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みなさん、こんにちは。 まもなくプロ野球のキャンプが始まります。 春の甲子園の出場校も決定して、 シーズン到来が待ちきれない人も多いのではないでしょうか。 僕もわくわくしています。 さて、今回も前回に引き続いて、 相手バッテリーとの「駆け引き」の面白さについて もう少し紹介します。 前回は、相手バッテリーが何を投げてくるのか悩むのではなく、 こちらがどんな球を狙っているのか相手に悩ませよう、 ということを書きました。 確かにそれが理想ですが、悩まずにはいられないものです。 僕もそういうことはありました。 ボールを受けたキャッチャーが投げ返して、 ピッチャーがサインを見てモーションに入ろうというとき、 「あれ? どっちだ? どっちだ?」って悩んでしまう。 そんなとき、僕はタイムをかけてバッターボックスを外したりしました。 で、「次はなんだろう」って考えるんです。 現役時代のキャンプ中、 ミーティングが終わった後でスコアラーに 「ちょっと勉強に付き合ってくれませんか」ってよく声をかけました。 このキャッチャーは得点圏にランナーがいるときには何が多い? とか、 ランナーが一塁だったら……とか勉強するわけです。 逆に、自分がキャッチャーだったらどうだろうかって、考える。 ランナーが一塁だったら、誰でもゲッツーをとりたいと思うでしょう? このピッチャーだったらどうかなぁ…… つまらせるのかな、泳がせるのかな? バッターが元木で、このピッチャーだったら、 キャッチャーは泳がしてとりたいだろうな、 よし、その泳がす球を打ちにいこう、とか。 そうやって相手の心理をさぐっていって、 うまく当たったとき、それはもううれしかったですね。 球種がわかれば、バッターのほうが有利です。 よく調子がいいときは「ボールが止まって見える」とか 「ゆっくり見える」とか言いますよね? これは本当にそう。 ピッチャーが投げた瞬間に球種がわかるし、 ボールを長く見ることができるから、絶対に打てるんです。 調子が悪いときは、ピッチャーが投げた瞬間に もうボールはミットに入ってるって感じですね。 じゃあ、つねにそうやって調子がいい状態でいるには どうしたらいいか……これはすごくむずかしい。 ケガのない万全な体調で試合を迎えるということも もちろん大事ですが、それともう1つ、 きちんと勉強をしておくことも重要です。 事前に準備ができていれば、 きゅうに出番がまわってくるようなことがあっても 落ち着いてバッターボックスに立てます。結果も出せる。 だから、とくにシーズンオフのこの時期だからこそ、 しっかりと相手のことを勉強しておいてください。 きょうで僕のブログは最後になります。 これまで読んでくれたみなさん、ありがとうございました。 野球は本当に楽しいスポーツです。 苦しいことがあったとしてもそこで投げ出さず、 続けていってください。 その先に、きっとすばらしいことが待っています。 |
【野球】元木大介のトレログ
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こんにちは! きょうは、相手バッテリーとの「駆け引き」や 「さぐり合い」について紹介したいと思います。 まず最初にお断りしておきたいのは、 小学生のうちはあまり相手のピッチャーが どんなボールを投げてくるかといったことは 考えなくていいということです。 ストライクが来たら、 思い切ってがんがん振ってってください。 高校、大学、社会人と、年齢が上がるにつれて、 ピッチャーも変化球を投げるようになって球種が増えてきます。 そうなると、相手ピッチャーというか、相手バッテリーが 次に何を投げてくるのかを考えないといけなくなります。 日本の場合、配球を決めるのはキャッチャーであることが多く、 しかも、キャッチャーというのはいったんレギュラーをつかんだら、 よほど大きなケガでもしないかぎり、 いちばん長くその座にとどまれるポジションなんですよね。 だから僕は現役時代、 ほかのチームのキャッチャーについて研究していました。 キャッチャーにも、 人によってリードするときの癖みたいなものがあります。 僕は代打で出ることも多かったわけですが、 2アウトでランナーなしなんて場面だったりすると、 僕の場合はまぐれの一発があるから(笑)、 キャッチャーはその一発を出させないようにっていう配球になるんです。 そこで僕は、そのキャッチャーがどんな球をピッチャーに要求して 最初のストライクをとりにくるのか、考えたものでした。 キャッチャーとピッチャーの組み合わせによって いろいろなパターンがあります。 例えば、スライダーが得意なピッチャーの場合、 まずはインサイドに投げることを要求するキャッチャーは 少なくありません。1球インサイドに投げておくと、 その後のスライダーが活きてくるからです。 僕がインサイドが苦手ってこともあります。 そんなとき、心の中ではスライダーを狙ってはいるんだけど あえて初球のインサイドでバットを振ってみせて、 「あれ? てっきりスライダーを狙っているとばかり思ってたのに」 とかってキャッチャーを迷わせたりするんです。 ボール球が来たときにもわざと振りそうな形にしておいて、 その次のボール球ではピクリとも動かないでいたり……。 大事なのは相手に悩ませること。 こっちが悩んだら、打てなくなっちゃいますから。 |
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すっかりごあいさつが遅くなりましたが、 みなさん、明けましておめでとうございます。 プロ野球の自主トレが始まり、僕はあちこち取材に出かけています。 今年はどんなドラマが生まれるのか、 いまからとても楽しみですね。 これまで、バッティング、守備、走塁と、 技術面のことを中心に書いてきました。 5回目の今日はちょっと見方を変えて、 チームマネージメントと言うと大げさですが、 雰囲気づくりといったことについて、 僕の経験も交えつつ紹介したいと思います。 僕はつねに「やるからには、明るく楽しく」という気持ちがありました。 とくにプロ野球の場合は、人気商売だし、 ファンあっての僕らだったわけだから、 負けて暗くなっている姿を見せたらいけないと思っていました。 もちろん、負けてもいいと思っている選手はいません。 絶対勝ちたいという気持ちで戦ってはいます。 でも、そうは言っても負けるときもあるわけで、 それが続くと、だんだんチームの雰囲気が暗くなっていくんですよね。 いったんそうなってしまうと、やっててもつまらない。 ましてベンチにいたらもっとつまらない、となっちゃう。 僕はそういうときでも、というかそういうときだからこそ、 ヒット1本であってもみんなで盛り上がろうよ、 って思いながらやっていたし、実際にそうしていました。 というのも、僕の場合、ベンチにいても、自分が試合に出ていなくても、 とにかくチームが勝ってくれたらよかったから。 出られていないことはくやしいけど、 それは練習するしかないわけです。 だから、自分が満塁ホームランを打ってときでも、 チームが負けてしまえばくやしくて仕方なかった。 チームは負けたけど自分は打てたからまぁ良かった、 とは絶対思えませんでしたね。 なんでもいいから勝ちたい、もうそればっかりでした。 チームスポーツをやる者として、 これはとても大事なことだと思っています。 僕は、キャプテンが誰よりも「勝ちたい」って気持ちを 表にださなきゃいけないと思いますね。 これが足りないチームは勝てない。 チームリーダーっていうのは、勝ったときに人一倍喜んでほしい。 そういうことが、チームの雰囲気を盛り上げていくわけです。 ヤンキースはジータがずっとキャプテンをやっています。 彼は、誰かがホームランを打ったり、得点が入ったりすると、 いつでも誰よりも先にベンチから出て、 ジャンプして喜んでいるんですよね。 あれを見て、「チームリーダーはこういう人でないと」 と思ったことがあります。 たとえ自分の調子が悪かったとしても、 チームが勝てたときは誰よりも喜び、負けたときはみんなを励ます。 キャプテンはそうでないといけないんじゃないかな。 野球というのは団体競技ですが、 誰か1人のエラーで負けることもあるし、 誰が1人が打たなかったせいで負けることもあります。 1人のミスが他のメンバー全員に迷惑をかけることになるわけです。 そういうとき、「おまえのせいだ」は禁句です。 もちろん、きちんと練習していなかったとか、 中途半端なプレーであれば、それはきちんと指摘しなくちゃいけない。 メンバーのそれぞれがチームの一員であることを自覚していれば、 自然とそうなるはずだし、誰かのまずかった部分を指摘したとしても、 けっして嫌な雰囲気になったりしません。 チームを1つにするのは監督でもコーチでもなくて、 やはり選手一人ひとりの気持ちですよね。 そしてそれを盛り上げるリーダーがいる、これが理想だと思います。 |
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こんにちは! これまで、おもに野手をしている人向けに 「バッティング」「守備」について説明してきました。 今回は「走塁」についてふれたいと思います。 「走塁」というと、「右でベースを踏んだほうがいい」 「いや左足だ」といったことをよく聞きますが、 僕は基本的には自分の得意な足を使えばいいと思います。 どっちの足で踏んでもいいから、 自分のトップスピードにより近い速さで ダイヤモンドを小さく回れることが一番です。 走塁でもうひとつ大事なことに「打球判断」があります。 いま、これができる人がひじょうに少ないと思います。 たとえば、自分がランナーとして塁に出ていて、 後続の味方バッターが打ったとします。 「あれ、とられるかな? どうかな? とらないかな?」 なんて、迷ったりしていませんか。 はたから見ている側からいえば「そんなのとられるはずない」 という球まで見ている人が多いですね。 で、落ちてから走りだす。それではだめです。 まずは、味方が打つ前に相手チームの外野の守備位置を 確認しておかないといけない。 そして味方が打ったら、打った瞬間にそのボールがどこに落ちるか、 相手にとられるのか、相手がとれないなら、 どこまで走れるかを判断して走りだす。 ぼーっと立っていたら、時間をロスしてしまいます。 当然ですが、打球判断がよければ、 セーフにできる確率も高くなります。 打球判断力を高めるには、走塁練習のときに とりあえず走るスピードのことはさておき、 バッターがボールを打ったらすぐにスタートをきるようにします。 その後、ボールが落ちているのか、抜けたのか、 あるいはとられたのかを確認する癖をつけてください。 試合前に相手チームの練習を見ておくことも必要です。 プロ野球はレギュラーがだいたい決まっていて、 何度も対戦しているから、 相手選手がどの程度の肩をもっているのかがわかっています。 だから、打球が飛んでいったところがわかれば、 自分がどこまで走れるかを予測できます。 みなさんの場合は、 初めてのチームと戦うことも多いわけですから、 試合前の練習で相手野手の力をある程度見きわめておくことが、 試合中の走塁にとても役に立ちます。 走塁の話に関連して、盗塁についても少し書きたいと思います。 足が速ければ、盗塁もうまいと思われがちですが、 ただ走るだけならかけっこと同じです。 足は速いのに、盗塁がへたな人はいます。 そういう人に共通しているのが、スタートが遅いということです。 早くスタートするには、ピッチャーをよく見ることです。 セットポジションに入ったら、手から動くのか、 足から動くのか、あるいは首から動くのかといったことを あらかじめ見抜いておきましょう。 塁に出たら、ピッチャーの動きと同時にスタート! その後は勇気をもって走りぬく。 一塁でけん制アウトになるより、 セカンドでアウトになったほうがいいんです。 |
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みなさん、こんにちは! 前回のバッティングに続き、今回は守備についてお話しようと思います。 さて、ここでみなさんに質問です。 みなさんはどんな守備を見ると「うまいなぁ」と思いますか? 僕は、どんなボールでもきちんと正面でとれる選手を見ると、 「うまい」って思います。 いま、僕がいちばんうまいと思うのは ヤクルトの宮本(慎也)選手。 宮本選手ははいつでも正面できっちりボールをとります。 それはつまり、守備範囲が広いってことなんです。 守備範囲が広いと、めったに横っ飛びをしてとったり、 横から投げたりすることもないし、 どんなボールもつねに同じ状態でとっているように見えるから、 一般の人には技術の高さがわからなかったりします。 でも、声を大にして言っておきたいのは、 プロが横っ飛びをしたり、横から投げたりするのは、 もうそれ以外やりようがないってときだってことです。 やたらとダイビングでキャッチしたり、 横からボールを投げたりする選手は、守備範囲があまり広くないんです。 プロの場合、ノックのように失敗をしてもいいときは、 「間にあわないな」とか「トンネルするかも」と思うときでも、 1歩でも動いて正面でボールを捕球する練習をしています。 だから、「あ、これは抜けちゃうだろうな」というボールを 正面でとれる人がいたら、「すごい」ってことになる。 子どもたちに野球を教えている人には、 機会があったらぜひ、プロの練習を見てほしいですね。 守備を指導するときのヒントになると思いますよ。 守備練習では、1球でも多くボールを受けることが大切です。 より多く打球を受ければ、バウンドに合わせる練習もできるし、 グラブさばきの練習にもなります。 よく、「待ってとるな」とか「下がってとるな」とか言いますが、 そうやってとらなきゃいけないボールもあります。 じゃあ、どんなときに下がるべきなのか、 とっさに見きわめる判断力を身につけなくちゃいけない。 たとえば、ランナーをセカンドにおいてバッターを迎えたとき。 とにかく積極的にってことで突っ込んでいって、 けっきょく捕球しそこねて後ろにそらしてしまったら、 相手に点が入ってしまいますよね。 多少タイミングが遅れたとしても、 下がって正面で確実にとって一塁三塁にしたほうがいい。 野球は相手より1点でも多く点をとれれば、 あるいは相手の得点を自分たちより 1点でも少なく抑えることができれば勝ちなんです。 いくつかの選択肢のなかから、 状況にもっともふさわしい方法を瞬時に選び、 体を動かすことのできる力をつける……。 それには、できるだけたくさんのボールを受けてください。 ひいきの選手のプレーにはあこがれますし、 ダイビングキャッチしたボールを横から投げ、 走者をホームでアウト! なんて場面を見たらまねしたくなるものです。 僕もまねすることがすべて悪いとは思いません。 でも、とくに子どものうちは変なクセをつけてしまうことになりかねず、 先にいってそれが肩や腰、ひじなどの故障の原因になることもあります。 そのあたりは、指導する立場にある大人が くれぐれも気をつけてほしいですね。 |




