珠響のおと

ひとみ中毒再燃者の二次創作ブログです。

近況など。

麗しのひとみっこの皆様、ボンソワール!

ご無沙汰しております、たまゆらです。結局9月は1話も更新できずでした。嗚呼・・・。ごめんね、ジルー。

夏にちょこっとだけ茜の誓いを進めることができて喜んでいたのですが、9月はどうも体調が下降気味で、胃の不調と倦怠感に悩まされ、会社⇔家の往復だけで、いっぱいいいっぱいな日々を過ごしておりました。

夏バテ?
仕事のストレス?
遠距離痛勤のストレス?
子育てストレス?
上記すべてを華麗に倍増する「寄る年波」ってやつ・・・?

あーあ、ブルー。
いちお、内科でもらったお薬は細々と続けてていますが、あまり劇的な効果がないので、ついに明後日、人生初の胃カメラを飲むことになりました。経鼻が良かったんだけど、男らしく経口です、グェッ・・・。何事もありませんように。

プライベートでは、年長児息子の3DS中毒(ポケモン中毒)やら、小4娘のジェットコースターばりに乱高下する成績だとか、海外出張でほとんど日本にいない夫のこととか、相変わらず大量の野菜を腐らせてしまう姑のこととか、まあ色々とネタには尽きない感じで過ごしております。
いやー、この前あまりの悪臭に悶絶しましたよ、腐った玉ねぎ。涙。
そもそも寝室に野菜常備するんじゃない!と声高に・・・は言えませんけど。ここに書いちゃった。

さてさて、茜の誓い第20話、とても短かったですが、眠気MAXでこれ以上ハイレベルな二人の会話を生み出せなかったからですw。
なんとなく自分の中では「ある一定の長さは必要だよね」という感覚があるんですが、今日くらい短いので問題なければもう少しスキマ時間でできるかな、と思いました。
話がブツブツに切れて大局観がなくなるおそれもあるけど、まあそんなこと言ったらこのお話自体、年単位でおやすみしまくってるからね、、だれも今更気にしないか。そんな小さいこと。笑。

ずーっとずーっと出番がないシャルルくん、あなたが私に降臨するのはいつでしょうか。
でもこのおはなしは、ジルとシャルルのお話なので、いつかはバリバリ登場してもらわないと話が終わらないのよ。頼美馬す・・・。

とりとめのない近況報告を読んでくれたひとみっこの皆さま、どうもありがとう。
今年もあと2ヶ月半(驚!)、体調見つつ、ぼちぼちがんばりまーす。
ではでは。

珠響




鈍色の空からつめたい風が生まれ、頬をなぶるように吹き付ける。
 
季節は冬。潮の流れは急で、風は強く、しかも着衣のままだ。
そして何より、カナヅチヒロインがあたしの手元にいるっていう藤本ひとみのドS演出の素晴らしさ。
泳力に自信がないやつは無理をしてはならないってのは常識だが、助けを求めたくても、ロープや棒や浮き輪の類に頼りたくても、見渡す限り深い海が広がるばかりで、マリナと自分の生命が惜しけりゃ、死ぬ気で陸地まで泳ぎきるしかないっていう結論に達したのだった。
 
はん・・・、だから面倒事に首を突っ込むな、って言ったんだ、クソっ、マリナのやつ。
ヒースローでガイに初めて会った時からうっすらイヤーな予感はしてたんだ。
あたしはあくまでもエディンバラにコンサートに来たんであって、コーチも安全装置もない、救命講習の実地訓練を受けにきたわけじゃない。
 
ふと、手元を見やれば、すっかり大人しくなったマリナが目をつぶって観念した様子。
穏やかな呼吸。
それは穏やかな・・・
 
おい、、、そこで寝るか?!
あたしは怒りを通り越して呆れ、一瞬胸元を抱えていた左手をうっかり離してしまったが、見事に「浮き」の体勢で潮に流されていくマリナを必死で追いかけ、再び抱きかかえたのだった。
 
あたしは、このどこまでも図太い神経の友人を失うわけにはいかない。
冷え切ってだるい手足と、キリキリと嫌な痛みを訴えてきている心臓に喝を入れつつ、あたしは陸地を目指した。
 
***
 
く・・・るしい。
 
また、水の中だ。なんだってんだ一体、、、。
瞳を開ければ、そこは一面、鮮やかなマリンブルーと頭上から降り注ぐ光。たくさんの泡。
 
既視感。これは中2の夏の遠泳大会だ。
 
ゴボ・・・ッ、ゴボボボ・・・。
 
息が・・・できない。胸の中の酸素を全部使い切ったな。
朦朧と上を見上げれば海面がどんどん遠ざかっていく。周りが濃い青色に染まってゆく。
・・・ああ、あたしあの時溺れたんだよな。今度こそ・・・死ぬのかな。
 
現実なのか夢なのか、現在と過去を行き来しているようでおぼつかない。
それでも苦しいのは事実だ。どうしよう、このままじゃ、死ぬ。確実に。
 
無駄とは知りつつ、痙攣を起こしている両足をバタつかせてみた。両腕を上に伸ばしてみた。
まだ、海の泡になるには早い。
絶対に、人魚姫になりたくなかった。
嫌いだった、あの童話。溺死なんざ、いっちゃん悲惨な死に方じゃないか。
 
それに、あたしは・・・、まだあの人に何も返せていない。死んでたまるか。
 
「助けて、、、兄さん」
 
 
あなたが好きです。
 
あなたを愛しています。
 
あなたが誰を好きになろうとも、あたしは・・・あなたを求め続けてしまうでしょう。
 
あなたに「大丈夫か」って問うて欲しい。
 
あなたに抱きしめられたい。
 
あなたが、すき。
 
 
死ぬ直前にも塩辛い涙があふれて、海水に溶けていくのを感じた。
ああ、あたしは海の中でしか泣けないんだと思って、また泣けた。
 
そして意識を手放すその瞬間に、グイっと強くてあたたかな力があたしを包み込み、光の中へと連れ戻したのだった。
 
***
「に・・・いさん・・。に・・・」
 
重たい瞼をこじ開けると、視界に見慣れぬ檜板の天井が飛び込んできた。
わずかに鼻腔をくすぐる優しい香のかおり、肌に触れる糊のきいた清潔な寝具。
 
「大丈夫か?・・・気分はどうだ?」
 
心配そうに眉根を寄せて、あたしを覗き込む人。
 
 
・・・ああ、兄さんじゃない。
顔が違う、声が違う、まとう香りが違う、醸し出す雰囲気も・・・全部全部。
会いたい、兄さんに会いたい。懐かしく狂わしいほど恋焦がれた、あの大きな存在に。
 
あたしは、嗚咽をしながら、止めようもなく流れる熱い涙で枕をびっしょりと濡らした。
 
 
目の前の人は、あたしに指一本触れることなく、ただしずかに傍であたしを見守っていた。
泣きすぎて変なしゃっくりが落ち着いた頃、ようやく着物姿の家主が言葉を発した。
 
「大丈夫か、響谷。」
 
「・・・弾上。」
 
「お前を失うわけにはいかないんだ、マリナと、それから和矢との約束だ。お前、ウチに泊まりに来るのは結構だが、風呂はひとりで入るな。」
 
「・・・は?!」
 
「・・・だから!オレの心臓に悪いということだ!!毎回お前が溺れていないか風呂場に確認しに行けというのか?」
 
どうやら、弾上家の広大な温泉風呂の中であたしは軽い心臓発作を起こして溺れたらしく、心配した若様が助けに来てくれたんだと。
「ご・・・誤解のないよう言っておくが、つ・・・つまりその、見ていないからな!!すぐにタオルをかけて、蘭子たちに任せた。嘘じゃないぞ!・・・まったく人騒がせなバイオリニストが・・・」
激しく怒りながら、真っ赤に染まっていく耳たぶをあたしは眺めていた。
不器用だけど死ぬほど優しい友人が、あたしを「失うわけにはいかない」と確かに言ってくれたことに、あたしは静かに感動していた。
 
「・・・そう、それは残念だったねえ。」
 
「響谷っ!!!」
 
 
神様。
弾上が見せる優しさの意味について、あれこれ考えず、今はただただその心地よさに甘える罪をお許し下さい。
あたしの心には、どうしたってあの人しか映らないのです。苦しいけれど、どうしたってそうなのです。
 
それでも・・・。
酷寒の中、命懸けであたしをおぶって助けてくれたマリナを私が失うわけにはいかないと思ったように、弾上があたしを失うわけにはいかないと思ってくれたことは、苦しくとも死ぬまで生き続けなければならないあたしにとっての確かな支えになったと感じたのです。
 
Fin

亜麻色セレナーデ

「食後のケーキ、3ホール用意しておいて良かったわ!やっぱり私の見立てに間違いはなかったわね。20代になってもヒロシの食欲は衰えてなかったわね、、あれじゃ冷泉寺さんも毎日大変よね。光坂クンは相変わらず細っこかったわ・・・ちゃんと食べてるのかしら・・・。料理、たくさん持ち帰らせて正解だったわね。うん。」
 
ブツブツ。
 
キッチンの主、ユメミは久々に実家の使い慣れたキッチンに立ち、山のように積み上げられた洗い物にちっともめげる様子もなく、むしろ幸せそうに先刻までの時間を思い返していた。
 
慣れた手つきで皿やカップを手洗いし、流れるような所作でかごにしまっていく様子は、とても銀のバラ騎士団の貴女には見えない。
 
すてきな若奥様。
 
そう、旦那様からプレゼントされた小花模様のエプロンに身を包み、家事の邪魔にならぬようふんわりした亜麻色の髪の毛を無造作に高く結い上げ。
穏やかであたたかな栗色の瞳。
薔薇色の頬。
幸せそうな鼻歌。
 
ユメミは料理が好きだ。
料理は完成形を目指して積み上げていくクリエイティブな作業。食べてくれる人たちの顔を思い浮かべながら、完成形までのプロセスをあれこれ工夫したり楽しんだりする。
なんて一石二鳥な作業なのだろう。レシピに少しだけ、わたし流のスパイスをきかせていくのが本当に楽しい。
もちろん、学生時代の毎朝の双子たちのお弁当作りは「楽しい」だけじゃ語り尽くせないものだったけれど。
 
そしてユメミは料理と同じくらい皿洗いも愛している。
食べたあとをきれいにするという行為は、浄化にも似ているから。
一日の終わりに、全てをリセットし、元に戻すという単純な行為に心癒されるのだ。
 
私ってつくづく、主婦が性にあっているのね。そしてなんて安上がり。とユメミは思う。
キッチンという場所が好き。世界中のどの場所より落ち着くのだ。
 
ドイツの屋敷で、プロのエステティシャンからバラのマッサージを受ける、なんていう最上の経験だって。
芯から寛ぐことはできない損な体質なのであった。
 
洗い終えた食器をキュッキュッと拭いていると、背後にシャラ・・・と濃い闇が広がった。
かぐわしく、恋しいひとの髪の香り。
つつまれると、未だにどうしていいか分からない。
「しっかりしろ、自分」って叱咤し続けないと、その胸の中でホロホロと崩折れてしまいそうになる。
 
背後の人は彼女をふわりと抱きしめ、そして淡い微笑を浮かべて、こう囁いた。
「・・・君からは、クリームの甘い匂いがするね」
 
「・・・!!!!・・・あの、、今日は家庭用オーブン1つで3つケーキを焼いたから、その、、」
 
「知ってる。とても美味しかったよ」
 
美味しかったよ。ってとても好きな言葉だ。
そしてこの人からこの言葉を引き出せるのなら、ずっとキッチンでケーキを焼いていたっていい。
 
一流のシェフが作る美食を味わい尽くしてきたに違いない人。
ずば抜けた舌を持っているのは間違いがないのに。
それでもいつも私が料理を作ると美味しいと微笑んでくれる。
 
「ほんと?聖樹にそう言ってもらえて良かった。・・・嬉しい。」
 
思わずはにかんで後ろを振り返ろうとしたその瞬間、無防備なその首すじに、彼の唇がそっと落とされた。
 
カッシャーン・・・
 
ユメミの手から垂直に滑り落ちたボーンチャイナが派手な音を立てる。
 
「ああああっ・・・!!!あたしの馬鹿っ・・・お気に入りのボーンチャイナっっ!!」
 
「ユメミ!素手で触るな。危ない。」
 
聖樹はユメミの白い手首を咄嗟に引き寄せ、そしてその指先に、さらに深く唇を寄せた。
 
「ひゃっ・・・」
これ以上熟しきれない林檎のように頬を染めた新妻に、やさしい彼はこう続けた。
「オレのせいで、貴女の指先を切ってしまったからね。責任を取らせてもらったよ。」
「もう・・・。不意打ちだわ。」
 
・・・心臓がいくつあっても持たない。
 
なかなか馴染めないドイツのお屋敷ではなくて、ユメミの実家でユメミの誕生日パーティーをしよう、と提案したのは聖樹であった。
懐かしいメンバーも世界中から集まった。
主役のユメミが、やはりいつものようにホスト役になって、皆をもてなし、パーティー料理をふるまい、自作のケーキでフィナーレ(バースデーソングとロウソク消し)という形になった。
 
大人になった私たちと仲間たち。
今宵の楽しい時間は、戻ることのない青春時代を懐かしむだけでなく、現在進行形でユメミたちの友情が存在していることを証明してくれた。
 
そのことが貴女という肩書きに潰されそうな彼女にとって、かけがえのない励ましとなった。
 
「聖樹・・・今日は本当にどうもありがとう。私史上、最高の誕生日だったわ。」
 
と、彼は麗しい片眉を少し上げて、こう伝えた。
 
「まだ、君の誕生日は最後まで終わっていないだろう。オレからも言わせてくれ。ユメミ、誕生日おめでとう。」
 
すこやかで朗らかで、すっくと土を踏みしめて傍らに立ち続ける彼女。
強い風にもけして負けない、柳のようなしなやかさも備えていて。
 
・・・オレには君が必要だ。
 
声にはならない想いが、そのまま腕の強さとなってユメミを囲う。
 
亜麻色の髪の乙女とやさしい伴侶を、窓の外からそっと、、三日月が見守っていた。
 
それは、幸せな幸せな夜のおはなし。
 
Fin
土曜の昼下がり、今15分くらいPCを開ける時間が取れたので、だだっと書きます。

今日、午前中は小学校のバザーでした。
ボランティアスタッフとしてお手伝いしつつ、子どもにかき氷やらフランクフルトやらポップコーンやらを買い与え。お姉ちゃんは小3ということで、親よりもお友達グループできゃいきゃい勝手に堪能してくれて、ああ、こちらはだいぶ手が離れたなあ、とひとしきり感慨にふけったりしました。

今日これからの予定ですが、PTAの成人教育委員会(学校によっては文化委員会って言うところもあるのかな?)のメンバー宅に行って、パソコン講習をしてきます。私、たいしてパソコン使えるわけではありませんが、仕事でWordやExcel、PPTくらいなら使っているので、PTAで文書作成するレベルのものなら、なんとかお教えできるんじゃないかと思って。

「あたしパソコン、わかんないから。。」
から
「ねえ、珠響さんさえよかったら・・・PC教えてくんないかな///?」
への進歩!!!

私はちょっと胸が熱くなったんです。
いいよいいよ、そういう方向に進むのなら喜んで手を貸すよ。
PCを使ってネットを閲覧したり、メールに添付されたファイルを開くぐらいは皆だいたいできるのよね。
ただ、そこから先、自分で新規ドキュメントを作ったり、ってなると途端にハードルが上がってしまう。

事務職でもない限り、私たちの世代でも、小学生ママたちの毎日を考えるとWordやExcelなんて必要ないもんね。

これまでPTAの委員会の仕事が、大げさではなく8割方、PCが出来るからという理由で私に任せられていたので、さすがに、、、ちょっと怒り泣きな気分で正直にメンバーに訴えたら、心ある彼女ともうひとりの方が「2学期はあたしたちがPCと格闘してやってみるから」と言ってくれた。

良かった。
今後の人生で、絶対にマイナスになることはない技術だからね。
Word使えたら年賀状だってなんだってつくれちゃうんだしね。

近況ですが、6月22日から新しい部署(子会社)に異動になり、ますます長時間残業文化が色濃い職務環境に追いやられております。が、これに関しては自分への挑戦だと思って、できるだけ定時帰り、難しくても1時間以内に帰るべく、戦っていきます。
いや、、ほんとに最近身体がしんどくてしんどくて。。子どもとの時間をとりたいのもありますが、自分の身体が言うこと聞かないのw。

そして6月30日には、上記PTAの研修旅行がありました。
そもそもママ友がいない私は、精一杯の笑顔をしながら、参加者に楽しんでもらえるよう添乗員さながら
頑張ったわー。
でもね、収支報告書を書いてみたら、1000円ちょっと足りないんだけど・・・どうしよ。。。でも会計さんが欠席だったし、そもそも報告書は私担当じゃなかったはずだし。(あ、また愚痴)
とりあえず旅行会社から最終明細とその内訳を再請求。なんとか帳尻合いますように。

そうそう、マリナシリーズ30周年のお祝いメッセージ!!
頭の中がPTAと新しい仕事で占められている中、風にかえれの名場面を脳内再生して萌えを自家発電して
なんとか愛のメッセージを書き終えたわ、推敲する時間もなく・・・とほほ。
ちぐはぐな文章ですが、どうぞ皆様、笑って許してやってね。

で、今月は妹の結婚式があったり、最終週に娘のバレエの発表会があったりと。

ニャーーーー、早く8月こないかな。
先を考えすぎるとしんどいので、とりあえず1日1日をひとつずつ乗り越えていこうかなって思います。

さ、PTAメンバー宅に行って、PCの使い方、伝授してきます!
うまく行けば2学期以降、だいぶ楽になるっ☆☆






人魚姫の決意

「貴緒お兄・・・お姉ちゃん、おやすみなさい。夜遅いから気をつけて帰ってね。」
「ねえちゃん、楽しかったぜ!またなっ!」

玄関の暖かな光の下で、ばいばいと手を振るのはパジャマ姿の幼い双子たち。
あどけない笑顔はそっくりで、だが確かにその質感が違う。
遺伝学的には同一であるはずなのに、生育環境も同じであるはずなのに、不思議なものだ。

パタパタ・・・とスリッパの音が響き、エプロン姿のユメミが小走りで玄関に姿を現した。
きっと夕食の後片付けの途中だったのだろう。

「あのっ、冷泉寺さん。今日もありがとう!なんだかごめんね、双子のお世話まで」
「気にするな。レオンの頼みだ」

レオンの名前を口にしたとき、情けなくもわずかに震えた。

彼の名前を彼女に示す。

・・・ただそれだけなのに、あたしは薄い緊張感に包まれる。

密やかな決意を胸の奥底に沈めたまま、注意深くユメミの表情を伺いながら、慣れた手順で自分の顔に「冷静」の仮面を装着する。

柔らかな栗色の髪の毛、ファンシーなデザインのエプロン、優しく人懐こい笑顔。
銀のバラ騎士団の貴女候補生は、いつも「ありのまま」だ。
誰に対しても、必要以上に見栄を張ることをせず、感じたこと・思ったことをそのまま顔に出し、言葉に乗せる。
とっつきにくい「鉄女」と言われているこのあたしにも、だ。

朗らかで、前向きで、おせっかいで、世話好きで、子どもに慕われて。
あたしに無いものを兼ね備えた、彼女。

彼女だ。
ユメミ。
そう、彼女しかもう手立てはないのだ。

“どうしても忘れられない。想いは深くなり、熱を増すばかりだ、耐えられないほどに。きっとオレは、もう一度するだろう。彼女を抱きしめ、その唇を奪い、いずれは自分のものにしてしまうにちがいない。それを、止める自信がない。いや正確に言えば、それをいつか必ずするだろうと確信している”

感情に振り回されることを良しとしない、否、そうなることが生命取りになるレオンが、そこまで惚れ抜いたのは、長年友情を育んできたあたしではなく、ユメミだったということだ。

・・・そういうことだ。

難破船で溺れかけた王子を救ったのが本当は誰かは関係ない。
王子が誰を選ぶか、だ。
隣国のお姫様はたまたま居合わせただけかもしれない。
王子を助けたという勘違いもあったかもしれない。
だが、姫は悪人ではないし、事実王子は結婚相手として姫を選んだのだ。


あたしは先ほど天吾と人吾に読んでやった、アンデルセンの「人魚姫」を苦々しく思い出していた。

150年ほど前に書かれた単なる昔話、童話ではないか。

いつもなら、そうバッサリ切り捨てるはずのあたしが、まるで光坂のように今の状況と重ね合わせて、今後を占ってみたくなる。


・・・約束の13日まで、あと5日。


あたしは恋する男のために、一体何ができるだろうか。
あたしらしく正しい道を、後悔しない道を選択することができるだろうか。

所詮叶わぬ恋だ。
今更失うものはなにもない。

欲しいのは、人魚姫の勇気。
目的のために、足の痛みに耐え、声と生命すらも差し出す潔さだ。
たとえ海に散る泡沫になったとしても、構わない。


・・・やり遂げてみせる。




名文とシャルル

普段、新書や学術書はほとんど読まず、手に取るのは小説が多い私ですが、今読んでいる本は分かりやすくて本当に面白い!

小熊英二「社会を変えるには」
講談社現代新書

新書なのに1300円しますが(高っ!)、517ページもあるので仕方ないでしょうかね。それに内容も濃いんです。むしろお買い得。

内容は日本社会の変動、社会運動の歴史、民主主義とは何か、、といった、お堅い内容ですが、語り口が小熊さんの普段の明晰かつちょこっと皮肉げな感じで、ものすごーく読みやすい。

高校生でも簡単に読み進められる良著だと思います。

http://www.amazon.co.jp/社会を変えるには-講談社現代新書-小熊-英二/dp/4062881683

今、半分くらいまで進みましたが、うーん!そういう考え方(ものの見方)があるか、と唸った一文を備忘的に書き留めておきたいと思います。

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p230

私はそんなに弱くない、家族にも頼らないし神も信じない、という人もいます。

しかしそういう人は、たいていお金に頼ります。マルクス的にいえば、過去の労働の蓄積、過去の社会関係の死骸に頼っているわけです。「社会の評価」に頼っている人もいますが、そんなものはお金以上にあてになりません。

お金にも「社会の評価」にも頼らないという人は、未来か過去に頼っていたりします。
自分はいまこんな状態だけれど、未来はすばらしくなる、あるいは過去はすばらしかった。自分の未来が「こんなものか」とみえてくると、子どもの未来に期待を託したりします(託された子どものほうは迷惑だったりもします)。

家族も地域社会もいらない、お金もいらない、評価もいらない、子どももいらない、病気になっても年老いても泣き言は言わない、という人もいます。

人知れず、誰にも評価されない芸術品を作っているような人。あるいは人知れず自分にとって大切な行為をしている人。それ自体が「祈り」であるような気もしますが、そのような人はたいてい、自分の「仕事」が残ってほしいと考えます。自分の肉体はやがて滅びるけれども、永遠なるものをつくりたいという考え方です。それが自分の死後に未来の人たちに評価されることを望んでいるのであれば、やはり未来に頼っていると言えるでしょう。

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これは、人は社会と繋がっていなければ生きてはいけない→人がどのように自殺に至るのか、という自殺論に関する章から引用したものなんですが。


どうです?
この淡々とした語り口。
それでいて畳み掛けるような論調。

私、ファンなんですよ。

隙のない論理構成でありながら、あくまで平易な文章。これは小熊さんが理系出身ということも作用しているかもしれませんが。。わりとインテリの人って難解な表現やら、長文を好みたがるのですが、小熊氏は短文主義ですね。


そうそう、それで。
この部分を読みながら、当然に頭によぎったのは、シャルルが抱える「生きにくさ」でした。(ほら、やっぱり中毒脳だから。笑)

厭世的で、死ぬまでの暇つぶしとしての鑑定医の仕事。
彼がこの世に執着をするならば、小熊氏の分類によると、何が引き止め材料になっているんでしょうか。

社会の評価は、、すでに得ている。それにそれを煩わしいと思うところがある。

神。うーん趣味が死体解剖、だよね。。現代科学・医学の申し子たるシャルルが神に傾倒するとは、思えません。

未来。未来に何かを残したい、、そうですね、、退廃的な毎日を過ごしていますもんね、、なんとなく無さそう。

地域社会は??パリ16区の自治会長とか務めるシャルル。。イヤ〜、、ないない、無さそう。隣人とも仲悪そう。アルディ絶対王政っぽい、あのエリア。

だとすると、やっぱり、、家族とか、過去の思い出、かな。

家族。両親がいたころの記憶。オデットの暖かい愛情。
友情。カズヤとの思い出。
過去。。。うっ、、青春の、、、輝き…


ごめんなさい、全国のシャルルファンの皆さんの心を抉る結論に落ち着きそうです。


本当は、今を生きる理由として、今ある友情や愛、そして未来にはあたたかい家族、というものを夢見て欲しくなります。


ひとみ先生は、シャルルにそんな現在と未来を用意してくださらないかなあ。

モンシクなんかは、その兆しがあって、私なんかは気持ち良く読めました。

そう、人は社会から完全に切り離されては生きていけないんだと思うんですよね。小熊氏の書くとおり。


あ、昼休み終わるので、この辺で!

なんかまとまらなかった


おはようございます!

関東地方、寒い朝ですね…、埼玉の一部地域では雪が降るとか。南関東では雨止まりであってほしい。。

さてさて、今日は火曜日。
まだ週の序盤であります。

が、週初めの昨日は私のメンタルヘルスと体調、不良でした。

先週無理をしすぎたせいか、土日に子どもたちにギャースカ雷を落としたせいか、、。

ともあれ、デスクに座っていても眠気、だるさ、頭痛の三拍子。

打ち合わせで資料説明してても、自分の魂がフワフワ身体から抜け出ちゃうような有様でして。
「ああ、なんか珠響さんが説明してるわ。」
って傍観するイメージ。

文章書いてても、すっきりきっちり言いたいことがまとまらない、、書いては消しの繰り返し(創作みたい。笑)。


ダメだ、、こりゃ給料泥棒だ。

と思い、昨夜は19時には退社し、家に着いてすぐに布団へ直行しました。

とにかくとにかく、私に必要なのは「休養」だと思ったの。多分10時半には寝てたと思います。
夫がいつ帰宅したのか、ぜんっぜん分かりませんでした。
起きたら6時。ビバ、健全な生活、って感じですね。


疲れたなと思ったら即寝!の判断は正しくて、今朝は頭痛も消え、体も心なしか軽い!!

やっぱり人間は休まねば錆びて朽ちるのだよ、と思いました。

で、その副産物として、余裕がある私は先ほど、電車の中で、妊婦さんに席をお譲りすることも出来たんです。

普段なら長い通勤時間を少しでも楽するために、始発電車での席確保が至上命題。目的は、電車内で休息するため。

だけど今朝は、自分が休息する必要がなかったから、余裕があったから、目の前に立っている女性の「おなかに赤ちゃんがいます」マークにも気づけたんだと思う。

こちらが恐縮するほどの御礼を言われました。で、終点に着いた時に「助かりました」って。

なんかジーンとしてしまったんですね。


仕事仕事仕事仕事!で社畜のように働くのが習慣化しちゃってるけど、それって私じゃなきゃ回らないの??
そんなこと、絶対にないんだよね。
最後の最後はピンチヒッターをあてがうのが、会社組織だから。私が頑張った方が当然会社としたら有難いだけで。


それより、早く帰って子どもとダラっと楽しく過ごすとか、早く寝て体力回復するとか、その副次的効果として、まわりの人への気遣いが出来るようになるとかさ。

そういう人間らしい、余裕?バッファみたいなものを忘れちゃだめだね、、

見知らぬ方から「ありがとう」って言われるの、すごく久しぶりで、感激しつつも動揺しました。

社会って人と人がより集う場。

日本の治安はずば抜けて良いとは思うけれども、変なトラブルには巻き込まれたくないのと自分のパーソナルなエリアへの踏み込まれは嫌だということで、私を含めた乗客は、基本、「積極的無関心」。

ただ、その根底には、「休息が足りない」ってのがあるのかもしれないなあ、、。

頭では分かっていたつもりだったけど、何度も何度もこうした経験を積まないと、うまく時間のコントロールが出来ないのだな、、。

ぼちぼち頑張るわ〜。

そして、世の中の妊婦さん、子育て中のみなさん、頑張りましょうねっ!!


おひさしぶりでっす!

草木も眠る丑三つ時、皆様いかがおすごしでしょうか。。
 
あの・・・えと・・・
 
すんませんっっ!!
 
 
いやあ、本当にご無沙汰してしまいまして。
ヤフーブログの更新自体も久しぶりですが、創作なんて・・・。
あははははは・・・
 
去年の年末からほぼ1ヶ月強!!!無風状態で、大変申し訳ございませんでしたっ。
 
んー、「二次創作ブログです」の看板を外した方がいいんじゃないだろうか、と反省しきり。
 
年末年始、あとは仕事と育児で物理的に時間が取れず、浮かんでは消えていく泡のように、創作用の萌えネタを何度見送ったことか。。
 
しかし、薫の誕生日くらいは、せめて、なにか、創作・・・したい!
 
と執念の2文字でががっと書き上げました、「春告鳥」。
いかがでしたでしょうか。
 
もう、久しぶりすぎて感覚鈍りまくり。。
それに、巽さんの独白なんて、私にとっちゃ随分ハードル高めに設定してしまって、頭かきむしりながら書きました。なんとか形になって良かったです。
 
着想は、「愛よいま、風にかえれ」で、薫が、軽井沢の別荘について「けっこう、いい思い出もあったんだけどね・・・」と語るシーンです。
 
そこで、私の脳内妄想を申し上げると、
・GW期間、巽さんと薫が、森の中の別荘のテラスでヴァイオリンの稽古をしている。
・美しい音色を奏でていると、とおくから、鶯の声が。。
・軽井沢のGWなんてまだまだ桜も咲いている頃。きっと鶯だっているはずよっ。(私の心の声)
・鶯は鳴くのが下手っぴなの。最初は「ケキョ、、、ホーゥ・・・ケッッキョ?」とか。拙い鳴き声に笑う兄妹。
・「まるで私みたい」という薫。「ばかだな、薫はもっと上手だよ」という巽。
・それで、下手っぴ鶯のまねっこをして、絶対音感の薫がヴァイオリンの高音で、鶯のメロディを即興で作り、巽は感動しつつ、和音を当てて、、、天才兄妹の即興デュオが始まるわけ。
・鶯は日を追うに連れて、鳴き方が上達していくのです。それはさながら、薫が巽さんの教えに導かれて上達していくのと同じように・・・
 
そんな「いい思い出」というネタと。
鶯ってどんな鳥なんだろうか、とググって見たところ、さだまさしさんの「春告鳥」がヒットしまして。
 
すごい歌詞なんですよ・・・。
 
 
 
ただ単に雅やか、というだけではなく、「春告鳥」が告げる春の到来は、死の訪れと完全にリンクしていて、もう、ここから私の妄想がスパークしました。
 
薫は、春告鳥だな、と。
人々に幸せや希望を運ぶ鳥であるけれど、同時に「別離」や「死」を連想させる鳥でもあるわけです。
 
私は全く知らなかったのですが、
 
「うぐいす→鳴き鳴き梅に行く→泣き泣き埋めに行く→葬式」
 
という意味合いがあるのだとか・・・。
すごいよ、、Google先生。
今回も、素晴らしい知恵をありがとう。
インスピレーションのきっかけをありがとう!!
 
さだまさし氏の感性にも恐れ入りました。井上陽水さんと並ぶなあ、、、。
 
つらつら長文すみません。
自宅PCに向かえる時間が嬉しくて、つい。
 
 
ほかにも、ユキ辻口and薫っていう、レアな組み合わせの創作も、考えてはいたんです。
地味だけど!!(笑)
 
今後、日の目を見る機会があったら嬉しいなあ。いまんとこ、ネタ帳レベルです。
 
少女小説、とくにひとみ先生の作品は、少年少女たちだけで物語が展開し、完結することが多いのですが、私は、そこにちょこっと大人世代との関わりを混ぜたときの「妙味」みたいなものを味わうのが好きです。
 
・・・はは、カップリングといい、ニッチ登場人物といい、、ひとみっこ界の隙間産業をねらって、これからも書いていく所存です。
 
ただし、書くペースは・・・ごめんなさい。お約束できずですが。
心にはいつだって、ひとみキャラへの愛がてんこもりです。
 
まとまりませんが、そろそろ寝ます。明日も仕事だ、頑張ろう!
 
おやすみなさい☆GOODNIGHT☆
 
 
 
 

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