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予知ダス、爆笑痛快流♪
阿蘇山噴火、3度の火砕流遭遇、危機脱出の思い出その6
もし火山学者たちが、この文章を読まれたら、火砕流への突入だなんて
「そんなこと、どうやったって出来っこない、神風の特攻隊よりも
遥かに厳しい、高温熱波の状況の中へなんて自殺行為に等しい!!」
そう指摘されるかも、知れません。
しかし、この方法の以外、生きて戻れない状態でしたから、やり抜くことに
なったのです。
バスが、火砕流の中に突っ込むと、どうなったでしょうか。
実際に突入した者でしか、知りえない出来事が幾つも出てきます。
我々の乗ったバスは、火砕流の中へ、真横から突っ込んだのですが、
実は、阿蘇の山頂からの道路は、火砕流もまた、その道路に沿って
末広がりに暫く走り抜けるという、長い距離の火砕流地獄の世界へ
バスは巻き込まれたのです。
だから単に、数十メートル先まで、バスで突っ切れば助かる程度のものでない
壮大な規模だから、火砕流に襲われたら、車で焼け焦げてしまうのが通例です。
しかし、我々のバスは、最悪部分の巨大な火の玉の岩石が飛び散る、
その部分を避けて、きちんとやり過ごしてから、冷静に突っ込んで居るところに
生死を分けた境目が、あったのです。
だからと言って、一気に飲み込まれて終わってしまうより、
まだ怖い第2波、第3波が、更に波状襲来であったところに、
地獄界にのめり込んだのです。
未知との遭遇体験である、摩訶不思議な出来事の数々と、そこを切り抜けての、
感動のドラマに出遭うことになりました。
以下に続けて、それを記して行きます。
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火砕流の中へ、突っ込む
バスが火砕流へ真横から突っ込んだとき、車体は激しく揺さぶられると同時に
数秒経ずして、視界すら途切れる、どす黒い真っ暗闇に変わりました。
運転手さんは、急ぎヘッドライトを点灯させたものの、
やっと照らされて見える世界は
火柱が点々とし、火山岩が大小の炎を上げて、
一面に灰色と火柱ばかりの世界でした。
しかも、バスの天井部には激しい音を立てて、岩石がぶつかって来ており、
バスは揺れ続けなから、同時並行して、車体の横からも、真下からも、
前からも後ろからも、バチバチと音を立てて、無数の火山礫や火山弾がぶつかって、
車体の窓ガラスは、たちまち割れ始めて、強化ガラスのフロントガラスにも
容赦の無い、無数のヒビ割れが入り出しました。
生徒達は、突入前の打ち合わせ通りに、必死で懸命に手荷物のバッグを、
窓のカーテンの内側から当てて、熱波が入り込むのを、皆で総力して、
なんとか抑え込んでくれていました。
この状態で、もし岩石に進路を阻まれて、バスが立ち往生すれば、
真下から灼熱地獄で、一気にバスは炎上してしまうので、
私は、運転手さんに「このままひるまず、火山岩を踏み潰しながら、
時速50キロをキープしたまま前進願います。」
「ヘッドライトで時折、映し出されるセンターラインを、命綱と考えて、
それを頼りに前進願います。」
「自分は、地元で消防出動して、二千回以上火炎地獄に、飛び込んで
生還して来ているので、火の勢いを観る目は確かなので、信用してください。」
運転手さん「よし、分かった!!」
「本当に、このセンターラインを目印に出来なかったら、
右も左も方向感覚が、皆目判らなくなってしまう、
すげぇ一面の灰色一色と、火柱の世界だな!!」
「俺は、阿蘇観光道路を一筋に運転し続けてきた、
定年退職の2日前の身だが、これまで体験した来たどんな状況よりも、
始めて体験した恐怖地獄の世界だ。」
「先輩たちから、火山噴火の怖さは、話には聞かされていたが、
これほどとは思わなかった。」
「岩石だらけで、グシャ、グシャっていう音は、
岩石が踏み潰れる音なのか!!」
私「火山弾や岩石の中身は、高温ガスで膨らんでるだけなので、
噴火した直後の高温状態では、簡単に踏み潰せます。
でも非常に高温状態なので、ゆっくり走ると熱で、
タイヤがどんどん溶けて、タイヤ発火してしまう原因になるので、
時速50キロ以下にならないように、
出来るだけ50キロをキープして走ってください。」
「それ以上の速度でも、エンジンが外部の高温とで加熱され過ぎて
発火の危険がありますので、速度を出しすぎても、危険です。」
「そこはベテランの腕で、お願いします。」
運転手さんは、バスを走らせながら
「良し、分かった!!もう一つ聞きたいことがある。
このフロントガラスの無数の亀裂は、割れると思ったが、まだ割れん、
しかもワイパーで擦られると、割れた傷が消えしまう、
一体、なぜこんなに不思議なんだ、解かったら教えてくれ。」
私「この無数のヒビ割れの原因は、高温状態の火山礫が正体なので、
その成分は、ガラスと同じ珪酸質と微量元素を多量に含んでいます。
それが衝突して出来た傷を、瞬時に熱で溶け出して、
無数にひび割れたフロントガラスの傷すらも、
巧みに補修してくれてるので、自然界の摩訶不思議の現象ですが、
神様が居て、我々を加護してくれているとしか、言いようの無い、
自然界の巧みさを目の当たりにしてる光景です。」
「火事場でも、もうダメだと思えるほど、激しく燃え尽きてる家屋の柱が、
いつまでも持ち堪えてくれて、無事脱出できた瞬間に、
屋根ごと潰れた体験は、幾度も体験して来ています。」
「いつ死んでも、全くおかしく無いのが、火山列島、地震列島に生きて来た
我々の本当の姿なのかも知れません。」
「生かされてるという状況は、教訓を活かすべく、
後世に語り伝える役割であるのかも知れませんね。」
運転手さん「全くだ、これで生きて帰れたら、奇跡だな!!」
私「第2波は左手後方、110度の方向から、目測距離500Mまで、
急接近して来ています。」
このときバス座席の後ろのほうで、ドカンと大きな音がして、
岩石がぶつかって、天井が大きく凹んだのです。
サッカー部の背の高い男子生徒が「痛てぇー」と叫んで、
手で頭を抑えたのです。
私が「大丈夫か、強打したのか」
男子部員「いや、軽くちょっとだ、天井のバカヤロー」
女子の級長「あんたは、背が高いことをいいことにして、
あたしのことを、チビチビといつも呼んだけど
こういうときに真っ先に死ぬのは、背の高いあんたのほうなのよ。」
「女子の背の低いのは、イザというときに小さく身体を丸めて、
素早く座席の下に隠れることが出来る為なのよ。」
「子供を育てる女は、どんなときでも生きなきゃならないから、
無駄なエネルギーで図体ばかり大きくなるなんてことは、
遺伝子が選択しなかったのよ。」
「あたしは死ぬんだったら、これだけは言い返してから
死のうと思ってたんだから、言えて清々したわ!!」
私「それだけ気力があれば、無事に生き抜けるよ、皆で元気を出そう!!」
「運転手さん、後、十秒ほどで前方の視界が開けて来る筈です。」
「第2波は、もう300Mまで、急接近して来ています。」
「視界が開けたら、前方にヘアピンカーブがありますから、
そこで立ち止まって、第2波を間一髪で、やり過ごしてください。」
運転手さん「おお、視界が急に開けて来たぞ。そこのペアピンで一旦停止だ!!」
こうして、ペアピンの一段やや高い位置で、
バスは180度、方向転換する形で、一旦停止した。
次の瞬間、物凄い轟音の地鳴り、地響きと共に、
真っ赤な巨大な炎に包まれた岩石を先頭にして
バスの数M先を横切って、第一波よりも遥かに大量の岩石集団ごと、
谷底へ落ちて行った。
運転手さん「うわぁ、すげえ命拾いだ、第一波よりも量がずっと多いぞ!!」
「ヤバイ、前方の道まで塞がってしまう!!」
この時、前方へ下る道路まで、大量の岩石と炎で塞がれてしまうかに
見えた為でした。
しかし、下り道路の傾斜角度が大きかった為に、今来た道路との段差によって、
下り斜線の外側半分だけが、バスよりも一段高くて、大量の岩石で
埋め着くされただけで済んだのです。
その結果、山側の右斜線は、無傷同然に、僅かの岩石が散乱する程度で、
それを踏み潰しながら、走り抜けが可能な状態で残ってくれたのでした。
これも奇跡に等しく、もし第2波に飲み込まれていても、
前方の道が塞がれてしまっても
我々の生還は有り得なかったのです。
更に第3波も、真近に迫ってることが、
この停止中に視界に入って気づけたのです。
私「運転手さん、今度は、第3波がそこまで迫って来ているので、
フルスピードに近い、時速80キロ以上で、
500M先の火の山トンネルまで、突っ走ってくたさい。
そこまで辿り着けば、もう安心ですから!!」
運転手さん
「よし後一息だ、頑張って皆で生還を果たそう、行くぞ!!」
私、生徒達へ「おい、あと一息だ!!
後方の座席は、第3波で潰される恐れがある。
生徒全員、急いで荷物を持って前列の補助席を倒して、
出来るだけ前に詰めて座ってくれ。」
こうして生徒達11名後方の男子達は、
それまで窓が割れたのを防ぐ為に、手分けして縦一列に座っていた
縦列体制の座席から、急ぎ前列へ移動して、横に並んで詰めて
座る配置に移った。
その間、私は仁王立ちのまま、第3波の地鳴り接近の音に
耳を傾けつつ、秒読みに入った。
バスは、片側が埋め尽くされた岩石が山積みされた、
炎と煙が上がる真横スレスレに走り抜けながら、
ガラスが割れた車窓から、大量の煙と異臭を放って、
猛烈に入り込んで来た。
即座に硫黄ガスの強い臭いで、吸い込むと危険だと気づいた。
生徒達は、これ以前に窓ガラスが割れた時点で、
ハンカチや着替え用のトレーナーを使って
強烈な異臭が侵入してるのを、必死懸命に防戦してくれてたので、
この第3波に対しても、自主的にハンカチや衣類でガードしながらで
あったので、呼吸器をやられた者は出なかったことは幸いだった。
目には、点眼薬を各自が持参してたので、
安全圏の火の山トンネルに辿り着いた後で、
点眼ラッシュになりました。
しかしこの時、第3波は案の定、
火の山トンネルに入るその手前で、バスの頭上に轟音と
地響きを立てて、バラバラバラ、ドスンドスンと、
バス後方の天井が再び凹みかけながら、
今走って来た道さえ、一瞬で、ドシーンの地響きと同時に
埋め尽くされたのです。
生徒達は、後ろを振り返った瞬間、
「うわあぁ、俺たち、死んでたな!!」
「一瞬遅かったら、ぺシャンコだった、怖ぇ〜!!」
「俺は腰が抜けちまった・・」
命知らずで、阿蘇山頂で、噴火を遅らせる為に戦ってきた、
運動部の男子達ですら恐怖で、顔面から血の気が引いてしまった。
だが前列の女子達のほうは
「わぁー、助かったわ!!」と大声で拍手したので、
前を見ると、火の山トンネルの、前方に、出口の明かりが差し込んで
どんどん大きくなって来て、それが救いの光明に見えた瞬間でした。
イザ土壇場では、女子達のほうが、上手だな・・と思ったのは、
男子全員でした。(笑) 次頁へ続く
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