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もうすぐ、学校は冬休みのシーズン。それでも、若きアスリートのみなさんはグラウンドや施設で毎日練習に励むことになるでしょう。「やらされている」という感覚ではなく、「自主性」を持って練習に取り組むには? 瀬古さんの実体験には、ヒントがたくさん詰まっています。
大会に向けた準備も、選手一人一人違いますから、「自分の形」を見つけなければなりません。私は、高校時代から自分に合ったやり方を考えながら競技に取り組んでいました。どれだけ練習をしても、レースの際にピークが合わなければ「ただの人」だと言っても過言ではありません。 私が自分の体を把握できたのは、大学3年くらいでしょうか。それまではなかなかつかむことができませんでした。体は生き物ですから、日々状態は違っているもの。毎回同じなどということはあり得ないのです。体が重くても走れるときはありますし、逆に軽すぎて走れないこともあります。ですから、自分で「このときはこうだった」という経験を覚えておかなければなりません。先生に言われてやっているだけでは、そのように"考えて走る"ことができなくなってしまいます。 その意味で、日誌をつけることはとても良いことだと思います。自分の体が重いのか軽いのか、そのときのタイムはどうだったのかを書いておくのです。そして、自分のベストコンディションを見つけ出すことが何より重要です。 ある程度のレベルであれば、練習内容が大きく変わることはありません。100%の力を出し切れるかどうかが、一流選手と二流選手を分けるのです。そういうことを覚えていくのは10代のうちだと私は考えます。 走るうえで、フォームは非常に重要です。理想としては一番速いのは100m走の選手の走り。ケニヤの選手の走り方はそれに近いです。 私の場合、誰かのフォームを真似したという経験はありません。ただ、大学の頃には短距離の選手が行う「引き付け」や「もも上げ」、「切り替え」の練習に取り組んでいました。脚力を向上させるために「これはいいな」とかねてから思っていて、自分から進んで行うようになりました。その結果として、スピードを増すことができました。 あまり長距離選手の練習メニューでは見られない光景かもしれませんが、マラソン選手であっても実はただ走るばかりではなく、こうした練習にも取り組まなければならないのです。練習しておけば、ここというところでスピードを出し、スパートを切ることができるようになります。逆に、やっていなければ絶対にできません。 私の場合、大学時からマラソンに出場してはいましたが、取り組んでいた練習はマラソンではありませんでした。走る量だけなら、今の時代の高校生の方が多いくらいかもしれません。距離を走ればいいというものではないということも考えて、練習メニューを組み立てる必要があると思います。
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