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毎週火曜日更新! アスリート6人が教えるスポーツ・トレーニング方法

【野球】与田剛

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今回で、最後の更新となる与田さんのトレログ。名ピッチャーとして活躍した与田さんも、コントロールの訓練で苦労した時代があったとか。そのなかで生み出した、トレーニング方法をご紹介します。

 ピッチャーで、コントロールで悩んでいる人は多いのではないでしょうか。そうした人は、まずキャッチボールにしっかり取り組むところから始めてもらいたいと思います。

 私もコントロールが悪くて悩みました。中学のときには、コントロールが悪かったがために背番号1番がもらえなくて本当に悔しい思いをしました。そして、高校では絶対に1番をつけよう、と心に決めたのです。そこで、キャッチボールの大切さを思い返したのでした。

 基本的にキャッチボールでは相手の胸に投げなければいけないのですが、投げるポイントを少しずつ変えて相手に構えてもらい、そのポイントに投げ込む練習をしました。相手がグラブを動かさずに、8割方そこにコントロールして投げられれば、という意識でキャッチボールに取り組んだのです。

 キャッチボールは、何も体をほぐすための練習ではありません。体をほぐすためには、アップがあるわけです。ボールを投げる、というピッチャーにとってとても大切な作業を、マウンドに行く前に練習をしておく。そのことを中学時代に自分は疎かにしていた、ということに高校時代に気付いたのです。

 あと、大切にしなければならないのは体の土台。土台がしっかりしていなければ、上体は絶対にブレてしまいます。そして、指の力です。球が速くなるにつれ、指の力が腕の振りの速さについていけなくなっていきます。ボールは遠心力によって離れていこうとしますから、それを抑え込むための指の力が必要になってくるのです。

 私は、「なぜ自分はこんなにコントロールが悪いのだろう」と考えたとき、指の力をつければ、いくら腕の振りが速くてもボールをホールドできるはず、という点に思い至りました。それからは、指立て伏せをやるなど、とにかく指の力をつけるための練習に取り組みました。それによって、コントロールのブレの幅が徐々に狭まっていったのです。

 コントロールを良くするためには、まずキャッチボールを大切にして取り組んでいく。その中で、こんなフォームで投げたら良いボールが行った、という、本人にしかわからないフィーリングをつかんでいってほしいと思います。いくら指導をしたところで、動いている本人にしか、その感覚はわからないのです。端から見かけが良く見えたとしても、本人が「良い」と感じていなければダメなのです。

 私の意見が、子供たち個々の感覚に当てはまるとは限りません。ですから、私は自分から意見を言うことはありません。まず、「今の球、前の球と比べてどうだった?」「どこがどう良かったと思うか、悪かったと思うか」と質問するのです。それから私の考えとの意見交換を行っていくのです。端から「良い球だった」と言うだけでは、本人は何が良かったのかまったくわからないままです。

 自ら「良い球が行った」という感覚をつかめれば、コントロールは向上していくはずです。そうした経験を自ら積んでいってもらいたいと思います。

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情報化がめざましい現代では、トレーニングに関する情報もあふれています。「ベストの練習法などない」という与田さんの言葉からは、情報に左右されず自分で考えて訓練することの大切さがわかります。

 練習においては、今できることを少しずつやっていければいいと私は考えています。学校の授業でもよくあることだと思いますが、例えば40人の子供がいて、そのうちの20人は塾に通っているといった場合です。そうした子供は、学校の授業よりも先行して予習をしています。学校の授業内容を、1ヵ月も前に塾で習っている、というときに親が出てきて「もっと先に進めてくれ」などと要求したとします。しかし、クラスの残りの20人は塾に行っていないのですから、授業の内容も初めて見聞きするものばかりです。できる子ばかりに合わせてしまえば、ほとんどの人間がおいていかれてしまうのです。成長のスピードも、それぞれの子供で異なります。指導者はチームを強くすることばかりではなく、広い視野で周囲を見回せるようでなければならないと思います。

 ただし、子供に対して過保護になってもいけません。情報を与えすぎると、人は迷うものです。例えば5つトレーニング方法があるとなった場合、1年間の中でその5つすべてに取り組みたくなるのです。1つしかなければ、とりあえずその1年はその1つに集中することができます。指導者があまりにも「頭でっかち」になり過ぎ、結果を出そうとして短期間に詰め込みすぎては子供たちも迷ってしまいます。

 たくさん選択肢があれば、その中からベストのものを選ぶことができる、とは私は考えません。ベストとは、結果からさかのぼっていって初めてベストだとわかるもの。「結果が良かったからそれがベストだった」と思えるわけで、トレーニングを選ぶ段階で「これがベストだ」と選べるとは思えません。この練習に取り組めばどうなるかはわからない。運命的な選択とも言えるわけです。

 今思い返してみると、私が学校に通っていた当時は、情報はさほど多くありませんでした。足腰を鍛えるためにタイヤ引きをやる。冬場は硬式ボールを軍手1枚でキャッチボールし、全力のノックを受けるのです。今の時代からはナンセンスとすら見える練習でしょう。こうした私がかつて取り組んでいたトレーニング方法によって、もしかしたら伸びる子もいるかもしれません。しかし、逆に潰れてしまう可能性もあります。後者を考える人が多いと思います。

 そうしたとき、中学生ではまだ難しいでしょうが、高校・大学の段階になれば、自分で決めた自分が責任を持つ練習を信じてやっていくしかないと私は考えます。企業でも、「これをやれば100%儲かる」などという話はありません。しかし、結果までの過程における自分の決断と準備があるかどうかが最終的には大切になってくると思います。仮にミスをしたとしても、その後につなげていけるかどうかに関わってくるのです。

 日々自分で考える訓練を積んでいけば、いずれ自分に合った理論というものが多かれ少なかれ見えてくるもの。まさにこの点を、指導者は見ていってあげなければなりません。子供たちのそうした力を引き出すための厳しさと優しさを持つことが重要です。

 デレック・ジーターは8歳のとき、ニューヨーク・ヤンキースの試合を観て「絶対このチームに入る」と思ったそうです。興奮のあまり、ベッドに入っても眠れない。夜中に親の寝室へ行き、「話がある」というのです。すると親は、夜中にもかかわらず電気をつけ、息子を座らせ、それがどんなに大変なことなのかをきちんと話して聞かせたのです。

 今やジーターは大成功を収め、それまでの道のりをたどることができます。しかし当時のジーターには、成功までの道は見えていなかったはずです。スポーツ選手であれ、起業家として成功した人であれ、スタートの時点ではまったく将来が見えないところから始まっている。私も、これからどうなっていくのかまったく見えない状態でした。そこでは、自分で考えたことを信じてやり続ける以外に道はないのです。
このブログの読者のなかには、プロのスポーツ選手を目指しているという方、もしくはそんなお子様をお持ちの方もいるのでは。元プロ野球選手の与田さんの学生時代の取り組みから、プロになるために必要な本人、そして周囲の取り組み方が見えてきます。

イメージ 1 私は、常にうまくなりたいと考えていました。プロに入ってからも、良いピッチャー、勝てるピッチャーになりたいと思い続けていました。引退するまでそういう姿勢でした。ですから、いつも「考えて」野球に取り組んでいたのです。

 子供の頃から、プロに行くことが目標でした。プロに行くために、と考えると、今所属しているチームでトップになってもまだまだ無理。県大会に行くと、甲子園に行くような強豪のチームのもっと良い選手がいます。そうした選手たちが、日々どのように練習に取り組んでいるのか、どういうフォームで投げているのか、どのような意識でいるのか。それを真似ようという意識が常にありました。

 野茂英雄投手と一緒にプレーしたこともありますが、彼がどのように投げ、どのように練習しているのかも見て学びました。投球フォーム自体はまるっきり違うのですが、リリースのポイントや始動のポイントは一緒です。「途中」が異なるだけで、「始め」と「終わり」は皆同じなのです。そして、その「途中」で自分とどのように違う動きをしていて、どういう力の使い方をしているのか。横でじっと見ていましたね。

 小・中学生の段階では、これほどの明確な目標設定を持つことは難しいと思います。私自身も、中学生の頃に日々の努力を1日も欠かさずできたかと言えば、どこかではやはり休んでいるのです。ただ、「できない」と言っても、「できない」と思ってできないのと、「やろう」と思ってできないのとでは大きな違いがあります。できなかったことに対する罪悪感が違ってきます。「なぜできなかったのだろう」という思いを次につなげられるのです。

 小・中学生のうちからプロに目標設定をし、そのためになりふりかまわず取り組む姿勢は私も求めていません。私自身の経験から言えば、その中でも意識を高く持つために、原始的な発想ですが部屋中に張り紙をしていました。「今日は何本」「練習やったか」などと書いていました。高校に入ってからは、細かい練習内容ではなく、「プロに行く」ということしか書いていなかったように思います。

 小・中学生の頃に、すべて自分の意志で練習に取り組めたかと言えば、そんなことはありません。私にも「やらされた」という時期はありました。それほどまでに強い意志を持った子供はいないと思います。そこで大人たちが果たす役割が非常に重要になってくると思います。親も、指導者もそうです。

 強制的に取り組ませる時期も、必要ではあります。ただ、強制的にやらせる場面でも目的意識をしっかり持たせることが大切です。親であれば、毎日10本素振りをするという目標を立てたとき、一言「今日素振りやったか?」と声をかけてあげる。大人でさえ忘れることがあるのですから、子供であればなおさらです。そこで、大人がきっかけを作ってあげることが必要です。

 そして、日々の練習の成果を見て、認めてあげることです。認められることで、「日々努力してきたことで少しずつ結果が出てきた」と実感し、興味を持たせることが大切です。そうしていくことで、「やらされる練習」ではなくなっていく。勉強でも、予習・復習をすることで成績が上がるようになると、勉強が楽しくなっていきます。それと同じで、野球の方が少し時間はかかるかもしれませんが、そういう環境を周りが作っていくことが重要だと思います。

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今回は、元プロ野球選手の与田さんが2回目の登場。スポーツ選手にとって「自分の弱点と向き合うこと」は避けられない問題。弱点を克服するために、与田さんが自分自身で編み出したトレーニング方法とは?

 速いボールを投げたい──野球に日々取り組む球児の誰もが抱く夢でしょう。そのために、どのような練習を行えば良いのでしょうか。

 すべての動きの中で、私がまずはじめに意識したのは、「足の裏の前半分」の重要さです。後ろの半分は、ほとんど使うことはありません。つま先側の半分をいかに鍛えていくか、ということを高校に入った頃から意識し始めました。

 野球に限らず、スポーツでは片脚で立ったり、ねじったり、と色々な動きがあります。そうした動作を行う際、いかに足の前半分が大事なのか、と感じたのです。以来、縄跳びをしたり、つま先立ちの練習をしたり、足の指先を鍛えたりしました。

 例えばピッチャーであれば、練習では"投げる"という動作に目が行きがちだと思います。フォームチェックやボールを投げる練習です。しかしそれ以前に、野球選手として、まず「自分の身体を操らなければならない」のです。「こうしたい」「ああしたい」と頭で思っても、その通りに体を操れるだけのバランスがなければ、実際に動くことは絶対に無理です。

 私自身も、中学時代まではそうは思えませんでしたが、高校に入学後、炎天下の試合中にくたびれてきたときがありました。右足一本で立つとフラフラしてしまうのです。となるとリリースもままなりませんし、元々コントロールが悪いので自滅してしまうわけです。

 「何とかしなければならない」──そこで、ただ単に走り込むのではなく、フラフラする原因は何かと考え、それは足の先端だということに気がついたのです。それ以来、走るときには足の先で踏ん張る、スパイクの中の5本の指が"地面をつかむ"感覚を重視した練習を行いました。縄跳びもその一環。こうした練習を徹底して行いました。四六時中意識をすることは難しいですが、何気なく歩いているときでも、気がついたらつま先歩きをしました。

 こうした取り組みは、結果が得られるまで大変時間のかかることですが、足先が鍛えられれば、ボールへの力の伝わりはまったく変わります。実際、私も高校時代には、まだ実感を得るところまでは到達しませんでした。足の指先の力を感じ始めたのは大学入学後にようやく、という感じでした。

 大学に入ってしばらくすると、球のバラつきも明らかに減っていきました。しっかり足で踏ん張ることのできたときのボールは、自分でも驚くほどでした。そうしたボールが、何球かに1球は投げられるようになったのです。

 誰も教えてくれない中、私が足の裏の前半分の大切さに気付けたのは高校時代でした。もし中学時代に気付けていたなら……。もちろん、だからと言って165kmの球が投げられるようになったとは思いませんし、伸びしろが格段に増すわけではないのですが、より早く気付くことで、野球人として例えばプロへ進んでいくとなったとき、もっと技術が上がっていた可能性はあると思います。

 あまり幼少のうちにガチガチに練習させることはよくないことですが、もう少し早い時期に気付いておくことも大事なことだと、私は自らの経験の中で感じたのです。

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こんにちは、「トレログ」編集部です。記念すべき第1回目の更新は、元プロ野球選手で、現在は野球解説者として活躍中の与田剛さん。剛速球を武器にしていた与田さんが教える、トレーニングの極意とは?

 初めまして、プロ野球解説者の与田剛です。かつてプロで11年間、速球を武器にピッチャーとしてプレーした私の経験を紹介する中で、将来の夢を抱く球児の皆さんが、何か成長のためのヒントを見つけてくれればと考えています。

 野球に日々取り組む皆さんの中には、将来はプロの選手になりたいという夢を持っている人も数多くいると思います。松坂大輔投手が今年ボストン・レッドソックスに入団しましたが、夢大きくメジャーに行きたいと考えている人もいるかもしれません。

野球選手として、大きくスケールアップするためにはどうすればいいのでしょうか。まず大事なのは、「己を知る」ということです。投げ方もそうですし、捕り方、打ち方のすべてに当てはまります。うまくなるためには、自分の姿が野球選手としてどのように動いているのかを知らなければなりません。

自分より技術的に優れている人の動きを基準にするのもいいでしょう。例えば、脚の速い人が、むちゃくちゃな走り方をしていることはないと思います。うまい人と自分の動きを比べ、真似することも良い練習になります。私自身も、プロ野球を見てピッチャーの投げ方を真似してみたり、自分のフォームを鏡で見て、それがプロの選手とどのくらい違うのかを理解するようにしていました。打ち方でも同じやり方ができると思います。そして、真似てみる際に、まず自分の形を知らなければ、基準となるものがわかりません。「己を知る」ことから、すべてが始まるのです。

 動きを意識し、目で見て理解すること。これは練習が終わり、自宅に帰ってからでも取り組めることだと思います。大きな姿見の鏡がなくても、窓ガラスがあれば見ることはできます。今日やった練習を振り返って、あのときのフォームはどうだったのか、確認をするようにしましょう。

 勉強と同じで、「予習」と「復習」が大切です。ただし、長時間をかけてやる必要はありません。最も大事なのは、できる限り毎日続けられる量と時間で行うということです。体に覚えさせることがスポーツでは重要ですから、例えば3日続けても1日休んでしまったのでは、体が動きを忘れてしまい、体に思い出させるのに時間がかかってしまうのです。今できる、無理のない範囲での量と時間というのが目安になります。苦痛な気持ちになってしまうようでは、続きません。

 今日意識して取り組んだ練習を、家に帰って復習してみる。そうすると、うまくいかなかったポイントが見えてくると思います。プロのレベルであっても、うまくいかないことはあるものです。うまくいったところはそれをレベルアップしていけばいいですし、うまくいかなかったところは、次の日にはどういう形で、どういう動きを意識して練習していくのかを考える。練習の「予習」を行うわけです。

 私の場合も、武器であった速球は非常に長い年月をかけて磨き上げたものです。何か「これをやれば速くなる」といったような、即効性のある練習法があるわけではありません。毎日毎日の練習で、少しずつ身につけていったのです。私の場合、練習に取り組む上での意識は「速い球を投げられるためにはどうすればいいか」しかありませんでした。その上で、付随する要素として、速さだけではなくコントロールも必要、変化球も必要と、その都度課題を見つけ、練習するようにしていました。

 速球もそうですが、短期間で身につけられるようなことは何一つないのです。そんなに甘いものではない、ということは大前提として知っておいてもらいたいですね。

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