられないポイントばかりです。 皆さん、ぜひ実戦で役立ててくださいね。 まずは、男子に比べてどうしても弱くなってしまう筋力を 補うためにはどうしたらいいかについて。 筋力トレーニングで筋量アップに努めるのも一つの手段ですが、 時間がかかるし、つらいイメージもあるでしょう。 そこで、“ステップワーク”に着目してみることにします。 僕が、自分のチームやフットサルクリニックで 女子の指導をするときに必ず取り組んでいるのが、 ラダーという梯子(はしご)のようなものを使って行う、 ステップワークトレーニングです。 前向き、横向き、後ろ向きで、いろいろなパターンの 足の運びをリズム良く行います。 このトレーニングで、試合中のさまざまな状況に対応できる 体勢作りを習得することができます。 攻撃と守備が混在するフットサルの試合では、 「ボールをもらう」、「蹴る」、「相手をマークする」、 「ボールを持った相手にディフェンスをする」……など、 いろいろな動きをしなければなりません。 フットサルはコートが狭い分、動作時間の短縮が求められます。 一つ一つの動きのロスを極力少なくして、 スムーズな体重移動をするための足の運びを体得すれば、 どんな局面であっても気持ちのゆとりが生まれ、 自分の技術をより発揮できるようになります。 体勢を変えるとき、ボールをコントロールしながらよりも、 ボールのない状態の方が楽ですよね!? つまり、「良い状態でプレーするために、できるだけ準備しましょう」 ということなのです。 例えば…… 『味方からサイドにボールが出た時に、そのボールを中央から追って行った。 そして、ボールに触れた時の体勢がどんな状態なら、次のプレーにスムーズに移行できるのか?』 ボールを追っていったまま、 体がコートの外を向いた状態でボールを止めた場合、 コート内の状況は見えません。 つまり、相手や味方の動きがわかりません。 振り向いた時に目の前に相手が来ていたり、 コントロールに時間がかかってしまって 味方が良いフォローをしていても そのチャンスを潰してしまったりすることがあります。 協力:講談社ミスマガジンフットサルチーム 溝口麻衣 では、ボールの向こう側に回ってコートの内側に体を向けて ボールを止めた場合はというと、 相手がどんなディフェンスで向かってくるかもわかりますし、 味方の動きもよく見えてタイミングを合わせてパスを出すこともできるのです。 ボールに触れる直前のステップワーク、 つまり、ちょっとした足の運びで動きの質を上げられれば、 状況は一変します。 ほんの少しだけ動きを意識することによって、 その後のプレーがとても簡単なものにもなるのです。 協力:講談社ミスマガジンフットサルチーム 溝口麻衣 流れのまま楽な動きをしてボールを受けた後に大変になるか、 少し大変だけど素早くステップを踏みかえることでボールを受けた後にゆとりを持つのか……? 僕は、できる限り準備することをおすすめします。 |




