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その日は雪がチラチラ風に舞った日だった。 寒いのが超苦手なエリは、白いダウンパーカーを着込み。首には、真っ赤な毛糸のマフラーをぐるぐる巻きにしていた。 そして、亀の子みたい首をしっかりと、マフラーの中に、うずもれさせていた。 やけに、ぴったりと張り付いた、Gパンは、ひどく寒くって、コールテンのパンツをはいてくればよかったと、後悔しつつ、エリは、卓也が来てくれるのを待った。 「ま〜いいわぁ〜、卓也が車で迎にきてくれるから、そうよね。そうしたらきっと、車の中はヌクヌクだもの」 なんて、つぶやきながら、エリは卓也を待った。 ほどなくして、前方の交差点の右側で、信号待ちしてる、卓也の車が見えた。 エリの顔がわずかにほころぶ、その顔はこう言っていた。 「卓也、大好き…」 もうエリにとって、卓也がなくてはならない存在になった。 信号が変わり、卓也の車が、エリの側に滑り込んで来た。 エリの大好きなガタピシャした車だ。 「どうぞお姫様」 そう言って、卓也は内の方から車扉を開けてくれた。 「あ〜寒かった」 そう言って車に乗り込んできたエリを見て、卓也は、愉快そうに笑いながら。 「今日のエリって、日の丸みたいだね」 って、言った。 「日の丸?どうして?」 と、言いながら、エリは直ぐその意味に気がづいた。 「だって、手近にあったマフラーはこの色しかなかったから」 卓也はエリのダウンとマフラーのコントラストが日の丸のような色調だと言いたかったのだ。 「そんなにおかしい?」 「ねえ〜」 と、気にしながら、矢継ぎ早に話すエリの唇は、しばらくすると、静かになった。 自分のものでない、冷た唇の感触、あまく切ない感触。 卓也の唇が、エリの唇に重ねられていた。 「卓也…」 交差点に掛かる、大きな歩道橋の下、喧騒の中で、エリはそっと、卓也の肩に手を回した。 _____つづく |

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霊子です
私の方が随分ご無沙汰してしまいました。
もうお忘れかもしれませんね
また、戻ってこられるの楽しみにしております



