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見知らぬ明日がやって来て、私たちは否応なしに未知の世界(The undiscovered country)を生きる事になった。
3月11日より前と後、私たちの世界は大きく変わり、もう元には戻らない。

地震と津波の被害に同情と支援の手を差し伸べてくれている外国も、やがては「自らの不手際で被曝してしまった国」として見る日が来るかも知れない。
ブランドだった日本製の品々は、それが日本製だと言うだけで輸出を拒否されるかも知れない。
海外の空港に降り立った日本人旅行者にはガイガーカウンターが突き付けられ隔離される日が来るかも知れない。
日本への観光客は激減するかも知れない。

おそらく今以上に景気は悪化しこの先10年、日本は世界の中で相対的に地位を下げていくだろう。

更には遷都や人の大移動を伴う最悪のケースもあるかも知れない。

まさに未知の世界が始まった。

しかし、私たちはそれでも生きていかなければならない。
私たちには守り育てて行かなければならない次の世代がある。
伝えて行かなければならない大事なものがある。

既に私たちは、その大事なものを体現した人たちを今度の災害を通して見た。
水に飲まれる寸前まで避難を呼びかけた若い女性
小さいものを守る姿のまま息耐えた老婆
避難所で配給品を、取りにこれない乳飲み子を抱えた母たちと分け合う茶髪の女の子たち
気前よくポケットの中身を差し出す経営者や企業
助けあおうとする人々

そして、人間の欲の発露、困窮する人たちから利益を貪り、それを賢いことであるとを豪語する唾棄すべき人間たちの姿も見た。

私たちは何としても未来を繋ぎ、見たものを伝えていかなければならない。
そして自らの手で見たものを捌こう。

振り返れば私たちは先の大戦後に先人たちが血と汗と涙で作り上げて来たものを消費しながら生きてきた。
顔も知らない未来の誰かを豊かにするために、色々なものを犠牲にしてきた人たちが先払いしたレストランで好き放題飲み食いしてきた。

未知の世界は昏くそして酷しいものになるだろう。

しかし私たちは、今こそ、今からつくり直していこう。
子供たち、子孫の為に
この国と世界に何かを残そう

未知の世界の今を生きて行こう。
前を向いて行こう。

何かを考えていこう。

未知の世界を少しでも良いものに。

我らそう願う。



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