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今回は、2004年アテネオリンピックでの銀メダル、さらに今年の世界競泳での金メダル獲得も記憶に新しい、水泳選手の山本貴司さんが登場。厳しい練習へのストレス、記録が伸びないことの不安・・・・・・誰もが経験するそんな「つまづき」を、どう乗り越えるか? 山本さんの常に前を向いて物事を考える姿勢が伺えます。
初めまして、水泳選手の山本貴司です。このトレーニング・ブログで、各世代のスイマーの皆さんが、今抱えている課題をどのように克服し、記録を伸ばしていいのか、私の経験もまじえてお話していきたいと思います。 私はどちらかと言うと、記録よりも勝負が気になるタイプのスイマーでした。とにかく勝ちたい、一番になりたいという一心で泳いでいました。結果として、それに記録がついてきていたという感じです。日本記録に近付いてきて、初めて記録のことも気にするようになりました。日本記録まであと少しに迫ったとき、一番記録を出したいと思うようになりました。 3歳半のときに水泳を始め、かれこれ26年ほどになります。水泳にどっぷりハマりきらなかったことが、長く続けられている理由ではないでしょうか。スイミングを楽しむ気持ちは、この歳になっても持ち続けています。 自分でも、切り替えがうまいのだと思います。練習では集中して頑張るのですが、それ以外の時間には、水泳のことは考えもしませんし、友達とサーフィンに行ったりなど、遊びに行くことで頭がいっぱいなくらいです。十分に気分転換することで、水泳でストレスが溜まったりすることもなく、しっかりリフレッシュし、また練習に集中できる、という繰り返しです。 ひとたび集中すると、グッと自分の世界に入り込むことができます。本当に、周囲の雑音がまったく耳に入らなくなるのです。マイケル・フェルプスなど、自分が目標としている選手が自分のすぐ前を泳いでいるシーンをイメージして練習に取り組めるほどです。自分がバテてきたときに、パッとそういう状況を思い浮かべて、踏ん張ることができるのです。 厳しい練習に取り組む中でも、本気で水泳を辞めたいと思ったことはなかったと思います。強いて言えば、シドニー五輪の後に少し泳ぎたくなくなったことはありましたが、結局は泳ぎたくなってくるんです。ブランク明けのころの気持ちも、そういう感じだったと思います。 もちろん、私にも何年も記録が伸びない時期がありました。しかし、そういう時期が長ければ長いほど、結果を出せたときの喜びは倍以上にもなります。「やってて良かった」という気持ちになるのです。そうしたつまずきが多いほど、乗り越えたときにはより大きく成長できていると思います。 つまずくということは、自分に何かが足りない状況です。そこで辞めてしまったら、今の自分よりも成長することはできません。つまずいてもあきらめずに頑張ることで、少しずつでも成長していくことができます。 逆に言えば、つまずいたときこそ伸びるためのチャンス。私は、そういうときこそ自分を見つめ直して、何がダメなのか、今自分に何が一番必要なのかをよく考え、頭を使って取り組むようにしました。 練習でも、考えて泳がなければ身にならないし、強くなりません。100mを泳ぐにしても、例えば200mの後半の泳ぎを意識して、最後の50mでぐーっと記録も上げていけるようにイメージするのです。自分なりにそうしたシミュレーションを行いながら練習すれば飽きもきませんし、トレーニングに集中していけるのではないでしょうか。皆さんもあきらめず練習し、是非壁を乗り越えてもらいたいと思います。
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2007年09月25日
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