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又吉直樹 『火花』
買っちゃいました!
読んじゃいました!!
若手芸人・徳永と、先輩芸人・神谷は師弟関係を結び、お互いを笑わせ続けながらお笑いとは何かを語り追求し、それぞれの答えに辿り着く・・・
という話。
徳永は正に又吉自身であり、破天荒な神谷もまた又吉自身ではないかと思ったのですが、お笑い芸人しか書けない“本気でお笑いと向き合う”姿勢と信念と苦悩をこれでもか!!と愛しさと怒りで書き上げた小説だと感じました。
二人の会話のやり取りに笑ったり、時には切なくなったり・・・
矛盾や葛藤を抱きながらお互い切磋琢磨し、嫉妬と失望を繰り返すのですが、その描写は頭の中に映像が浮かぶような表現で書かれています。
結末に関しては賛否評論あるみたいですが、確かにショッキングというか、思いもしないようなことになってましたけど(笑)それも又吉らしい気がして笑っちゃいました。
芥川賞受賞で更に本は増刷され売れ行きを伸ばし、メディアにはひっぱりだこだで、ちょっとお祭り騒ぎも度が過ぎて、大丈夫かしら?と心配になってしまうのですが・・・
こんだけ騒がれちゃうと次の作品を書くのがプレッシャーだろうな〜と。
でも、そのおかげで本を読まない人たちが読むようになったということは良いことだと思うし、この前、電車の中で19、20歳ぐらいの女性がカバーも掛けず、剥き出しで食い入るように『火花』を読んでいるのを見て、本当にすごいな〜又吉!!て改めて感じました。
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音楽的♪書籍
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詳細
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コメント(2)
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お笑い芸人・ピース又吉さんの作家の才能は本当にスゴイ!!
まだ読んでませんが、小説『火花』がスゴイ評判で
惜しくも“三島由紀夫賞”は落選してしまいましたが
これからの作品も期待されますね。
’13年に出版された自叙伝的なエッセイ集『東京百景』もすごくイイ!!
18歳で上京してから芸人として活躍する日々を
東京の風景と共に綴るエッセイ集なのですが
又吉さんの痛々しいまでのネガティヴさが東京と相まって
おかしかったり、切なかったり、優しかったり・・・
お笑い芸人という視点や感覚で捉えつつ、文学的な表現なので
思わずクスっと笑った後にジンワリくるのが何とも心地イイ!!
とても怪しい人達が登場したり(又吉さんも充分怪しいですけど)後輩芸人とのエピソードや、作家の西加奈子さんとの交流などなど
・・・東京の色んな場所でのできごとを読んでいて
これはある意味“東京ガイドブック・マニアック編”になるな〜と(笑)
これを持って東京へ行きたい!!という衝動に駆られました、ホントに。
(特に中央線近辺を)
それから、又吉さんって意外と“音楽通”なんですね。
音楽にまつわるエピソードが幾つか出てきました。
“くるり”ゃ“吉田拓郎”が好きなのね♪
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湊かなえ 『白ゆき姫殺人事件』
化粧品会社の美人社員が焼死体で発見。
事件の真相を週刊誌のフリー記者が独自に調査を始めていくうちに
行方不明になった被害者の同僚が浮上。
ネット上で憶測が飛び交い報道は過熱・・・
犯人は一体誰なのか・・・?
この小説を読み終わってからネット社会って本当に恐ろしいなと
わかってはいたけど改めて感じ、考えさせられました。
殺された美人社員と、容疑者として浮上した被害者の同僚
その周辺の関係者たちがそれぞれ違う捉え方、視点で語られ
それらが複雑にからみ合い“ゆがんだ真実”を作り出すという・・・
例えば、自分の主観で誰かのことをネットで書けば
それを読んだ人が100%じゃなくてもある程度信じてしまう・・・
だとしたら、無実の人をいかにも犯人のように巧みに書き込めば そうかもしれないと思わせるのも可能なわけで・・・
ネットやメディアの情報がどれだけ信憑性があるのか?
そこから真実を見極めることができるのか?
正直、難しいところではあるけれど
あまりにも安易に捉えて過ぎているようで
それではダメなんだと痛感しました。
ネット社会になってから想像力が低下してますよね。
特に若い世代はね。
あまりにも便利な世の中になってしまって
それはそれで良いのだけれど
未成年のあまりにも残酷な事件が多いのは
想像力の低下も原因のひとつにあるような気がするのですが・・・
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村上春樹『女のいない男たち』
今回もノーベル文学賞を逃してしまいましたね。
もうイイ加減、受賞してもいいんじゃない?と思うのですが・・・
今年4月に出版された『女のいない男たち』は短編集です。
長編モノは心して読むぞ〜!!という気合が必要なんですが(笑)
短編集はリラックスして読めるので、初心者にはお薦めです。
このタイトルの通り、どの話も“女がいない男”の話ですが
まったく女性が出てこないわけではないので。
そして、どの話も現実に近い非現実・・・
謎を残したまま完結しているので想像が膨らみます。
心も身体も違う男と女の複雑さは否めないけれど
その違いがあるからこそ魅かれあうし、知りたいと思うんですよね。
特に面白いな〜と思ったのが2話の「イエスタデイ」。
主人公の友人・木樽は東京出身なのに関西弁を話す浪人生。
彼はビートルズの「イエスタデイ」を関西弁訳の歌詞で唄うという
その発想が愉快だな〜と感じたのですが・・・
実はこの関西弁訳の「イエスタデイ」の歌詞について
改作に関しての著作権代理人から“示唆的要望”を受けまして
雑誌に掲載していた内容を大幅に削られ単行本に収録されたそうです。
村上氏も「ビートルズ側とトラブルを起こすのは本意ではないので」と
承諾したそうです。
表現の自由とはいっても、結局“表現の不自由”なんですよね。
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獅子文六 『コーヒーと恋愛』
何気に本屋さんで見かけた本の表紙を見つけ
「あ!これは!?」と思わず手に取ってしまった・・・
この表紙は、あのサニーデイサービスの名盤『東京』のジャケ
そのまま!!
しかもタイトル「コーヒーと恋愛」もサニーデイの曲。
実はこれ、曽我部恵一が古本屋でこの本を見つけ読んだところ
とても感銘を受け、この本と同じタイトルの曲を作ったそうです。
昭和の隠れた名作で、1963年「可否道」というタイトルで新潮社より刊行し、1969年「コーヒーと恋愛」と改題されて角川より文庫化されました。
そして新たに2013年にちくま文庫から刊行され、その縁で曽我部恵一が解説文を書き、表紙は『東京』のジャケをデザインした小田島等が手掛けることになったということです。
まだテレビが新しかった頃、お茶の間の人気女優(43歳)はコーヒーを淹れさせたらピカイチ!
そのコーヒーが縁で演劇に情熱を注ぐ彼と同棲生活を送るが、突然
“生活革命”を宣言し若い女優の元へ去ってしまう。
悲しみに暮れる彼女はコーヒー愛好家の友人に相談・・・
ドタバタ劇が起こる。
そんな内容なのですが、テンポが良くユーモアのセンスもあり
読み出したら止まりません!!
昔ながらの情景、言葉、行動などひとつひとつが新鮮な味わいで
登場人物もそれぞれ個性的で、どの人物も憎めないのがイイ!!
コーヒーと恋愛がこ〜んな風に結びつくなんて・・・
こんな面白くてセンスの良い小説が50年以上前にあったのか!?と思わせる小説です☆
そして改めてサニーデイサービス「コーヒーと恋愛」を聴くと
なるほどね〜と小説の世界観を感じました♪
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