黒の名局、マイナス1点

 プロを相手に二面打ちとはいえ勝つ(コミ―4.5目で盤面白1目良し、アゲハマ黒2目良し、逆コミ[白から黒に出す]4.5目なら、結果黒3.5目良しではなく黒5.5目良し、と違いますか?)のですから、これは黒の名局でしょう。わたしのエントリー「碁は勝ち負けがすべて」で書いたように、アゲハマを勘定に入れた盤面で黒は堂々1目余しているわけですから、あなたは自慢してもいい。甘い初段の力はあるとみていいかと思います。というのは、黒は上手との置き碁に慣れているようで、ほとんどすべての手が部分的な折衝では損をしていてもトータルで勝ちの側に向かう一貫性を保っているからで、盤面1目勝ちといってもこの碁は黒の負けようがない、危なげがない一目勝ちだった、と評価できると思います。
(この碁ではプロは勝ちにきていない、ひねくれたアマ高段者のような下手をなめた無理手を打っていない、ということを割り引いたとしても、です)不肖あおきの握手理論に添った黒20,22,24の三連打は大局観に添った打ち方で、特に黒24の大ケイマ連絡は勝着といっても過言ではありません。
 だから以下は蛇足、として読んでくださってけっこうです。
 
 黒30不要。まあこれはテクニックの問題で決定的な悪手とはいえませんが、白を怖がりすぎた緩着で、K-5タケフがこの際下辺の白を分断(敵に握手させない+味方がしっかり握手する、例の要諦,砲△詬想の一着)して正着でしょう。敵の急所は我が急所というように、この後すぐ、ここに白が打ってきた(白31)ことがそれを証明しています。もっとも、白31も、上手の無理気味といって失礼なら、戦線を拡大して戦局を混乱させる目的の冒険の一着というべきで、それならば黒も黒32(M-7)などと弱気にならずに、黒L-8下からの当て、白M-7伸び、黒M-7接ぎと正面からの戦いに黒の不利は考えられなかった(プロとアマの力量差を考慮したとしてもやれた筈、つまり数手後白は投了したであろう)と思います。
 
 黒56、悪手。百点満点の解答のうちでただひとつのマイナス点がここです。あおきの握手理論にそっているようですが、それならその前の黒54(J-8)が上か下かのいずれかが裂かれるようし仕向けてしまった悪手というべきで、とすれば黒54を打ってしまった以上その黒54の顔を立てる次の手が考えられなければいけません。そして、黒56は戦いの最前線に位置する二つの石J-8とK-10を握手させるJ-9でなければならなかったのでした。

 黒122⇒C-3が形。互い先でもよくできる形ですから、しっかりと覚えてください。(1.このほうがハネ接ぎが先手にならない。2.手を抜いた場合、敵からのはさみ付けが隅の死活にからんで脅威)

 黒152⇒B-14。自覚しているとは思うけど黒のうっかりミスですね。

 黒168不要。白はQ-1接ぎが先手になるだけのこと。黒162は、この場合抑えで正解(引かなければ切りが怖いケースもあるよ!)でしたが、このあたりは隅の星にケイマ掛かりからの定石のアフターケア―としてよくある形。周囲の状況によって応接がことなるので、しっかりと読んでください。形としてなじむといい、と思います。

 以上です。総体として黒の着手はプロ相手に良く頑張った、きれいな応接だった、といえるでしょう。拍手。

 PS:ご質問の1.2.3ですが、ゴーインに言えば、すべて要諦仝襪楼手で解決します。コメント欄に書きこんだんですが、消えてしまうので、ここに付記しておきます。

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