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【第177回】 2011年4月20日
東日本大震災復興構想会議は要らない

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]


ダメ会社の会議に似ている

 五百旗頭真防衛大学校長を議長とする東日本大震災復興構想会議が発足し、4月14日に第1回目の会合が行われた。

 不謹慎かも知れないが、このニュースを見て最初に思ったのは、ダメな会社の会議に似ているということだった。経営が上手くいっていない会社、特に、社長が事業を把握して指示を出すことが出来ない会社は、しばしば、経営課題が発生するたびにこの課題に向けた「会議」や「委員会」を発足させる。

 たとえば、具体名は挙げないが日本の運用会社の場合、親会社である大手金融機関から、運用の仕事に詳しいとはとても言えない天下り社長が経営しているケースがしばしばある。運用会社の管理職社員は実のところ時間が余っている場合が多いという事情もあるのだが、この種の会社では、「運用」や「商品企画」、あるいは「リスク管理」といったテーマで次々と会議や委員会が発足し、多くの社員を巻き込む会議が行われることが多い。また、社長の声がけで、外部の専門家を講師に呼ぶ「勉強会」が行われることも多い。

 しかし、本来、経営者が社業を十分把握していれば、個々の社員の貴重な時間を多くの会議に費やすのではなく、プロフェッショナルな仕事に使わせるべきだ。経営者は、方針を提示すると共に必要な指示なり監督なりを行っていればいい。方針の決定や伝達の仕組みとして必要最小限の時間で会議を使うことはあってもいいが、会社に必要なのは、会議ではなく仕事だ。アイデアを募るために会議を行う、などというのは、経営者が機能していない会社の愚行だ。

 東日本大震災復興構想会議は、被災地から3名の県知事がメンバーに名を連ねているが、この他に、建築家、脚本家、学校校長、僧侶など雑多な分野からの識者が加わる合計15人が本会議のメンバーとなっている。

 復興構想会議は、何かを決定する会議なのか。それとも首相その他の「勉強会」的位置づけなのか。同会議が、そもそもどの程度の権限を持っていて、何を決めるのかが曖昧である点からして、スタートから拙いと言わざるを得ないが、初回の会合から、原発問題を含めて議論するかどうかで異論が出たり、復興財源に関していきなり増税の話が出たりと、混乱した内容になった。

 会議の設置を決めた4月11日付けの閣議決定では「活力ある日本の再生につながる復興構想を早期に取りまとめる」とあるように、この会議の結果を踏まえて、具体的な復興計画が策定される、という建て付けのようだ。そうでなければ、最大限に評価しても「ただの勉強会」の位置づけにすぎない。

 そして、6月末を目処に第一次の提言をまとめることが、初回の会合で確認された。

 これは、2ヶ月以上先のことであり、この会議があるせいで、復興事業の実施が2ヶ月も遅れかねないということではないだろうか。この会議自体が復興の早期実施を妨げる存在になりかねない。


権限と責任のある者が早く動け

 本来であれば、首相と重要閣僚、被災した自治体の知事が集まって重要方針を決めて、必要があれば関連法案を国会に提出し、さっそく復興事業に取りかかるべきだ。

 復興の方針をまず首相の責任で国民に示し、意見や批判を募り、被災地自治体の要望を聞いた上で、事業に取りかかったり、関連法案を提出したりすればいい。

 しかし、菅首相は、震災発生から1月以上たったこの期に及んでも、「野党にも(復興の)青写真を作る段階から参加していただきたい」(4月12 日、記者会見)と呼びかけている。「青写真」は、先ず菅首相の責任の下で政府が示すべきなのだが、メンバーを集めて意見を募ることが自分の仕事だと思っているようだ。仕事の分からない社長と同様の状態といえる。

 会議の提出資料を見ると、委員である達増拓也岩手県知事が提出した主に被災地の8自治体の県・道知事連名の「東日本大震災に係る要望書」という書類がある。

 千葉県や東京都といった震災被害に関連の深い自治体の意見が反映されていない点に不備があるが、被災地域からの要望は、既にある程度まとまっている。今は、政府が具体案を国民に問うべきタイミングだ。まとまりの無い会議を開いて、無駄な時間を費やすべきでない。

(後略)



田原総一朗の政財界「ここだけの話」

民主党内にも広がる「これは菅災だ」との批判

2011年04月21日


(前略)

 菅内閣は4月14日に「東日本大震災復興構想会議」を立ち上げたが、この会議の目的は「復興に向けた指針策定のための復興構想について幅広く議論を行うこと」としている。メンバーは学者を中心に構成しており、官僚も議員も入っていない。

 阪神・淡路大震災のときは「阪神・淡路大震災復興委員会」がつくられ、委員長には国土事務次官を務めた下河辺淳氏が就任して中心的役割を果たした。そのバックには、警察庁長官から政治家に転進し、法務相や総務庁長官、官房長官などを歴任した後藤田正晴氏がいた。今回の会議にはこうした豊富な経験を持つ人物が皆無で、あまりにも性格が異なる。


 「聞く耳を持たない」菅首相に党内から強い不満

 原発事故を含めて「天災ではなく人災である」という声が強まっているが、民主党内では「人災ではなく、もはや“菅災”である」との強い不満を抱く議員が増えている。「菅災」とは、菅直人首相の場当たり的な対応が招く災害の拡大という意味である。

 菅さんにきわめて近く責任ある立場の複数の民主党議員から私は直接話を聞いた。彼らが口をそろえて言うのは、「菅さんは下からあがってくる意見を一切無視する。聞く耳も持たない。しかも、手前勝手なその場限りの策ばかりを弄する」というものだ。

(中略)

 4月15日、復興に向けた司令塔となる「復興実施本部」について、それを提案した国民新党の亀井静香代表が自民党の谷垣総裁に参加を要請したものの、拒否されたことが明らかになった。亀井氏は菅さんから、いわば“首相代理”として野党との調整役を任されていた。この一件は、菅さんが民主党のどの議員も信用していない証拠と考えざるを得ない。

 このように菅さんの度重なるその場限りの身勝手な行動が続き、自民党や公明党はもちろん、民主党議員たちからも「菅さんではダメだ」という声が非常に強くなっている。小沢一郎さんとの代表選のときに菅さんを支持した議員たちの多くも同じように考えている。

 周囲で「人災ではなく菅災だ」と言われていることに、どうやら菅さんは気がついていないらしい。「裸の王様」状態なのである。

 被災地では連日、多くの人たちが復興に向けて一致団結しているというのに、この期に及んで政界は相変わらずメンツの張り合いに終始し、混迷を続けていている。


 「菅抜き」で与野党は一致団結を

 私は本連載で、復興のために政治家は一致団結すべきだと繰り返し書いてきた(「政治家に覚悟はあるのか」、「大連立をめぐる菅首相と自民党の思惑」)。こうした非常事態に政治的空白をつくるべきではないと考え、菅首相のままで自民党と公明党が協力し、期間を限定して震災復興のために民主党と連立を組むべきだと主張してきた。

 しかし、事態はいっそう深刻になり、私も考えを変えた。菅さんが“頑張れば頑張るほど”に混迷の度を深めていく。これ以上の悪化を回避するために、「菅抜き」で与野党が一致団結できる仕組みを早急に考えるべきである。

 それがたとえ「政局だ」と批判されようが、復興に向けて政治がただちに機能するのなら、そうした選択をすべきだろう。

(引用終わり)



会議は踊る、されど進まず・・・

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田原総一朗の政財界「ここだけの話」

原発報道は「大本営発表」に頼りすぎている
2011年03月30日 

(前略)
 事故が起きて以来、私が注意深く見つめているのは、日本国内の情報、つまり政府発表を含めたマスコミの情報と、アメリカやフランス、イギリス、ドイツなど、海外メディアが発表した情報との間に大きな差が生じていることである。

 国内の情報は非常に慎重なもので、危機感をあおることを抑えて極端な情報は出ていない。国民の不安や混乱を招かないようにとの配慮からであろう。これに対し海外の情報は、最初からメルトダウン(炉心溶融)を前提にした内容であふれていた。


 事実を正確に素早く報道してほしい

 こうした海外での報道を、私は次のようにとらえていた。

 日本経済が長期にわたって低迷し、ジャパン・パッシング(日本素通り)の状況の中では、日本発の情報は各国の新聞でなかなか取り上げらない。しかし、原発事故となれば世界に関わる問題のために、大きく取り上げられる。勢い、インパクトの強い情報を発信した――。

 しかし、燃料が溶融し圧力容器の底にたまっていると見られる現状では、むしろ海外情報のほうが今起こっていることに近い内容なのではないか。そうとらえ直さざるを得なくなった。

 あらためて私は思う。第二次世界大戦で日本が敗れるまでの報道は、いわゆる「大本営発表」によるものだった。大本営発表に批判的な報道は一切流されなかった。それは強力な報道統制があったからである。

 今は、そのような報道統制はない。ところが原発事故以来、日本のマスコミ報道を見ていると、政府や東電の「公式発表」に基づいたものが中心になり、独自取材による情報が少ないように思える。どうも日本人には大本営発表モードが骨身に沁(し)みているのではないか。そんな気さえする。

 事実を正確に素早く報道する。このことが今、何よりも求められている。

(引用終わり)



週刊・上杉隆
【第170回】 2011年4月7日
上杉 隆 [ジャーナリスト]


日本が「海洋汚染テロ国家」になる日――放射能汚染水の海洋投棄に向けられる世界の厳しい視線


(前略)
記者クラブの記者たちが追及しなかった“注入した冷却水の行方”

 東京電力では24時間体制で記者会見が開かれている。記者クラブの記者たちはいつものように勝手に席を陣取って、大スポンサーである東京電力の機嫌を損ねないような質問に終始している。一部の良心的な記者を除けばほとんどがそうだ。

 代わって東電の隠蔽しようとする情報を訊き出してきたのはフリーランスのジャーナリストたちである。同じ電気代を支払っているにもかかわらず、椅子すら与えられず、地べたに座りながらも記者会見に参加してきた。

 たとえば筆者だけでも、プルトニウム、放射能測定値、社長の説明責任について明らかにしてきた。田中龍作氏は勝俣東電会長と大手メディアの接待旅行を暴露して追及を行なった。

 何より、今回の海洋汚染については、日隅一雄氏と木野龍逸氏の両氏による再三の追及によって、東電がその事実を渋々認めたことが大きい。

 仮に、こうしたフリージャーナリストがいなかったら、事実はほとんど何も明らかになっていなかっただろう。

 それでも海洋汚染については3月23日から事実の追求が始まったにもかかわらず、事実を認めたのは4月2日になってからのことだった。万事がこの状況である。

 2号機の原子炉建屋からタービン建屋に流れ込んだ汚染水が、取水トレンチや配管ダクトを通って、海面につながるピット(立て坑)に流れ込んだのは地震直後のはずである。

 少なくとも24日の記者会見では、日隅氏がこの点を問い質し、海洋汚染につながる危険性を指摘している。また同日、木野氏も汚染水が格納容器の中に溜まっており、外に漏れる危険性があることを武藤副社長に質問している。


環境基準の100倍が「低濃度」これで世界は納得するのか?

 そうして隠蔽の事実を明らかにした途端、東京電力は今度は1万1千トン以上の「低濃度」の放射能汚染水を海洋に流すという決定を下し、即日実行に移したのだ。

 毎時8トン以上の冷却水を注水しているのだから、貯蔵タンクもすぐに満杯になることはわかっていた。

 だが、その状況を再三質問してきたフリーランスジャーナリストたちの声を掻き消すように、新聞・テレビは「低濃度の汚染水」の海洋投棄の安全性を強調し続けている。

 そもそも、テレビ・新聞が使っている「低濃度」という言葉は東京電力の造語だ。通常の環境基準の100倍以上、つまり普通に考えれば高濃度なのである。この点を東京電力に問うと「相対的なものであり、高濃度と比べて低濃度であるということです」という木で鼻をくくったような回答が返ってきた。

 すでに世界の論調では、日本は大震災に見舞われた「被害者」ではなく、海洋汚染という犯罪を行なっている「加害者」になっている。世界共通の人類の財産である海を放射能で汚し、しかも周辺諸国への事前通告もなかった。それは全漁連がいうまでもなく、海洋テロともいえる人類初の暴挙である。

 日本産の海産物は、今後、放射能による汚染を疑われて、大打撃を被ることだろう。実際、北海道から関東、いや九州にいたるまで日本の海産物への疑いの目は世界に広がっている。

 福島から遠く離れている地域ではまだ風評被害といえるが、それでも、たとえば、北海道の漁協関係者が明らかにしたところでは、海外からの魚介類の注文が完全にストップしているという。もちろん放射能汚染を恐れての輸入禁止措置によってである。



海は人類共有の財産汚染に対する海外の目は厳しい

 海洋汚染に対する世界の反応は厳しい。アラスカ沖、メキシコ湾での原油タンカー事故の際、強烈な批判とともに、当の石油企業に多くの賠償金が求められたことは記憶に新しいだろう。

 今回の日本政府の措置は、単純に事故とは言い切れないものがある。なにしろ放射能汚染水を計画的に流しているのだ。

 故意に汚染水を海洋投棄するという行為は、ロンドン条約、あるいは国連海洋法条約などの国際法に抵触する可能性がある。東電にその懸念を伝えると「そのようなことは想定していない」と驚くべき返事が返ってきた。

 日本は世界の敵になるのではないか。海洋汚染は日本1ヵ国の問題ではなく、世界全体の問題である。

 まさか政府はそのことを知らないわけではない。菅首相は、自らが海洋への放射能汚染という環境犯罪の「首謀者」になっていることをきちんと認識すべきである。


(引用終わり)



汚染水放出の事後報告を問題視 ロシア外務省
(朝日新聞) 2011年04月08日 10時00分

 ロシア外務省は7日夜、福島第一原発から放射能汚染水が海へ放出された問題について、4日から行われた汚染水放出がロシア側に伝えられたのは、6日になってからだったとするメディア向け声明を発表した。

 事前通報がなかったことへの事実上の不満表明とみられる。放射線状況に関する完全な情報を全関係国に提供することや、さらなる汚染水の海洋放出を避ける措置をとるよう期待するとした。ロシア関係機関は、極東の沿岸や海域の状況を細心の注意を払って監視していると強調した。(モスクワ=副島英樹)




太平洋戦争時の宣戦布告遅延問題なみの失態だったと思います・・・

http://www.sassaoffice.com/cn16/pg137.html



東北関東大震災について(2011.3.29)

3月16日の緊急提言に続き、重ねて提言します。

序――まだ「コップには半分の水がある」。
今からでも間に合う。
以下の提言を菅総理、本気で決定せよ!!

「委員会の立ちあげ」無用。
「シッカリ検討する」のも無用。
“Do it now”――決断し、責任をとる覚悟で命令せよ。


1.事態は平時でなく非常時である。

平和時の地方自治体の活動を前提とする「災害対策基本法」から、国家非常事態に備えて中曽根内閣(後藤田官房長官)により1986年7月1日から施行された「安全保障会議設置法」に切り替えるべし。

事態は、「人命の危機を伴う大自然災害」である。
災害対策基本法第28条の2「緊急災害対策本部の設置」は、同法制定後初めてのことであり、阪神大震災時の村山内閣よりは一歩前進だが、これは物流確保・物価安定のための買いだめ売りおしみを強権をもって防ぐ「経済戒厳令」であり、経済産業大臣の指揮下にあるが、安全保障会議は内閣官房長官が所管大臣で、補佐機関は当時新設された内閣安全保障室長(現・内閣危機管理監)である。
その下に外務・防衛・警察・消防・海保などが入る「国家危機管理機構」なのである。


2.国民保護法の準用も

原発において万が一「メルト・ダウン」が起きた時点で、小泉内閣時代に民主党も賛成して成立した「国民保護法」を準用すべし。

同法は「武力攻撃事態」を前提としているが、一部改正あるいは総理解釈でこの事態に準用すべし。
警報→避難誘導→緊急輸送→緊急治療→被災民の救護と、本件のニーズがすべて規定されている(第44〜79条)。
また第107条には「放射性物質等による汚染の拡大防止」の条文もある。


3.前回からの提言

警察法第71条、72条の「緊急事態の布告」の用意をすべし。
【引用者注:前回の提言→1.警察法第71条、第72条の「緊急事態の布告」を行い、大余震や大津波の再発、福島原発の爆発という最悪の事態に備え、全国24万全警察官を総理大臣が掌握する要あり。(自衛隊は総理が総司令官だが、消防法には総理の名はなく、全国1308市町村首長が指揮権を持っている。警察官は47都道府県公安委の指揮)】


4.海上輸送の活用を

大量避難は、陸上ではほとんど不可能である。

港湾の復旧を急がせ、仙台、八戸、気仙沼などの港に海上自衛隊の大型輸送艦「おおすみ」「くにさき」や、ヘリ空母「ひゅうが」、掃海艇母艦「ぶんご」などを集結させ、ホバークラフト、ヘリなどで日本版の「ダイナモ作戦」(第二次大戦時のダンケルク撤退作戦)を実施すべし。

また、米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」、強襲揚陸艦「エセックス」、「トルテューガ」の支援を求め、海路の救出を考慮せよ。
避難先は、首都圏FEMAの8都県市。


5.「政治主導」撤回を

「政治主導型」の宣言を撤回し、菅総理が誤りを認めた上で、次官会議はじめ各省庁の全面協力を懇請せよ。

役人の協力なくして政務官たちをいかに増やしても、無能で未経験で不勉強な政務官がたとえ50人集まったとしても「無能の50倍は無能」である。
【引用者注:前回の提言→11.予備自衛官の召集より、危機管理経験に富む官僚OBを召集せよ。
阪神大震災、東海村JCO事故などの大災害を処理した官僚OB(的場順三、志方俊之、岡本行夫、小川和久、国松孝次、堀貞行各氏など)を、三顧の礼を以て予備役召集し、意見を聞け。
無能無経験不勉強の政務官や官邸官僚が何十人集まっても、無能は無能である。
「政治主導」だの「官僚排除」という依怙地の菅、仙石氏らの偏見は、死者の数を増やす。】



6.「ヤマタノオロチ」体制で

内閣官房長官は国をあげての放射能危機の対策の総まとめ役の危機管理大臣であって、福島原発危機に専従の「広報官」ではない。

朝から晩まで3週間1人で、原発の危機管理スポークスマンであってはならない。
感情を抑え冷静沈着、連日半徹夜の過酷な任務に耐えるリーダーとしての資質は高く評価し、その労を多とするも、長期戦に入った危機管理は、交代制の「ヤマタノオロチ」体制をとらなければいけない。

平時は「すべての頭が眠ってはならない」「必ず1つか2つの頭はアラートであれ」。
有事は逆に、「全部の頭が起きていてはならない」「必ず交代で眠れ」という基本原則である。

内閣には副長官が3人もいる。
内閣広報官も内閣危機管理監もいる。
このままでは、いずれ総理以下全員が睡眠不足から健全な判断能力を失い、大変な誤判断をする恐れがある。

早く交代制にするべし。
【引用者注:前回の提言→12.広報
法律上、国家危機管理の責任閣僚である枝野官房長官が、早朝から深夜までテレビ記者会見に専念しているのは誤り。
内閣広報官、危機管理監にまかせ、官房長官会見は1日2回と決めるなどして、官房長官は国家危機管理の統括指揮にあたれ。】


7.機能しない外務大臣

9.11のとき、コリン・パウエル国務長官は頻繁にテレビに出て、次々と弔問に来る各国指導者や応援部隊、ボランティアたちに、間断なく謝辞を述べ、協力を依頼していた。

松本外相は、ただでさえ面識率・知名度ゼロに等しい大臣である。
テレビに頻繁に出て、各国の援助に礼を述べるべし。

大新聞も、まず同盟国アメリカの「トモダチ作戦」の活動(空母、揚陸艦ら19隻、1万8000人、航空機140機での応援)に対し、大きく謝辞を述べるべきである。

ボランティアの受け入れ体制は国が整え、通訳ボランティアも組織化せよ。
湾岸戦争や9.11のときに、ニューヨークタイムスなどは全面に各国の国旗入りで謝意を表している。
それに近いことをしたのは、産経新聞だけではないか。
朝・毎・読・日経は、直ちに国費による謝礼の大広告を掲載せよ。


8.交番相談員の活用を

被災地は広範囲にわたり瓦礫の山で、自己完結型の自衛隊以外は長期配備がほとんど不可能ときく。

しかし、これからは強盗、窃盗、性犯罪など、警察庁の刑事局・生活安全局がらみの治安対策が急務となってくる。
停電による闇は、犯罪者の味方でもある。

そこで、「交番相談員」(全国約7000人)の動員を提言する。
交番相談員は空き交番対策として創設されたが、60歳を超え、なお身体強健で使命感に燃える警察官OBであり、警察官に似た制服を着て、拳銃こそ持たないが警棒は所持している、いわば予備自衛官ならぬ予備警察官である。

これから先、自殺、家族紛争、セクハラなどが予想される数千か所の避難所に交代勤務させ、「相談員」としての多年の経験を生かして、防犯の任に当たらせるべきである。


9.活動経費を支給せよ

現地派遣の自衛隊、警察官、消防官などが一様に困っているのが、ガソリン代、食費などの公務の活動経費である。

予算的には3500億円の予備費が枯渇しているのはわかるが、また予算案成立が遅れていることはわかるが、4月1日から「現金」を工面して派遣部隊に配布することが必要だ。


10.失言の公的謝罪

仙谷由人氏は、全国放送のテレビに出演し、「暴力装置」「武器を持った集団」と、いわれなき謗りと侮辱を与えた自衛隊、海上保安官に公式に謝罪してから、官房副長官に復帰せよ。

国民は命がけで原発のメルト・ダウンを防ごうとし、災害地で行方不明者を捜索している自衛隊員、警察官、炉心冷却のため文字どおり命がけの放水を行っている消防官、そして使命観だけで危険な修復作業に従事している東電や下請け協力会社279人の職員たち。

これほど少数の人々に1億2000万人というわが国の国民の安全が委ねられたことは、史上例をみない。
皆、手を合わせて感謝している。

それを「暴力装置」と呼んだ仙谷氏よ、まず謝れ。


結語――世界中が日本民族に驚嘆し、賛辞を呈している。
前回も少し述べたが、日本人の、とくに東北人の忍耐強さ、冷静さ、勇気に、まさに世界中が感心している。
「被統治能力(ガヴァナビリティ)」にかけては、阪神大震災時にもそうだったように、日本民族は誇るに足る一等民族だ。

それに比べて、「統治能力(ガヴァナンス)」のお粗末はどうだ!
まさに国辱ものである。
放射性物質の数値を、1万倍、10万倍、1000万倍(!)、そしてまた10万倍とは、恥ずかしくて表を歩けない。

国民は主権者である。
ただ、それは4年に1度しか行使できない間接民主主義だ。
いま、日本人がその優れた「統治能力」を行使する4年に一度のチャンス、統一地方選がそこにある。
国民の皆さんには、己の投票行動に責任をもってもらいたい。

私も、日本を東京から守るため、病躯老骨にむち打って尽力する所存だ。

(引用終わり)


確かに援助してくれている各国への感謝の念を、日本政府はきちんと示していないように思う。
日本政府の受け入れ態勢にも問題があり、タイからの米の支援を断った、なんて話もあるらしい。
大使館レベルでは自主的な判断で感謝広告を出している例もあるようだが、外相が謝意を示したのは、ネットニュースで見る限りはG7と韓国ぐらいのようだ。

「日本は援助を受け入れる国を選別している」という不満の声も出ていると聞く。
懐事情の厳しい中、何とか遣り繰りして救援物資を送ってくれた小国に対してこそ、日本は礼を尽くすべきだ。
失礼な態度を取って援助国のプライドを傷つけるのは最悪だ。
外相が多忙なら副大臣や政務官もいるわけだし、それも難しければ大使館に指示を出せば良いだけのこと。

森永卓郎 厳しい時代に「生き残る」には
【緊急寄稿】東日本大震災の復興に何が必要か
2011年 3月15日

(前略)
問題は、その財源をどうするかだ。消費税の引き上げなどは論外だ。1997年の二の舞になってしまう。しかし、国債残高が累増してきていることも確かなので、私は国民新党の提案する無記名の無利子国債というのが一つの解決策になるのではないかと考えている。

 私はこれまで、無利子国債には反対してきた。大金持ちの相続税回避に使われてしまうからだ。しかし、このご時世で大金をもっているのは、金持ちしかいない。その金を復興に使うのだ。ただし、私はマイナス金利でよいと思う。

 例えば、3年償還の無記名国債は、元本を30%引きで償還、10年償還の場合は20%引き、30年償還の場合は10%引きといった具合だ。償還の時点で誰が持っていても、相続税や所得税の課税なしで資金が受け取れるということにすれば、相続税に悩む大金持ちは、喜んで買うだろう。

 もちろん、このやり方は相続税の先食いになるし、下手をすると減免になってしまうかもしれない。しかし、当面の復興資金の確保を優先すべきだろう。

(引用終わり)


さて、無利子非課税国債とは、何かというと・・・↓


http://dic.yahoo.co.jp/newword?index=2009001013&ref=1
無利子非課税国債(むりしひかぜいこくさい)-政治-2009年5月21日

国債は政府の借金であり利子がつくが、遺産相続の際に国債の額面金額分を相続税の課税対象としない無利子の国債のこと。財務省によると、年利2〜3%の10年国債の場合、源泉徴収される税金を除いても、10年間の満期までには額面の17〜27%程度の利子収入が得られる。例えば1000万円の10年国債を購入していれば利子収入は170万〜270万円である。政府は公共事業の費用などを捻出するために毎年多額の国債を発行していて、そのための利子出費も相当な額となり、政府の支出を圧迫している。また日本には1467兆円の個人金融資産があるけれども、将来への不安から高齢者などは当面支出予定のないお金を貯蓄として抱え込んでいる。日本銀行の推計によると、いわゆる「タンス預金」は30兆円に上るとみられている。たとえタンス預金であっても、所有者の死亡後に遺産相続される場合は相続税が課税されることになる。そのタンス預金で、無利子ではあるが非課税の国債を購入してもらおうというものである。ただ、死亡した人のうち、相続税を納めているのは一定以上の資産を残した人だけで、現状では20人に1人程度。非課税の恩恵を受けられるのは富裕層に限られることとなり、「金持ち優遇」という反対論も強く、実現するかどうかは不明である。
[ 新語探検 著者:亀井肇 / 提供:JapanKnowledge ]




経済音痴の国民新党が発案している時点で、不安いっぱいのアイディアであり、「金持ち優遇」うんぬん以前に↓のような批判は多い。



大前研一の「産業突然死」時代の人生論
2010年09月22日

日本の資産600兆円は砂上の楼閣に過ぎない


無利子国債にどんなメリットがあるのだろうか

 思い返せば、小沢氏は以前にも無利子国債という提案を行っていた。この説を最初に唱えたのは亀井静香氏だったと思うが、無利子国債を買ってくれたら、その分だけ相続税を免除しようというアイデアだ。これも相当トンチンカンな発想である。

 国民はゆうちょ銀行、かんぽ保険、他の銀行や生命保険会社にお金を預け、それらの金融機関は裏で国債を買っている。つまり国民はすでに大量の国債を間接的に買っているのである。

 では、国が無利子国債を発行し、国民に直接買ってもらうことにしたとしよう。すると国民は銀行からお金を下ろして(あるいは銀行にお金を預けずに)、無利子国債を買うことになる。結局は経由先が違うだけで、お金の出るところと入るところは同じではないか。無利子国債の発行を新たな財源として期待する人もいたようだが、こういうふうに説明すればそれがとんでもない間違いであることがわかっていただけるだろう。

 日本人の持つ金融資産の大半が何らかの形で最後は国債に化けていることを知れば、利子の付く預金を下ろして相続税がかからない無税国債を買うことになる。政府のもともと出していた「借用証書(国債)」を買うルートが異なる、というだけである。タンス預金や海外の隠し口座から持ってくる人もいるだろうが、大半は単に種類の異なる国債間の買い換えに過ぎない。国の財源にとっては何の変化もない。それどころか、将来国は相続税を取る機会を失うことになり、購入者は利回りを失う。誰にとって何のメリットがあるのか、頭を冷やして考えてもらいたい。

(引用終わり)


発案者は表に出てきていない「タンス預金」での国債購入を期待しているのだろうが、実はこれも机上の空論に終わる可能性が高い。「タンス預金」30兆円と言っても、その大半は相続税とは縁のない一般庶民の小規模な貯蓄の集積でしかない。
もちろん何億というタンス預金を持つお金持ちもいるだろうが、それを馬鹿正直に国債購入に充てる人がどれだけいるだろうか。辛坊兄弟の新著『日本経済の不都合な真実〜生き残り7つの提言〜』でも指摘されていたが、何億円というタンス預金を引っ張り出してきて国債を購入したら、税務署に金の出所を疑われるのがオチである。それは小沢一郎が陸山会事件で土地購入資金の4億円を「タンス預金」と説明したら、世論の非難を受けたことからも明らかである。

常識的に考えて、真っ当に稼いだ金ならば、何億円という現ナマを「タンス預金」として保管するはずがない。銀行に預けるか、そうでなければ土地や有価証券などに替えているだろう(というか、そもそも何億円もの貯蓄がある人なら会社を経営している可能性が高いから、タンス預金ではなく会社の金にしていると思う)。表に出せない裏の金だから「タンス預金」(乃至は隠し口座の資金)になっているわけだ。


結局、無利子非課税国債というアイディアの本質は、違法性を含むグレーのお金を表に出して、それを財源にしようという非常にトリッキーなものである。だから「金の出所は問わない。どんな汚れた金であろうと、今回に限り、お咎め無し」と腹を括らないと意味がない。その辺りの事情をきちんと説明せずに、あたかも打ち出の小槌のように喧伝するのは、詐欺に等しい。

歴史資料ネットワークのメーリングリストから転載し、紹介させていただきます。

 さて、史料ネットでは、今後の活動の前提として、情報収集と募金のお願いをはじめました。現在、事務局を緊急体制に移行し、文化財を中心とする現在の被害状況について調査して、それらの情報をブログに集約しております。よろしければぜひご覧ください。また、もし何か博物館・資料館などの被害状況についてご存知でしたら、お知らせいただければ幸いです。

ブログ:歴史資料ネットワーク(史料ネット)
http://blogs.yahoo.co.jp/siryo_net

募金についてもお願いをしております。詳しくは
ブログ記事:被災歴史資料保全活動への支援募金のお願い(歴史資料ネットワーク(史料ネット))
http://blogs.yahoo.co.jp/siryo_net/34368814.html
のブログの記事に譲りますが、今次の大災害は阪神・淡路大震災、あるいはそれ以上に長期的・広域的な対応が必要になると思われます。なにとぞみなさまのお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。

東北地方太平洋沖地震(東北・関東大震災)による被災歴史資料保全活動支援募金(郵便振替)
  口座番号:00930−1−53945
  加入者名:歴史資料ネットワーク
【問い合わせ先】
歴史資料ネットワーク 代表 奥村 弘(神戸大学大学院人文学研究科教授)
〒657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1 神戸大学文学部内
電話・FAX: 078-803-5565(平日午後1時から5時)
URL:http://blogs.yahoo.co.jp/siryo_net
e-mail: s-net@lit.kobe-u.ac.jp


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