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昔、靖国神社の「御霊祭」というお祭りに友達と出かけたことがあります。靖国神社はご存知のように戦争で命を失った英霊たちの魂を祀るところ。 驚いたのはそのお祭りに「へび女」とか「ろくろ首」「小人」などの摩訶不思議な出し物の小屋があった事です。 「靖国」と「見世物小屋」。 何のつながりも見出せないこの二つの存在に、しばし頭を抱えた後小屋を覗いてみました。冷静に考えれば子供だましのような出し物なんですが、「美女に絡みつく大蛇」などの大げさな口上と密室と人いきれに、妙な気味悪さがこみ上げてきて、なんとも言えない気分になりました。 この『イレイザーヘッド』もそんな不可思議で不条理な世界を描いたデビッド・リンチの作品です。 生まれた子供が爬虫類のような胎児の姿で現れ、四六時中妙な泣き声をあげる。父親である男はその世話に悩まされる・・・。 ひとことで言えば気味の悪い映画。おたふく風邪の様な顔をした少女が不気味な姿で歌う様や、主人公の男が見る幻覚。まるでいやな夢を見たときの後味の悪さ。 決して気持ちのいい作品ではありませんが、まさにデビッド・リンチの原点。 暗く不条理に満ちたリンチのイメージに、昔行った「御霊際」の後味の悪さが重なりました。 (1977年・アメリカ・90分)
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キューブリックが探りをいれたという赤ん坊。何も語らないリンチ。。。というエピソードが異様に気になる映画です。奇跡的なカルト映画ですね。
2007/3/6(火) 午前 11:41
あんぷさん、「キューブリックが〜」というエピソードは知りませんでした。才人同士、気になるものを感じたんでしょうね。
2007/3/7(水) 午後 5:21
ホラー映画かと思うほど、気持ち悪く怖かったです。。。異世界に連れて行くリンチの力はホントに凄いと思います。TBさせてください。
2007/6/15(金) 午後 11:12
かりめろさん、本当にホラー映画もどきの不気味さですね。これをリンチ独自の世界観にするところがすごいです。
2007/6/17(日) 午後 7:31