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富山県に,イタイイタイ病で有名な川があります。神通川です。
この読み仮名をふるとき,どう書くのが正しいか。
「通」の音読みは「ツウ」だから,「神通川」は当然「じんづうがわ」になる…と思っていました。
一昨年前,四大公害病についてのプリントをつくっているとき,元にした参考書をふと見ていたら,「じんずうがわ」と書いてありました。
「ば〜か,まちがえてやんの。」
ニヤニヤしながら(本当にしていたと思われます),おもむろに地図帳でチェックすると,そこにもまた,「じんずうがわ」の文字が…。
…冷や汗が出ました。それまで何年もの間,テストで「じんずう」と書いた生徒を,ことごとく不正解にしてきた記憶がよみがえったわけです。
でも,やっぱりおかしい。なんで「づう」じゃなくて「ずう」なのか…これは,まずは現地の人に聞いてみよう。
誰に聞けばよいか,よく分かりませんでしたが,川の名前のことなので,国土交通省の出先機関あたりで聞いてみようと思い,国土交通省の地方整備局 富山河川国道事務所とやらに電話をしてみました。
国の役人が相手なので,あんまりまともにとりあってもらえないだろうと思ってましたが,意外と丁寧に教えていただけました。「調べてみますのでお待ちください」と言われ,待つこと数分…。
結果は,「じんづう」が正しいとのこと。
いよいよ謎は深まります(笑)
こうなったら,地図帳を作っている会社に聞いてみなくては! ただ,すでに時間も遅かったので,とりあえず「帝国書院」と「東京書籍」にメールを送ってみました。
一応両方から返事がきました。(帝国書院からはすぐ来ましたが,東京書籍からは2週間以上経ってから来ました…)
わかったのは,教科書とか地図帳の地名は,国土地理院発行の地図を元にしているけれども,地図には読み仮名がないので,読み仮名については,同じく国土地理院が出している「標準地名集」を元にしているとのことでした。
つまりは,国土地理院に間違いを認めさせて,訂正させなければならなくなったわけです。
しましたよ…電話。
国土地理院の応対も極めて丁寧でした。すぐに調べてくださいまして,その結果…
国:「うちでは"づ"の方で登録されていますね。」
…え?
私:「でも,そちらで出されてる『標準地名集』では,"ず"になってるそうなんですけど…」
国:「えーと,待ってくださいね…。 あ,本当ですね。」
私:「(おいおい,大丈夫か?)結局,『標準地名集』が間違っているということですか?」
国:「そのようです」
私:「(そんな無責任な…) 改訂される予定はないのでしょうか?」
国:「今のところその予定はありません。」
これ以上は無理と思いましたが,このままでは間違いが世の中でまかり通る(というほど大げさではないのですが…)のはまずい。
食い下がりました。
どうにか,地図を作る会社のほとんどが登録している「日本地図調製業協会」に連絡してもらうことには成功しました。
まあ,正直期待してませんでした。どうせ変わらないだろう…って。
ところが!
昨日生徒と一緒に地図帳を見ていたら,変わっていたんです!「じんづうがわ」に!
流通している地図帳の記載を,ほんのちょっとだけ変えさせることに成功しました!
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