私的な考古学

丹沢山麓で考古学を学ぶ学生諸君との対話

家庭

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六本木と二重橋前

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表題は本日立ち寄った地下鉄の駅名です。娘も帰ってきたことだし、と、本日は一家3人で上京し、森美術館の展示と三菱1号館美術館の展示を鑑賞してきました。

最初に見ることになったのは「会田誠 天才でごめんなさい」展。これは文字通り強烈でした。私が見知っていた作品も2点ほどはありましたが、それら2点だけでイメージしていたら、会田誠がどのような作家なのかはまず理解できなかったでしょう。素晴らしいタッチの美少女画や心象風景画のほか、段ボール製のオブジェやら作家自身が出演する映像展示やらも多数あって、刺激的な展示でした。

もちろん会田氏ならでは、の“危ない”作品も多数あって、「性描写が過激な作品が含まれますので、18歳未満の方のご入場はお断り」という、かの「犬」などを含む数々の問題作品を展示した部屋が、通常のルートとは別枠で併設された展示会。客層を含め、それはディープな展示でした。

次に入ったのは、隣接の森アーツ・センター・ギャラリーで開催されていたアルフォンス・ミュシャ展でした。妻と娘が以前から好きな作家でしたから、その版画を模写する娘の姿を通じて、否応なく馴染まされたという次第で、私などは完全な金魚のフン状態。

しかし会場に足を踏み入れてみれば、こちらの展示も力が入っており、私の中で勝手に創りあげてきた「美人画のミュシャ」という既成概念はガラガラと覆されていきました。前半は事前の予想どおりだったのですが、20世紀を迎えた頃以降のミュシャには、素直に驚かされました。スラブ民族の悲哀に向き合う感動的な一連の歴史画「叙事詩」を描いた以後、彼の「美人画」には深みと迫力さえもが備わったように感じられました。

以上の2展は、共に六本木ヒルズでの開催でしたが、森美術館の展示というのは、よくぞここまで!という誠に充実した内容で、感銘を受けたところです。遅い昼食を52階のラウンジでとった後、午後3時過ぎには「二重橋前」まで移動し、3番目の「奇跡のクラーク・コレクション」展を鑑賞しました。

こちらの展示は、じつは私の希望。19世紀末から20世紀初頭の「オリエンタリズム」を象徴する作品「蛇使い」や「奴隷商人」が来ていると聞いたからです。展示企画それ自体は、印象派の作品を柱にもってきたものですが、なにせ私たち3名は午前中にかなりディープな刺激を受けてきた身でしたので、印象派の作品群はほとんどパスし、「蛇使い」が展示してある部屋から以後の2室だけを、じっくりと鑑賞させてもらいました。

これは三人の一致した意見ですが、今回の順路はまさしく正解であって、その逆であった場合には、最後の会田誠展でそれ以前の印象すべてが上塗りされてしまい、クラ・コレ展などは完全に強制消去の憂き目にあっていたに違いなかった。そのように感じました。

最下段の写真は、娘が買い求めてきた図録と絵はがきです。受けた印象の強さが素直に反映された結果になっています。

夕方には新装なった東京駅と郵便局跡地を見学し、東海道線を通って帰路につきました。


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