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 田園都市厚生病院院長・春山茂雄著「脳内革命」(サンマーク出版)の中に、1日最低5000歩歩くことで、右脳を働かせることができ、左脳を黙らせて老化防止ができるという下りがある。人間の体は、25歳でだいたい発育が完了し、以後は老化に向かうという。放っておけば脳細胞は1日10万個のペースで死んでいき、筋肉も衰え始めるのだ。それが、1日最低5000歩のウォーキングを行うことで、右脳を活発化させ脳内モルヒネの分泌を促すという。アルファー波が沢山出てきて、爽やかで気分のいい状態を感じながら、肉体的・知能的な老化を食い止めることができるというわけである。


 こんなうまい話があるのに、大概の人は日常的に歩こうとはしない。それは仕事が忙しいとか、他にやることがあるので時間が取れないとかいう理由でである。言ってしまえば歩くこと事態が面倒くさいということのようだ。これはどうしたことだろう。老化が防げて、その分だけ健康で長生きができるというのに。しかも歩くだけだから、これといって法外なお金がかかるわけでもないのに。まったく不思議でならない。


 実は、これには訳がある。著者の春山先生も私もだが、とんでもない嵐でもなければ目標の歩数を毎日歩くことに抵抗がない。しかし、たいていの人はちょっとした雨や日照りでも歩くのを止めてしまう。歩くことに喜びを感じているか、いやいやながら仕方なくやっているかの違いがそこには存在するのである。ウォーキングを習慣付けると、体の調子がよくなる。これを本来の体の機能が良しとして受け入れてウォーキングをしないでいられない状況にまで高めてくれる。いわゆる励起されることで、ウォーキングをやろう継続しようという気になる。ところが、これが達成されていないと、体はできるだけ安易な方向に向かおうとする。楽をしたいという本能は誰にでもあるから、この怠け本能に負けてしまう結果になるのである。そこで、怠け本能に負けないようにするためには、少々自虐的ではあるが、辛い3日間とか1週間、ときには10日ぐらいを乗り越える必要がある。乗り越えてしまうと、脳内モルヒネの働きで、ウォーキングで得られる快感のほうを望むようになる。ウォーキングが習慣化するというわけである。その結果が上にあげたような老化防止に貢献することになる。


 春山先生も経験からウォーキング中にさまざまな瞑想をされるようである。物事をじっくり考えるのには最高であることは間違いない。お釈迦様もそうであったし、哲学者カントもそうだった。数多くの偉人たちは歩きによる瞑想を利用したことが知られている。われわれ凡人もウォーキングによる瞑想をすることで、かなりの収穫があることは間違いない。私がウォーキング中に作り上げた川柳は数知れない。またショート・エッセーの類は、数10篇を超す。こうした経験から、ウォーキングはそのまま呆け防止にもつながると考えている。まさに脳内革命を起こさせるためには歩くことだと確信する。本を読まれるのはもちろんよいことだが、ぜひ読んだことを実践したいものである。


 ここで、昔体育の先生から聞いたルーの法則という運動に関してのとても参考になるお話をしょう。スポーツ選手が行うトレーニングは、運動刺激による身体の適応を利用し機能及び組織を向上させ、作業能力を高めるためにある。そしてそこには原理・原則があり、それを理解した上で行われている。そんな中でルーの法則はきわめて大切なものである。わかりやすく説明すると、筋肉は使わなければ細くなり、適度に使えば維持・発達するが、過度に使えば障害を起こすというものである。ルーという学者が提唱したこの法則がトレーニングの基本となる考え方になる。私たちがウォーキングを継続していくときにもこの法則を念頭においておくことはきわめて大事である。ルーの法則をより発展させたトレーニングの3大原理というものがあるので、これもみておこう。


 1つは過負荷(オーバーロード)の原理というものである。日常生活で体験しているよりも高い運動負荷をかけなければ体力は向上しないというもので、ウォーキングと言いながら普段と同じようにダラダラと歩いていては効果が期待できない。2つ目は可逆性の原理というものである。トレーニング効果はトレーニング継続中維持されるが中断すると徐々に失われていき、トレーニング期間が長ければ失われていく速度は遅く、短ければそれだけ速いというものである。最後の3つ目が、特異性の原理というもので身体は課せられた刺激に対して特異的に適応するというものである。トレーニング効果はそのトレーニングの内容により、特異的に向上するので、陸上の短距離選手が球技をしたり泳いだりしても100mの記録は伸びないということである。これは筋力トレーニングを行う場合も同じだから、競技特性を考えた上でどこの筋肉をどのような動作で鍛えるのかを考えなければトレーニング効果は望めないということになる。


 さらに、トレーニングの5大原則というものがあるので、こちらもついでにみておこう。1つ目は、全面性の原則というもので、ある体力要素を向上させたいのであれば、トレーニングの基礎として他の体力要素も向上させなければならないという原則のこと。体力というのは色々な要素で構成されているので、出来る限り全ての体力要素を鍛えていかなければならないということになる。この全面性の原則がベースとなって、以下の4つの原則が成り立っている。2つ目の原則は個別性の原則と呼ばれる。遺伝的なもの後天的なものを合わせて、各個人のもつ体質、体力レベル、技術レベル、年齢、目的などによりトレーニング内容は選ばなければならない。人間の身体は千差万別、人それぞれ微妙に違いがある。当然、トレーニングメニューを作成するときも10人いれば10通りのメニューが必要になってくる。10人全員が全く同じプログラムということはあり得ない。3つ目が漸進性の原則。トレーニングの強度、量、難易度は発達に合わせて段階的に増加またはレベルアップさせなければならないという原則のこと。急激に運動強度を増加させてしまうと障害を起こす原因となるし、技術的レベルを急激に上げてしまうことは意欲低下にも繋がる。4つ目が反復性(継続性)の原則。技術的なものにしろ体力的なものにしろ、適切な運動刺激が反復して身体に与えられることによりトレーニング効果を得ることができるという原則。トレーニングの効果は長期間のトレーニングによって、初めて目に見える大きな効果を期待することができるので、いかに優れた施設や指導者、トレーニングメニューがあったとしても継続しなければ効果は表れない。最後の5つ目が意識性(自覚性)の原則。トレーニングを行うにはその目的をしっかりと理解しなければならないという原則。スポーツ選手が自分の行っているトレーニングの目的を理解していないとしたら得られる効果は少なく傷害を起こしてしまう可能性もある。自分が行っているトレーニングメニュー全ての目的を説明できるようにすることが大事である。


 トレーニングは体を鍛えるために行うもだが、トレーニングで怪我をしてしまうことはよくある。しかしそれでは、そもそもの目的とは全く逆行してしまう。正しい知識を身につけてトレーニングを行うことにより安全かつ効率的に結果を出すことができる。しっかり食べて十分な休養を取っているにもかかわらず怪我をしてしまったり、結果が出せない選手はこの原理原則に沿ったトレーニングをしているかどうかをもう一度考えてみる必要があるのである。抜け落ちている何かを発見できるかもしれない。


 以上ルーの法則をはじめ、トレーニングの原理・原則を頭に置いてウォーキングをするように心がけるだけでも、安全で効率的なウォーキングができるのではないだろうか。

転載元転載元: ■川柳&ウォーキング・ライフ■

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難しい・・・(涙)。。

さんぽの延長の私はすぐにヘタレそう(^_^;)

2018/5/8(火) 午後 8:01 [ Jey(表示改) ]

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> Jey(表示改)さん

私も難しいと思いましたが・・・・。
楽しみを求めての散歩で良いと思いますよ(^^)/

コメントありがとうございました。

2018/5/9(水) 午後 8:55 [ 陸かめ ]


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