私的な考古学

丹沢山麓で考古学を学ぶ学生諸君との対話

調査

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9月12日の網取遺跡

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後半の3日目。朝は晴天でしたが、昼前を待たずに雲が上空を覆う不安定な天候となりました。本日の調査は各トレンチとも昨日の続きの作業となり、R1トレンチでは第4スピット(151-160cm、標高4.5mからの比高)の完掘に向けて掘り上げをおこないました(午後に完掘写真撮影を実施)。

R2トレンチでは南端で検出された土坑(近世か?)の検出状況写真撮影に向けた精査を行い、平行して第2スピット(131-140cm)の完掘状況写真撮影に向けた清掃を進めてもらいました。昼前には双方の写真撮影を終え、根固め土坑3の半裁を進めました。夕方には半裁も終わり、このスピットまでの間に検出された諸遺構および遺物出土状況の平面図作成をおこないました。

いっぽう玄関口に設けたR3トレンチでは、第3スピット(141-150 cm)の完掘写真撮影に向けた掘り下げを進め、夕方前には俯瞰撮影に漕ぎ着けました。このR3トレンチでは、西側半分は暗褐色の砂質土層が広がり、東側半分は砂丘堆の砂に非常に良く似た、にぶい黄白色砂層が広がる状況であることが判明しました。要するに暗褐色土の堆積は入り口部分から3mのところから始まり、西側に向けて徐々に下降する状況です。

また居住区画の入り口部分には大きな樒(シキミ)石が据えられているのですが、この石の内側(西側)に接して砂岩とビーチロックが乱雑に積み上がる状況が認められました。この状況は樒石の裏込石であることを示唆するものでした。このR3トレンチは、沖縄地域の住居に通有のヒンプン(衝立・目隠し・前城)が建てられていたとすれば、それに当たる可能性を考慮して設定した経緯があります。しかし当該箇所に明確な遺構としての遺存はなく、先の暗褐色土とにぶい黄白色砂層の境界部分が、しいていうなら、それに該当する場所かな?というところです。

午後の作業開始直後にスコールがあり、結局午後の作業を開始できたのは3時でしたので、終了を5時30分としました。午後の作業時間が充分に取れないもどかしさと同居状態の一日でした。フルイ班の3名をアップで紹介します。全力で頑張ってくれています。私も久しぶりに被写体となりました。

本日、4年生のK森君とM田君は現場の最終日。ミーティングの後に後輩の面々へのメッセージを残してもらいました。現在時刻は11時20分、宿舎での慰労会はこれからですが、皆の疲労もあって、質素になるものと思います。

台風16号対策のために、全行程を一日前倒しして、16日の八重山最接近への備えを余儀なくされています。週末に予定したいと思っていた現地見学会も中止。その反面、石垣市在住の元網取村にお住まいだった川平さんが明日、お越し下さることになり、非常に光栄に思いました。

9月11日の網取遺跡

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後半の2日目、前半からのメンバーに疲れの色が出始めています。もちろん私も同様に。

朝は雲が多く薄曇り。10時前から雲が覆い始め、昼前には小雨模様の天候となりました。本日の作業は基本的に昨日と同様で、カイメーヤ地区では集石遺構の実測と遺物の取り上げ(写真撮影含む)、フールの平面図の作成を進めました。担当は昨日と同じです。

ヤンデーヤ地区ではR1トレンチ・R2トレンチ・R3トレンチ共にスピット掘りを継続しました。担当者は昨日から若干変更して、1年生の女子学生3名と男子学生2名には、各トレンチを回ってもらう布陣ながらも2年生以上は固定メンバーになりつつあります。フルイは2年のO本君が仕切り、本日の午前中は1年生のF沼君が担当。

午後1時30分からの午後の作業は、1時過ぎから降り出したスコールに阻まれ、午後3時スタートとなりました。スコール開けは湿度が100パーセントに近く、蒸し蒸しとした空気でしたので、皆の疲労は一気に高まる情勢。しかしながら台風16号が発生したこともあって残り時間との勝負になりましたので、私は各トレンチを鼓舞しながらペースアップを指示してまわり、「ワープスピードで!」とのお定まりの台詞をそこここで投げかけていました。私も汗だくでしたが、皆も同じ。

とはいえ排土の量が多くなると、問題となるのがフルイです。昼前にはスコールを予測してトレンチにシートかけをして休息に入ったのですが、それでも多少なりとも水を含んだ砂は目詰まりを起こしてフルえません。午前中のO本君他1名では到底追いつかなくなりましたので、各トレンチから応援を依頼して4名の布陣とし、3ミリメッシュが目詰まりを起こすので、毎回デッキブラシで清掃をしながら次の排土をフルってもらい、フルわれた土は小型のフルイ2台に移し、そこで2名が選別をするという手順としました。

それにつけても感心したのはO本君でした。昼休みの直前に各トレンチの上にシートかけを、との指示は私が出しましたが、溜まった未フルイの排土が入った土嚢の山にもしっかりとシートかけをしてくれていたのです。このことで、午後の作業は大分助かりました。

作業時間は30分延長して午後5時までとし、現場ミーティングは時間の関係で私がすべて仕切り、本日の調査を終えました。

ヤンデーヤ地区では、各トレンチともに土が黄色味を強く帯びてきて、土壌化がまったく進んでいない砂丘堆の海岸砂になりました。近代のヤンデーヤ母屋を建築する際の土盛りではないかと推測しています。

台風16号が発生し、フィリピンの東から北上中との情報が入りました。本日の情報では、予想進路は西表島直撃コース。15日から16日には西表島周辺が強風域に入る予定だとのこと。先行きが心配です。

9月10日の網取遺跡

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朝、後半組の6名が池田さんの用船で無事網取入りを果たしました。センターのスタッフが多忙のため、諸注意事項の解説等は私が代行し、午前中は遺跡全体の概要を現地で紹介。

前半からのメンバーは昨日に引き続き、各所の調査を進めました。カイメーヤ地区は本日、フールも集石遺構も平面図と立面図の作成作業でした。フールの担当は石井君と4年のM田君、集石遺構の担当は4年のK森君と3年のO見さんでした。

ヤンデーヤ地区は、R1トレンチでは礎石根固め遺構の平面図作成と壁立てを進めました。R2トレンチでは礎石根固め土坑(?鷂1・?鷂2)の掘り下げと段面の写真撮影を行った後に、全面を140cmまで(標高4.5mからの比高)掘り下げる作業を進めました。担当は院生のMりさんと3年のK玉君、K藤君、1年のE森さん、U花さん、W邊君でした。

R3トレンチは昨日新設したこともあって、他のトレンチに進捗状況を合わせるべく、3年生を中心にメンバーを組んで、作業を進めてもらいました。本日は、特に遺構等の検出はありませんでした。担当は3年のY口君、Mり-3君、2年のY崎君、K島さんでした。

フルイは昨日からペースアップを図り、翌日に宿題を貯めないことをモットーの進めてもらいました。担当は2年のO本君、1年のS々木さん、F沼君でした。

こうして装いも新たに後半の調査が始まりましたが、天気予報どおり午後4時前には雨が降り出し回復の兆しはなかったものですから、ただちに撤収し本日の作業を終了しました。

本日、J野君が友人のT部君を連れ、再び網取に来訪。多量の魚と共に宿泊することになりました。本ブログ執筆中の現在、学生を夜の生物探索に連れ出して行ってくれています。その後は魚の刺身、煮付け、酒蒸し、塩焼きなどを堪能することにります。海下段の写真は、夕食前に試食をさせてもらった高級魚の刺身です。甘くて美味い刺身でした。

5年間お世話になった2升炊きの炊飯器が昨夜とうとう潰れ、新調することになりました。早速本日夕方には水谷さんが新品の炊飯器を網取施設にお持ち下さいました。今朝石垣島に注文して夕方に網取に届くという迅速さには舌を巻きました。

こちらは昨晩、今後4食は麺類でしのぐようにと指示を出したところでした。聞けば2升炊きの炊飯器、5年前に考古学チームのために購入したものだそうで、毎年考古学チームしか使用していなかった代物。本日新調した炊飯器もまた、今後使用するのは考古学チームぐらいだろうとのこと。

網取産の島バナナ

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先日紹介した網取宿舎裏で収穫されたバナナ。昨日昼頃、上半分が黄色く熟し始めシュガーポイントも浮き出してきましたので、そろそろ食べてもよいかな?と。

こういうときには、まず絶対にその場に居合わせる学生長のMりさんに試食を許可。J野君の指示では、もう少し待てば甘くなるとのことでしたが、少し酸味があった方が美味しいとの意見が多数を占めました。そのため昨晩の慰労会で皆に許可し、北野先生のグループにも食べていただいたのですが、その後急速にもがれ続け、9日午後11時の時点では、下段の写真のようになりました。小型ですが、味が濃厚で確かに旨いのです。

ちなみに隣にぶら下がっている新しい房は、北野先生たちのグループが到着した便で水谷さんが我々にとプレゼントしてくださった西表島産のバナナです。こちらはまだ熟すには早く、もう少し時間がかかりそうですが、さてN谷君が到着するまで保つかどうか。

この網取産のバナナですが、J野君がここ3年間面倒を見続けてきた株に、ようやく実った最初の実だそうです。昨年までは、実る直前に台風に見舞われ枯れてしまうなど、さまざまな障害に直面して成功せず、ここまで見事な収穫にまでいたったのは、今年が初めてだそう。

こうした苦労話を知ってか知らずか、網取産のバナナは着実に通りがかりの面々によって消費されています。

9月9日の網取遺跡

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朝、前半組の網取離脱となりました。9時15分発で、と依頼していた池田さんが8時50分には猛スピードで到着されたので、急いで記念撮影。

さらに直前の便でセンターの水谷さんが、池田さんとJ野君が徹夜で釣ってきてくれたという大量の魚を届けてくださったので、また高級魚の差し入れをいただくことになりました。いつもながら感謝です。

前半組が抜けたために本日は12名となり、昨日までとは打ってかわって閑散とした調査風景となりました。とくに小林君が抜けたためでしょうか。現場は静寂さに包まれました。

本日、各トレンチでは遺構掘りと写真撮影、そして実測がメインとなり、調査所見のうえで新たな発見はありませんでした。ヤンデーヤ地区R1トレンチの(礎石)根固め土坑1の段面観察によれば、土坑は深さ25cmのすり鉢状になり、埋土は粘土とサンゴ礫が深交互に敷かれた、互層状の堆積をなすことがわかりました。また東側中央の入り口付近には、本日新たにR3トレンチを設定し、スピット掘りを開始しました。

メブシ探索隊は、本日午前中で一旦解散し、ヤンデーヤ地区の担当に移籍してもらいました。最下段の写真の解説ですが、木漏れ日の中で(石井君のネーミングによればサンタクロースの出で立ちで)掘っているのが、今年の学生長Mりさんです。N谷に代わって頑張ってくれています。彼女の唯一の課題は、酒の肴を「私は食べる方の専門です!」と豪語し、私とM田、K森が調理を終わって食卓についてみれば、もう魚は骨だけになっているという反応の素早さの改善でしょうか。

夕食は前回と同じく鯛飯。晩酌の肴は、煮付けと塩焼きにしました。明日の晩は刺身にして学生諸君に振る舞おうと思います。


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