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環境

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<社説>辺野古工事変更 アセス制度否定に等しい

2014年10月27日

琉球新報



 無理に無理を重ね、法の趣旨を逸脱してまで新たな基地の建設を急ぐ姿勢が露骨に表れている。

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画をめぐり、沖縄防衛局が県に申請している工事の設計概要の変更で、重大な事実が明らかになった。

 名護市辺野古のキャンプ・シュワブ内にある美謝川の河口が埋め立てに伴って地下水路に切り替えられるが、その区域が当初計画の240メートルから1022メートルに延びた。

 地下に水路(暗渠(あんきょ))を築く距離は4倍以上になっており、環境への負荷が高まるのは確実だ。

 これだけ大きな変更は全く別物の計画と捉えていいだろう。法手続き上も、環境保護の観点からも問題が多過ぎる。

 環境アセスメント学会の重鎮である桜井国俊沖縄大名誉教授は「今までの環境影響評価(アセス)は全く無効になる」と批判する。

 防衛局の変更申請には、新基地建設に反対する名護市に管理権がある地区を避けて工事を急ぐ「名護市外し」のいびつな政治的側面も照らし出されている。

 さらに、魚類に詳しい琉球大理学部の立原一憲准教授は、淡水の美謝川と大浦湾を行き来する両側回遊魚が河川を上らなくなる可能性が高まり、魚種や個体数の減少は不可避と指摘している。

 要するに魚が生きられなくなるということである。

 「後出しじゃんけん」と指摘せざるを得ない大幅な計画変更は、最低限の民主的手続きを踏まえず、科学性を欠いている。環境アセスをやり直さないのであれば、アセス制度を否定するに等しい。

 防衛局の環境アセス評価書で示した当初案は、6案の中で地下水路が最短で、環境への負荷が「最も少ない」とされていた。それでも県は「自然豊かな多様性の創出が十分できるとは言い難い」として再検討するよう求めていた。

 にもかかわらず、今回、沖縄防衛局は地下水路の大幅延長という挙に出た。美謝川河口沖合の藻場、サンゴ礁に連なる豊かな生態系の保全への懸念も強まっている。

 仲井真弘多知事による埋め立て承認の判断は下されていても、県は環境への負荷が強まる変更申請に対して厳しく臨むべきだ。科学性を十分に担保した審査を尽くし、県民が納得する判断を示してもらいたい。

誰も逃れることはできない中国大気汚染 逆説として「平等実現」
 
 産経 2013.3.7 09:00
 
 北京をはじめとする中国の大気汚染は、大陸に近い九州など日本国内でも影響への懸念が広がり始めた。
 
日本は中国の「風下」に位置する。黄砂現象を思い出せば明らかなように、風下国家は風上での環境破壊から逃れるすべがない。日本はもっと、中国の公害問題に敏感であってよいはずだ。
 
 洋画家の梅原龍三郎が、代表作の「北京秋天」で、どこまでも広がる青空を描いたのは70年ほども昔だ。
 
PM2.5の脅威が叫ばれる昨今を梅原の当時とくらべるのは無理筋ながら、毛沢東時代から徐々に進んでいた環境破壊を急加速させたきっかけは、1991年6月の「北京宣言」だと筆者は考えている。
 
 地球温暖化の防止に向けた「国連気候変動枠組み条約」の締結を92年に控え、中国は「発展途上国」の名の下で、環境保護よりも経済開発を優先させる大方針をこの「北京宣言」で掲げた。
 
そして、世界最大の温室効果ガス排出国となった現在でも、中国は排出削減の数値目標を拒み、途上国の自主的な取り組みを訴えるなど、「北京宣言」の原則そのものは譲っていない。
 
化石燃料をがぶ飲みして環境に負荷を加え続ける発展モデルには、さすがに限界を感じてか、2011年に始まった第12次5カ年計画では「低炭素型経済」への転換が盛り込まれた。
 
 だが、環境保護を経済発展の下位に置く「北京宣言」の考え方は、92年のトウ小平による「南巡講話」を境とした市場経済の急激な広がりのなかで、都合よく中国の企業や行政当局に浸透し、あげく、環境汚染を「陸(土壌)、海(海洋と淡水、地下水)、空(大気)」に広げてしまった。その結果が、いま目の前を覆う煙霧である。繰り返しだが、問題は単に北京など都市部の大気汚染にとどまらないのだ。
 
 あまりにも深刻な環境汚染について、中国の電子商取引大手「アリババ・グループ」のCEO(最高経営責任者)、ジャック・マーこと馬雲氏が、さる2月22日に中国・黒竜江省での企業家シンポジウムでこう言及している。
 
  「特権階級の連中は特別な水を飲んでいるというのに、今度ばかりは特別な空気なんてものはないのだ」
 
「このたびの北京での煙霧について、私はことのほか喜んでいる。こんなに楽しかったことはない。特権階級の連中は特別な水を飲んでいるというのに、今度ばかりは特別な空気なんてものはないのだ。家に帰れば、女房子供から同じように文句を聞かされているのだから」
 
 市場経済の勝ち組である特権階級には海外脱出という「奥の手」があるものの、国にとどまる限り、誰も呼吸を止めて大気汚染から逃れることはできない、という道理である。
 
 当たり前に聞こえるが、毛沢東が説いた「絶えざる階級闘争」(継続革命論)によってではなく、大気汚染によってのみ、逆説的な形で人民の「平等」が実現されたという中国の現実は、あまりにも重すぎないだろうか。
 
(産経新聞中国総局長 山本秀也)
 

転載元転載元: 時の旅人Yoshipyuta

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きょうの潮流

2013年1月10日(木)「しんぶん赤旗」より転載

 「名には久しく聞いていたが、この吾妻(あがつま)の渓谷をこれほど好ましい渓(たに)とは想像しなかった。五町、十五町と見てゆく間に私は殆(ほとん)ど酔った者の様になってしまった」▼歌人の若山牧水は1918年11月、群馬の吾妻渓谷を訪れ、深い感動を覚えます。景色のよさに驚いただけではありません。来るべき場所へ来たという「安心と感謝」の念があふれ出ました▼先の大戦後、国は、渓谷に八ツ場(やんば)ダムをつくろうとします。当初は、国自身が「名勝」と定める区域のほぼ半分を水没させる案でした。のちに、4分の3の区域を残す計画に変え、名勝を守るかのように説明しています▼しかし、想像してみればいい。牧水の気分で渓谷を見ながら上流へ。やがて巨大なダムサイトが現れ、自然の造形が断ち切られてしまう…。もはや、牧水が安らぎ感謝をささげた景色からは、ほど遠い▼昨年暮れ、新しく任についたばかりの太田国土交通相が、八ツ場ダム建設を推し進める考えを明かしました。民主党政権が「建設中止」の公約を破り、事業を再開していた八ツ場ダム。4600億円もかけて無用の長物をつくる大型事業です▼太田氏は、公明党の人です。公明党は、憲法を改め「環境権」を盛り込むよう唱えています。「かつての人間中心主義ではない自然との共生も含んだエコロジカルな視点に立った環境権を定めるべきである」と。いったい本気で「自然」「環境」を大事に思い、憲法について語っているのか。そう怪しまれても、仕方ないでしょう。

転載元転載元: おんびら物語(元店主の日記)

八ッ場ダム根拠 洪水量 過大値採用 建設に道
2013年1月6日


 一九四七年九月のカスリーン台風洪水をめぐり、利根川の治水基準点・八斗島(やったじま)(群馬県伊勢崎市)を通った最大流量を決める検証で、より大きく推計された値が採用されていたことが、当時の建設省(現国土交通省)の内部資料で分かった。最大流量の毎秒一万七千立方メートルは、八ッ場(やんば)ダム(長野原町)など上流ダム群の建設の根拠になってきたが、議論が尽くされないまま決められていた。 (小倉貞俊)

 資料は「利根川改修計画資料」。流域に深刻な被害をもたらしたカスリーン台風を受け、新たな治水対策をつくる会議「建設省治水調査会利根川委員会」などの議事録(四七年十一月〜四九年二月)が含まれている。岡本芳美(よしはる)・元新潟大教授(河川工学)が七三年、同省OBの技師から寄託された。

 八斗島は、神流(かんな)川が注ぎ込む烏(からす)川が利根川に合流した下流の地点。洪水時に八斗島で観測できなかったため、最大流量は三つの川の最寄りの観測三地点での実測値が、九月十五日午後八時に八斗島に到達すると仮定して単純合計した。

 資料によると、利根川委員会の小委員会は第四回まで建設省や委員が示した「一万五千立方メートル」で議論が進んでいたものの、第六回で突然、同省土木研究所が「一万七千立方メートル」を提示した。八斗島から利根川で五・七キロ上流の上福島の実測値について河道の深さを多めに見積もるなどしていたためだった。

 しかし第七回では、複数の委員から「八斗島の合流点までに(河道でため込まれた流量は)千立方メートルは減るはずだ」など疑問が出て、一万六千立方メートルとの両案併記でまとまった。

 ところが最大流量を決める四九年二月の利根川委員会では一万七千立方メートルのみが報告され、正式に決定。治水対策として上流部で造るダム群で三千立方メートルをカットし、残る一万四千立方メートルは下流の河道で流す方針となった。

 岡本氏は「私の計算では一万五千よりもっと少ない。国は当時ダム建設を推進していた。ダムを造るため治水名目をつくりだし、恣意(しい)的に最大流量を増やしたのではないか」と話している。

 国交省は現在、一万七千立方メートルを基に同台風並みの雨が降った場合、最大流量は二万一千百立方メートルと想定し、八ッ場ダム計画を進めている。この差は同台風時に上流域で氾濫した分と説明しているが、専門家から「氾濫分はねつ造の疑いがあり、過大な数値だ」との批判が出ていた。

(東京新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013010690071340.html


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