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(公式ホームページより引用)
ヨハネス・フェルメール( 1632-1675 )は、オランダのハーグ近くのデルフトという小都市に生まれました。彼がその生涯で残した作品は、わずか三十数点。この作品の少なさと、光を紡ぐ独特の技法の美しさから、彼は光の天才画家といえるでしょう。
フェルメールの作品が展覧会へ出品されることは、ほとんどありません。しかし 2008年、日本との修好150周年を記念する欧米各国の多大なるご尽力により、フェルメールの作品を中心に、オランダ絵画の黄金期を代表するデルフトの巨匠たちの絵画を一堂に集めた奇跡の展覧会が実現することになりました。
出品されるフェルメールの作品は、光に満ちた美しい空間を描いた風俗画の傑作《ワイングラスを持つ娘》、現存する 2 点の風景画のうちの 1 点《小路》、近年フェルメール作と認定され大きな話題となった《ヴァージナルの前に座る若い女》、晩年の優品《手紙を書く婦人と召使い》、《マルタとマリアの家のキリスト》、《ディアナとニンフたち》、《リュートを調弦する女》の一挙 7 点です。
このほかレンブラントに天才と称され、フェルメールの師であるとの説もあるカレル・ファブリティウス (1622-1654) や、デルフトに特有の技法を確立させたピーテル・デ・ホーホ (1617-1683) など、世界的にもごく稀少で非常に評価の高いデルフトの巨匠の作品も合わせて、38点が展示されます。
デルフトの芸術家による名作がこれほど一堂に集うことは、本国オランダでも希有であり、この奇跡の展覧会は、私たちにとってまさに一生に一度しかめぐり合えることのない機会といえるでしょう。
(引用終わり)
今回の展示は東京都美術館の普段の特別展に比して圧倒的に出品点数が少なかったです。フェルメールの作品を集めてくるのにお金を使いすぎたのでしょうか・・・・・・
17世紀デルフトの画家のことなど全く知らなかったので、フェルメールの画題(風俗画)・画法(透視図法・空気遠近法)がどのような系譜に位置づけられるのか、そしてどのような景観的・社会的・歴史的文脈の中でフェルメールが絵を描いていたのかが分かり、勉強になりました。特にピーテル・デ・ホーホの構図からの影響は顕著ですね。恥ずかしながらデ・ホーホのことは初めて知りました。
しかし、先行作品の影響はあるにせよ、フェルメールの絵には他の追随を許さない圧倒的な存在感があります。緻密な空間構成、女性をはじめとする人物の迫真的な描写はもちろんのことながら、やはり光の感覚が凄い。仄暗い部屋に窓辺から柔らかい光が差し込み、反射し拡散する。「静謐で詩情に満ちた」といったありきたりの表現では語り尽くせぬほどに繊細な感覚。図録も買いましたが、どんなに上手く撮っても、フェルメールの創り出す光と空気までを、写真で再現することはできないようですね。
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