愛唱会きらくジャーナル

♪美しく青きドナウ,モルダウ,Waltzing Matilda,ナブッコ♪次回6月18日2pm文京区・根津交流館

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少しづつ読んでいる「選挙のパラドクス―なぜあの人が選ばれるのか?」(William Poundstone著、篠儀直

子 訳)は、本当に面白い。読書録に留めておきたい事項は沢山あるが、先ずひとつは、初めの方を読ん

でいて連想されたことが、後の方に記述されていたことである。


出版社による内容紹介に「選挙で候補が3人以上いると、ときに、多くの人が望んでいなかった、とんで

もない候補が選ばれることがある。公平な投票のはずなのに」とあるように、ある種の投票システムで

は、候補が3人以上居る場合、選挙結果が誰も予想しなかったものになったり、時には確定しなかったり

して、とても複雑な事態になりうる、との記述から、力学の古典的な話題である『三体問題』を連想した

のだ。一般的には『多体問題』と言い、相互に影響しあう3個以上の物体の運動の代数的解析は、一般的

には不可能であるという問題(学問的に厳密な記述かどうか自信は無い。)で、太陽、地球、月の三体が

よく例に挙げられる。本書で『多体問題』の表現が出てくるのは、投票理論に関心の深い数学者の略歴の

部分である。つまり、投票システムに関する(アローの)不可能性定理から三体問題を連想するのは、理

系人間なら不思議ではないのだろうが、自分もその端くれであることを確認できて、自己満足に浸ってい

る(最近こういうことが多い。)のも、老化現象だろう。


ここで言う「不可能性定理(Impossibility Theorem)」とは、経済学者アロー(Kenneth Arrow)の証明

した“公正な選挙システム、完璧な投票システムは不可能である”というもので、とても刺激的だ。これ

また連想ゲームになるが、ゲーデル(Kurt Goedel)の「不完全性定理(Incompleteness Theorem)」が頭

に浮かぶ。


ところで、本書で、音楽に関係するのは、『否定投票(negative vote)』のオプションを発案した数学

者が、その説明文に「ウィンターグリーンに断固反対の一票(One Fervent Vote Against Winter-

green)」なるタイトルを付けたが、これは、ガーシュウィン兄弟の作曲したミュージカル『我、汝を歌

う(Of Thee I Sing)』の筋書きを想起させるものとしてであるという件だ。(他にも有るかもしれな

い。)


もう直ぐ総選挙があるのだろうか。本書によれば、理論家が指摘する選挙システムの弱点は、悪賢い政治

家や選挙コンサルタントらが、ずっと前から大いに活用しており、経験は知恵の宝庫であると、改めて認

識させられた。

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