「おぐまた」シリーズは、ギタリスト小倉博和さんとパーカッショニスト三沢またろうさんが織りなす素敵なユニットのライブで、今回は3回目となります。
最近の私は本当に色々ありまして、この年齢になって人生の転換点になりそうな予感のここ数カ月でした。
そんな時に小倉さんの音に浸かるとどんな感じなんだろうという、別の意味の期待感もありました。
今回はおぐ友さんに最前列のかぶりつきを確保していただき、遮るものなくの視界と聴覚で、おぐ音シャワーを存分に浴びることができました。
このライブは、おそらく制作中であろう新しいアルバム(どうやらテーマは春らしい・・・)を見込んでのセットリストのようで、「つばめ」「Clean Up」「春待時」が入ってきました。あとは生命力みたいなつながりで今回披露された「Wood & Sound」あたりもアルバムに入ってくるのかな?
そんなことを想像しながらのライブ鑑賞も楽しいものでした。
またろうさんは、小倉さんとは公私ともに仲良しのミュージシャン仲間。お二人は多くのライブやレコーディングも共にされているので、まさに阿吽の呼吸、目と目で通じ合ってしまうコンビネーションです。
またろうさんのパワフルでブラジリアンテイストのリズムは、繊細でアコースティックな小倉さんの音が木々の葉音や花の香だとすると、しっかりと根っこを張ってくれるような、そんな素敵なコンビネーションでもあります。
小倉さんのライブの定番曲である「ジムノペディ」と「グリーンスリーブス」は、またろうさんの味付けでいつもとは違うテイストになっていました。
「ジムノペディ」は、さすがエリック・サティの名曲だけあって、アレンジによってさまざまな風景に連れて行ってくれる曲です。
この日は、南米の海岸でビールの泡がグラスの底から静かに上がっていくのをぼんやり眺める昼下がりへと連れて行ってくれました。
「グリーンスリーブス」の起源は、私がずっとハマって見ている海外ドラマ「クイーン・メアリー」が丁度その時代と場所であるためか、小倉さんが弾くこの曲にはあのドラマで展開される景色や風俗がイメージの中にあるのです。今回はまたろうさんの打楽器が低音に響き、イングランドとスコットランドの戦いに翻弄される人たちの哀しみが伝わってきて、こみ上げるものがありました。
小倉さんとまたろうさんのコンビは、音楽だけでなく、MCの相性も絶妙です。お二人のとぼけたやり取りが捧腹絶倒です。まさにMCの合間に音楽を奏でているといった方が良いような・・・だけれど、そのやりとりをずっと見ていたくなる面白さ。最高です。
ただし、今回はお二人のヴォーカルが聞けなかったのが残念。またろうさんの打楽器ぽいギターとお二人の素敵なハーモニーも大好きなので、次回はやっぱり歌ってほしいなと思いました。
ライブが終わって、ここ数カ月のモヤモヤとした思いを少しだけClean UPしてもらった感じ。小倉さんの音は私の人生にずっと在ってほしい。そう思いながら、音倉の狭い階段を上がり、暗くなった地上に出たのでした。


