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ノーベル文学賞
イシグロさんの母、親族に作品と手紙贈る
毎日新聞
2017年10月6日
ノーベル文学賞受賞が5日発表されたカズオ・イシグロさんの母、静子さん(91)は、イシグロさんの作品が出版されるたび、日本の親族に手紙を添えて贈っていた。手紙には英国での評判などが記され、5歳で日本から移住した後、作家として成功してゆく長男を誇りに思う母親の心情がにじんでいる。
1989年に英語圏で最高の文学賞とされるブッカー賞を受賞した、老執事が英国社会の変化を語る「日の名残り」については、「この本は すごい好評を受けていて 喜んでいます」とつづっている。また、臓器提供者となるべく育てられたクローンたちの物語で映画・舞台化もされ大きな話題になった「わたしを離さないで」(2005年刊行)に関しては、「各紙の書評も良くて 私はえびす顔でいます」と書いている。贈られた本には、作者の直筆署名と「ご多幸をお祈りします」などの英語の文言が入っている。
作品の寄贈を受けていた親族で兵庫県西宮市在住の道田満子さん(87)は、「静子さんも文才のある人で、穏やかな性格もカズオさんと似ており、2人はとても仲が良い。愛する息子の活動を日本の私たちにも知らせたかったのだと思う」と話した。【和田浩明】
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