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まずはお手入れ道具が無いと話になりません。
これは通販やヤフオクで簡単に入手可能です。金額も3000円〜5000円程度ですね。
その中には
拭い紙(和紙)
打ち粉(微粉末の砥石の粉を布で包んだ物)
目くぎ抜き(刀の茎(なかご)を柄に固定してる目釘を抜く為の道具)
丁子油(保存時に塗布する)
ネル(ケースに入っていて、丁子油を塗る場合に使用)
の5点セットなのが基本です(画像も参照に)
さて、購入した場合、まずしなければならない事があります。
1)拭い紙(2枚入り)を柔らかくするために手で揉み解す。その際かなり埃が出るのでご注意を
2)丁子油をケース入りのネルに適量染み込ませる。塗った時にベトベトにならない程度ですね。
3)打ち粉をほぐす。最初は叩いても粉が出ないので、粉が出るまで潰す様に解し、叩く。
いずれの場合も清潔な場所、綺麗な手で行って下さい。
そして道具を無造作に机の上などに置かず、必ずティッシュや袱紗の上に置く事。
全て直接刀身に触れる物ですから、これに埃やゴミがついてしまうと、折角のお手入れが
刀を傷つけてしまう原因になってしまうので、注意が必要です。
*刀の茎以外は手で触れない。刀を目の前にして喋らない(咳やくしゃみ厳禁)。これは絶対条件です!
さて、以下は番号を振って話を進めて行きます
1.)目釘抜きを使い、目釘を抜く。その場合、目釘の出っ張りを面積の広い物で押すと簡単に緩みます。
古い刀の場合は、目釘が削れて柄から出てない場合もあります。その場合は細い部分で押し込むのですが、いずれも刀を横にして床に置いてした方が楽ですね。
(注意)基本の素材は、すす竹か水牛の角です。痛んだ目釘を自作される方もいますが、竹を使われる場合、青竹は厳禁です。すす竹が無い場合は火で炙って竹の油分を抜いてから使用して下さい。
2.)刀を鞘から抜く。このとき刀を絶対に下に向けないように!もしも柄が緩い場合は、目釘を抜いてるので刀が下に抜け落ちてしまう場合があります。
刀の棟(刃の反対側)を鞘にこするような感じで、なるべく棟以外は鞘と触れないように抜きます。
3.)刀の柄を外す。柄の抜き方は左手で柄頭(つかがしら)を棟の方から握り、刀を斜めに立て、右手の拳で軽く左の手首を打ちます。そして茎が軽く緩んだら、2、3回手首を打つと自然に抜けてきます。
適当な所で右手で茎をつかんで柄を抜きます。
(注意)最初に力を入れて強く手首を打つと、茎の短い短刀などは飛び出してしまいます。
最初は軽く打って、茎と柄の締まり具合を確認しながら力を加減しましょう。
4.)ハバキを外す。固い場合はハバキの腹を指で押しながら下に下げる。
5.)拭い紙で油や汚れを取る(下拭い)。2枚の拭い紙は混同禁止。同じ紙でも役割が違います。
下拭い紙で古い油や、よごれを取ります。この時は、拭い紙を棟の方からあて、刀の刃先を親指と人さし指とで軽くおさえるような気持ちで力を入れずに、元から上へ上へと静かに拭います。
6.)打ち粉を打つ。刀の元から切っ先にかけて、ムラ無くポンポンと打って行きます。
通常の刀で片面10回程度。その作業は刀の両面と、棟にも適当にします。
7.)もう一枚の拭い紙で完全に油と打ち粉を拭い去る(上拭い)5.と同じ要領で拭いの作業をします。
刀を鑑賞するのもこの作業終了時点で行います。
(注意)鑑賞する場合、茎だけを持っていると案外疲れます(笑)。
その場合は上拭いの紙や柔らかい布(ネル等)を使用して刀を支えると楽ですね。
*ここで作業は折り返し。以降は保存(次回鑑賞)の為の作業です。
8.)錆防止の為に丁子油を塗る。拭いと同様な要領で、油を染み込ませたネルを使って塗ります。
油のつかない部分のないように確かめながら、数度繰り返します。
その場合、少な過ぎても駄目ですが、多いと保存中に油が流れて、鞘を傷める場合もあります。
薄くムラなく、平らに塗るのが肝心。
油のついた手で、軽く茎を触り、茎にも油をなじませるのもアリですね。
9.)ハバキをはめて、茎を柄に納めます。完全に収まるように左手で柄を持ち、柄頭を右の掌で下からポンと軽く打ちます。
10.)目釘を指し、鞘に刀を納めます。棟をガイドに使い、刀身が触れないように慎重に。
以上、お手入れ方法をザックリ解説しました。画像が無いので理解出来ない部分は都度質問して下さい。
基本的に鑑賞目的以外ならお手入れは年に2度。梅雨明け時と年末でOKです。
また、鞘は呼吸していますので梅雨時は湿度を吸収して鞘が緩みます。
逆に乾燥した冬は水分を放出するので鞘が締まって抜け難くなります。
その事は覚えて置かないと、抜く場合に調子が狂いますので(笑)
では。次回は刀にまつわる由来や伝説を紹介する予定にしています。
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