古今亭日用工夫集

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田原総一朗の政財界「ここだけの話」

原発報道は「大本営発表」に頼りすぎている
2011年03月30日 

(前略)
 事故が起きて以来、私が注意深く見つめているのは、日本国内の情報、つまり政府発表を含めたマスコミの情報と、アメリカやフランス、イギリス、ドイツなど、海外メディアが発表した情報との間に大きな差が生じていることである。

 国内の情報は非常に慎重なもので、危機感をあおることを抑えて極端な情報は出ていない。国民の不安や混乱を招かないようにとの配慮からであろう。これに対し海外の情報は、最初からメルトダウン(炉心溶融)を前提にした内容であふれていた。


 事実を正確に素早く報道してほしい

 こうした海外での報道を、私は次のようにとらえていた。

 日本経済が長期にわたって低迷し、ジャパン・パッシング(日本素通り)の状況の中では、日本発の情報は各国の新聞でなかなか取り上げらない。しかし、原発事故となれば世界に関わる問題のために、大きく取り上げられる。勢い、インパクトの強い情報を発信した――。

 しかし、燃料が溶融し圧力容器の底にたまっていると見られる現状では、むしろ海外情報のほうが今起こっていることに近い内容なのではないか。そうとらえ直さざるを得なくなった。

 あらためて私は思う。第二次世界大戦で日本が敗れるまでの報道は、いわゆる「大本営発表」によるものだった。大本営発表に批判的な報道は一切流されなかった。それは強力な報道統制があったからである。

 今は、そのような報道統制はない。ところが原発事故以来、日本のマスコミ報道を見ていると、政府や東電の「公式発表」に基づいたものが中心になり、独自取材による情報が少ないように思える。どうも日本人には大本営発表モードが骨身に沁(し)みているのではないか。そんな気さえする。

 事実を正確に素早く報道する。このことが今、何よりも求められている。

(引用終わり)



週刊・上杉隆
【第170回】 2011年4月7日
上杉 隆 [ジャーナリスト]


日本が「海洋汚染テロ国家」になる日――放射能汚染水の海洋投棄に向けられる世界の厳しい視線


(前略)
記者クラブの記者たちが追及しなかった“注入した冷却水の行方”

 東京電力では24時間体制で記者会見が開かれている。記者クラブの記者たちはいつものように勝手に席を陣取って、大スポンサーである東京電力の機嫌を損ねないような質問に終始している。一部の良心的な記者を除けばほとんどがそうだ。

 代わって東電の隠蔽しようとする情報を訊き出してきたのはフリーランスのジャーナリストたちである。同じ電気代を支払っているにもかかわらず、椅子すら与えられず、地べたに座りながらも記者会見に参加してきた。

 たとえば筆者だけでも、プルトニウム、放射能測定値、社長の説明責任について明らかにしてきた。田中龍作氏は勝俣東電会長と大手メディアの接待旅行を暴露して追及を行なった。

 何より、今回の海洋汚染については、日隅一雄氏と木野龍逸氏の両氏による再三の追及によって、東電がその事実を渋々認めたことが大きい。

 仮に、こうしたフリージャーナリストがいなかったら、事実はほとんど何も明らかになっていなかっただろう。

 それでも海洋汚染については3月23日から事実の追求が始まったにもかかわらず、事実を認めたのは4月2日になってからのことだった。万事がこの状況である。

 2号機の原子炉建屋からタービン建屋に流れ込んだ汚染水が、取水トレンチや配管ダクトを通って、海面につながるピット(立て坑)に流れ込んだのは地震直後のはずである。

 少なくとも24日の記者会見では、日隅氏がこの点を問い質し、海洋汚染につながる危険性を指摘している。また同日、木野氏も汚染水が格納容器の中に溜まっており、外に漏れる危険性があることを武藤副社長に質問している。


環境基準の100倍が「低濃度」これで世界は納得するのか?

 そうして隠蔽の事実を明らかにした途端、東京電力は今度は1万1千トン以上の「低濃度」の放射能汚染水を海洋に流すという決定を下し、即日実行に移したのだ。

 毎時8トン以上の冷却水を注水しているのだから、貯蔵タンクもすぐに満杯になることはわかっていた。

 だが、その状況を再三質問してきたフリーランスジャーナリストたちの声を掻き消すように、新聞・テレビは「低濃度の汚染水」の海洋投棄の安全性を強調し続けている。

 そもそも、テレビ・新聞が使っている「低濃度」という言葉は東京電力の造語だ。通常の環境基準の100倍以上、つまり普通に考えれば高濃度なのである。この点を東京電力に問うと「相対的なものであり、高濃度と比べて低濃度であるということです」という木で鼻をくくったような回答が返ってきた。

 すでに世界の論調では、日本は大震災に見舞われた「被害者」ではなく、海洋汚染という犯罪を行なっている「加害者」になっている。世界共通の人類の財産である海を放射能で汚し、しかも周辺諸国への事前通告もなかった。それは全漁連がいうまでもなく、海洋テロともいえる人類初の暴挙である。

 日本産の海産物は、今後、放射能による汚染を疑われて、大打撃を被ることだろう。実際、北海道から関東、いや九州にいたるまで日本の海産物への疑いの目は世界に広がっている。

 福島から遠く離れている地域ではまだ風評被害といえるが、それでも、たとえば、北海道の漁協関係者が明らかにしたところでは、海外からの魚介類の注文が完全にストップしているという。もちろん放射能汚染を恐れての輸入禁止措置によってである。



海は人類共有の財産汚染に対する海外の目は厳しい

 海洋汚染に対する世界の反応は厳しい。アラスカ沖、メキシコ湾での原油タンカー事故の際、強烈な批判とともに、当の石油企業に多くの賠償金が求められたことは記憶に新しいだろう。

 今回の日本政府の措置は、単純に事故とは言い切れないものがある。なにしろ放射能汚染水を計画的に流しているのだ。

 故意に汚染水を海洋投棄するという行為は、ロンドン条約、あるいは国連海洋法条約などの国際法に抵触する可能性がある。東電にその懸念を伝えると「そのようなことは想定していない」と驚くべき返事が返ってきた。

 日本は世界の敵になるのではないか。海洋汚染は日本1ヵ国の問題ではなく、世界全体の問題である。

 まさか政府はそのことを知らないわけではない。菅首相は、自らが海洋への放射能汚染という環境犯罪の「首謀者」になっていることをきちんと認識すべきである。


(引用終わり)



汚染水放出の事後報告を問題視 ロシア外務省
(朝日新聞) 2011年04月08日 10時00分

 ロシア外務省は7日夜、福島第一原発から放射能汚染水が海へ放出された問題について、4日から行われた汚染水放出がロシア側に伝えられたのは、6日になってからだったとするメディア向け声明を発表した。

 事前通報がなかったことへの事実上の不満表明とみられる。放射線状況に関する完全な情報を全関係国に提供することや、さらなる汚染水の海洋放出を避ける措置をとるよう期待するとした。ロシア関係機関は、極東の沿岸や海域の状況を細心の注意を払って監視していると強調した。(モスクワ=副島英樹)




太平洋戦争時の宣戦布告遅延問題なみの失態だったと思います・・・

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