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創作BL小説を書いています。

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 祐樹の引き締まった腹部に真珠の迸りをばら撒いている最中に、花園の奥の奥で祐樹の熱い迸りを感じて視界が濡れた薔薇色に染まっていく。
「ああっ……。ゆ……祐樹っ……もっと……奥までっ」
 腰に縋った両脚のかかとに最後の力を振り絞って更に深く繋がろうと試みてしまう。
「そういう、健気な点とか……快楽を……隠さないで……いる点も、とても魅惑的で私を、強く……惹き付けるのですが……」
 熱い息と共に愛の言葉を紡ぐ祐樹の唇はいつも以上に魅惑的で満足そうな笑みを辛うじて浮かべている。
 「その最中」なのだから本当なら喋ることもままならないハズなのに。
「んっ……。とても悦かった……。祐樹、愛している」
 ベッドの波に二人して倒れ込んで、愛の交歓の余韻に火照る身体とか、大粒の汗の雫を纏っただけの身体を出来るだけ密着さあせた。
「私も……ですよ。聡の肢体も精神も全て……愛しています。もう少し……この極上の花園の中に居たいのですが……。
 お辛いなら涙を呑んで引き下がりますけれど」
 祐樹の右手に悦楽の余韻で震えている指を絡めた。
「大丈夫だ……私もずっと……こうしていたいし」
 祐樹と過ごす時間は、どれもが宝石のように煌めいているが、最も好きなのが愛の交歓後までも深く身体を繋げてお互いの悦楽――多分その種類は微妙に異なるだろうが――の余韻に浸っている時だったので。
「あっ……」
 胸の尖りにチェーンが涼やかな音を立てて落とされて、鋭い紅い閃光が脊髄を溶かしていく悦楽にシーツから僅かに身体が浮いた。
「このルビーの尖りはいつも以上に敏感ですね。花園の中も、連動して精緻な力加減で魅惑的に包み込んで下さっています。
 ベッドの上で宝石しか身に纏っていない聡はさぞかし綺麗だと思っていましたが、予想以上に艶やかさと甘さで眩暈がしそうなほどです」
 祐樹の甘い眼差しが上半身を熱く照らしているような錯覚を抱いて身体の奥が微かに甘く疼いた。
「……久米先生が羨ましがるとかいう『入浴介助』とは?」
 今なら聞いても良さそうな気がしたし、どうせ花園の奥を洗い流してくれるのは祐樹の役割だったので、この後浴室に行くのは決定事項――このままなし崩しにもう一度という選択肢もあるものの、祐樹は何となくそれは選ばないような気がして来た。あくまで愛する人間としての勘だったが。
「ああ、青年の妄想めいた夢ですよ。
 アクアマリン姫とは未だキスしか交わしていないと踏んだことはお話ししましたよね?」
 彼女居ない歴イコール年齢ということで医局の皆から好意的な揶揄を受けているという話しは祐樹から聞いた覚えがある。その後脳外科の新人ナースの岡田看護師と――主に柏木先生が、そして時々祐樹がデートプランとか具体的な口説き文句までレクチャーしていて医局全体の影の応援を受けて――交際をスタートさせたことも祐樹から愚痴と笑い混じりに聞いていた。
 流石に医局の実質上の束ね役でもある黒木准教授からは――多分耳には入っているのだろうが――そういう話しは出たことがない。
「キスの仕方までレクチャーしたのか?」
 久米先生の恋愛音痴っぷりは――ただ、自分は笑える立場には居ないことも自覚はしていた――医局の笑い草になっている程度のことは知っている。
「実演までは流石にしていませんよ。もしかして嫉妬……ですか?」
 そういうわけでは全くなかったのだが、間違いなく異性愛者の久米先生が同性とのキスをするというのも――祐樹に犬のように構って欲しがっている様子は何度も目にしていたものの――考え難いし、何より祐樹がそんなヘンなウワサの種になるようなことを仕出かすわけがない。何しろ「年上の情熱的な彼女」の存在を割と本気で病院内に流しているのは「同性愛」というマイノリティな性癖を持つ人間だと悟られないようにだろうし、祐樹自身ではなく、自分のために。
 それに久米先生は愛すべき性格の持ち主ではあるものの、祐樹の外見上のストライクゾーンから大きく外れていることくらいは分かる。
「……この唇は、一生私だけで独占しておきたいから」
 首を伸ばして掠めるだけの口づけを交わした。
「それは嬉しいですね。独占欲こそ恋愛の醍醐味ですから
 久米先生からは何も報告は上がって来ていませんが、キャンディを口に押し込んで黙らせたでしょう?久米先生の不適切発言を」
 患者様には聞かせたくない発言だったのは確かだが、周りには医療従事者しか居なかったので別に問題視はしていない。そもそも久米先生も場所は一応弁えた発言をするくらいの良識は持ち合わせている、と信じたい。
「あれでピンと来ました。キスを交わした後だからこそ手でも簡単に触れられるのではないかと」
 自分には良く分からない理屈だが、祐樹が言うならそうなのだろう。
「そうなのか?まあ、確かにハードルは下がりそうだが。しかし、あの場合、ああするしか口止めの方法が思いつかなかったのかも知れない。
 何しろ非常」
 祐樹の唇が甘く唇を塞いだ。多分言葉にしてしまうとあの緊急事態をまざまざと思い出してしまうのを防ぐためだろうが。
 それでなくとも、祐樹は「日常」に返るために「ローマの休日」ごっこまで演出してくれたのだから。
 それに口づけの効果は絶大で、祐樹の持論――キャンディと唇の差は有ったが――が俄かに現実味を帯びてきた。言葉にするよりも分かりやすいことがあるのだなと甘い口づけに酔いながら思った。
 体を深く繋げたままの状態のキスは宝石以上の煌めきを放つ至高の時めきを運んでくれるので。










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◇◇◇
都合により、一日二話しか更新出来ないーーもしくは全く更新出来ないかもーーことをお詫び致します。
最近、体調不良にも泣かされておりまして、更新時間すらバラバラなこともお詫び致します。こまめに覗いて戴くか、ぶろぐ村の新着などをチェックして戴ければばと思います。
 




最後まで読んで下さって有難う御座います。
                            こうやま みか拝

この記事に

  • 『夏』とは打って変わって、薔薇色の空気が広がるお部屋に、怒りで波立っていた心の泉が静かに凪いできます。
    『夏』の災厄は教授の周り全ての人を巻き込む惨事になるのだろうと予測していますが、その後の時代である『震災編』でこんなに幸せな風景を紡ぎだしているのだから、教授の本質は少しも損なわれては居ないのだなって分かって、幸せ度数が増してきます。
    大惨劇の人災に続いて、地震という天災にまで見舞われても、教授と祐樹先生の幸せ色の風景は益々彩りを優しく鮮やかにして続いてるのが何よりも嬉しいです。

    [ ルナ ]

    2017/9/7(木) 午前 1:32

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