|
ドイツ人から見たアメリカを通して、現代人の孤独感、焦燥感、そして夫婦愛を描いたヴィム・ベンダース監督の傑作です。 アメリカの荒涼とした砂漠をひたすら歩くひとりの男(ハリー・ディーン・スタントン)。この男の乾いた心を象徴するかのように一面の乾いた大地と空。 男の妻(ナスターシャ・キンスキー)は数年前に失踪してしまい、息子は弟夫婦に預けられています。 男は、行方の分からない妻がヒューストンから毎月息子のために弟夫婦へお金を送ってくれていることを知り、幼い息子を連れて二人で妻を捜しに旅に出ます。 車で何日も走り続ける広大なアメリカの荒涼たる風景。 そして、ある街の「覗き部屋」で妻が働いている事を知り、男は客を装い妻とハーフミラー越しに対面します。妻から見えない男の姿、男からは見える妻の姿。男は、ある男と女のエピソードとして、自分の心境を吐露して行きます。二人の間の心の隔たりが重くのしかかってきます・・・。 ひたすら走り続ける荒涼たるアメリカの大地に象徴させて、夫婦の間の埋めようの無い心の距離感を描き出しています。 ドイツ人であるヴェンダースは、豊かだがどこか虚しい現代人の心の葛藤をアメリカという国の風景に見事に象徴させています。 乾いた風景の映像とライ・クーダーの単調で愁いのある音楽をもって、この夫婦の心の隙間を見事に画で見せています。 劇中、幸せだった頃の家族の8ミリ映画を見るシーンがありますが、この8ミリ映画の映像がみずみずしく家族の幸せを表現していて、現実の男の心の渇きを際立たせていて胸に染み入ります。 夫婦の心の隔たり。幼い息子へのそれぞれの愛情。ラストは、人間の「許す」という行為の美しさに、しみじみとした感動が込み上げる作品です。 (1984年・西ドイツ=フランス・140分) |

- >
- エンターテインメント
- >
- 映画
- >
- 映画レビュー








いやぁ、これは味わいがある映画でしたね。(・ω・)bグッ
でもやっぱライ・クーダーの音楽が重要な位置を占めてたなぁ〜。個人的には。
TBさせてもらいますね〜。
2007/10/7(日) 午前 0:27
恥ずかしながらまだこの映画観てないです。ハリー・ディーン・スタントンというとエイリアンの機関士役を思い出してしまいます。彼は年齢不詳な感じなのですが、WW2の時は兵士として対日戦に参加したお年なんですよね。驚きました。
2007/10/7(日) 午前 8:03 [ BARRY ]
役者と音楽が印象的な映画でしたね。もう細部は忘れてしまってますので、再見したい1本です。
2007/10/7(日) 午前 9:25 [ - ]
>kaz.さん、さすがに見るところが深いですね。乾いた映像の中に味わいがある。あのライ・クーダーの曲無しにはこの雰囲気は出せなかったでしょうね。こちらからもTBします。
2007/10/7(日) 午後 3:19
>BARRYさん、確かに年齢不詳と思っていましたが、そうなんですか、知りませんでした。「エイリアン」でもそんなに重要なパートじゃありませんが、独特の存在感があっていいんですよね。この作品も彼なくしては語れません。
2007/10/7(日) 午後 3:23
>yaskazさん、この作品は見る側が年齢を重ねれば重ねるほど味わい深くなってくるのだと思います。
2007/10/7(日) 午後 3:24
コレは個人的に凄く思い入れの深い映画の1つです!
テキサスの荒野、どこまでも青い空と乾いた空気感、印象的なスライドギター、1人走り去っていくトラヴィス…。
全てが感慨深くて打ちのめされてしまった作品です!!
Blog開設初期の拙い記事ではありますが、TBさせてください!
2007/10/21(日) 午後 9:18
>Mijahさん、トラバありがとうございます。あのアメリカの荒涼とした大地が主人公の心と重なって、ラストでは深い悲しみや優しさを感じさせてくれる傑作でした。
2007/10/23(火) 午後 8:03