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先日古書展で何気なく買った古い楽譜の一つが、高野斑山 作歌/ブラーム作曲「折ればよかった」(No.4新響社、大正拾参年七月参日 参版)。
「高野斑山」も「ブラーム」も心当たりが無かったが、ドイツ語と日本語で歌詞が付されていたので手を出した。
裏表紙に「シンキョウ楽譜」既刊1〜24の一覧があり、「4 折ればよかった ブラームス作曲、高野辰之作歌」となっているので人名については正体が判明した。
メロディーをなぞってみたが、これも心当たりが無かった。ドイツ語歌詞の出だし“So hab' ich doch die ganze Woche”で検索した結果、 Johann Ludwig Uhland (1787-1862)作詞、JohannesBrahms (1833-1897)作曲の“Sonntag”であると判明した。
歌詞の大意は“あの娘を先週の日曜以来一週間も見ていない。誰かに横取りされてしまったようだ。モノにしておけばよかった。”と俗っぽい。
高野は、“折らずに置いて来た 山蔭の早百合 人が見つけたら 手を出すだらう 風がなぶったなら 露こぼそものを 折ればよかった 遠慮が過ぎた 〜〜”と極めて上品に翻案した。彼は間も無く東京帝大から文学博士号を授けられた。
楽譜リストの No.24は、懐かしい「マリヤの子守唄」である。マックス・レーガーの作曲だが、彼も“Sonntag”を作曲したらしい。気の利いた詩には、音楽家なべて創作意欲を掻き立てられるということだろう。
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