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こんにちは、「トレログ」編集部です。今回はJリーガーとして、さらに日本代表選手として活躍した小島伸幸さんが登場。日本サッカーが、世界のなかでさらに強くなるには? ワールドカップの舞台に立ったこともある小島さんならではの、興味深いエピソードが飛び出します。
ワールドカップでは、0-1(対アルゼンチン)、0-1(対クロアチア)、1-2(対ジャマイカ)という点差以上の世界との差は感じました。例えばアルゼンチン戦で、もしこれがJリーグならゴールの枠に飛んでいっただろうな、という呂比須ワグナーのシュートも、ディフェンスの足が出てきてゴールの方向に飛ばない。常日頃世界のトップを相手に戦っている選手がいるチームと、国内リーグで戦っていて、さらに上のレベルを知らないままのチームの違いに集約された大会でした。 日本の選手にも通用するものはあった、と評価する選手もいましたが、私はもしかしたら、この差は縮まらないものなのではないか、と感じたのも事実です。シュートが飛ぶか飛ばないか、それはほんのコンマ何秒、数十cmの差。しかし、その差が常に強い相手と戦うことによって得られるものだとすれば、日本の選手にもそういう経験は必要だと感じました。 「世界」について、自分の経験で一番印象的なのはロベルト・カルロスのシュートですね。私が国際試合で最初にゴールを決められたのが彼でした。角度のないところでしたし、手足を伸ばせば、全部ゴールが隠れてしまいます。自分の感覚では「Jリーグであれば止められる」。しかしロベルト・カルロスが放ったのは、今まで体験したことのないくらい、とてつもなく速いシュートでした。構える私のちょうど脇の下、手をすっと下げればボールのコースをふさげたはずなのですが、手を下げたときには後ろでパサッとネットの音がしました。 以来、私の基準はロベルト・カルロスになりました。来るシュートがロベルト・カルロスの放ったものと考えていれば、それ以上速い球は来ないのですから! この経験が、私にとって選手として大きな財産になりました。 今や日本代表はワールドカップ出場が至上命題のようになっている今の状況ですが、そうは言っても日本人は体格的に不利がありますし、壁は依然として存在しています。 皆さんは中田英寿選手が海外で通用している姿しか観る機会がなかったかもしれませんが、その影で、彼はとんでもない努力家でもあるのです。高校を卒業してベルマーレ平塚に入団してきたときと、イタリアに渡るときとでは、体格も強さも見違えるものがありました。しかし、Jリーグで悪質なファールでもなければ倒れることのなかった彼ですら、イタリアでは競り合いの中で飛ばされてしまうようなことがある。海外で戦うには、それなりの下準備がなければなりません。 それでもなお海外に挑戦し、そこで通用したもの、通用しなかったものが日本代表にフィードバックされていくと良いのではないでしょうか。壁に何度もぶち当たりながらも成功を勝ち取っている選手は、日本代表にとって欠かせない存在になっています。川口能活選手も、世界に出てあの身長でどうやって戦えばいいか、試行錯誤を繰り返したと思います。そのことが今の日本代表に生きているのではないでしょうか。今後の日本サッカー界にとって、そうした経験が非常に重要になってくると思います。
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2007年09月11日
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