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本日はお薬についての話題です。 とても興味深い研究結果を見つけたので、皆様にご紹介したいと思います。 本日も気楽にお読み下さいね。 それでは実験の内容を紹介いたします。 ・アメリカのデューク大学の行動主義経済学者Dan Ariely氏による実験結果。 ・実験では参加者を半分に分け、 同じプラセボの鎮痛剤を以下の2グループに分けて投与した。 1.1回分が10セントの値段の鎮痛剤と説明して投与する。 2.1回分が2ドル50セントの値段の鎮痛剤と説明して投与する。 ※信憑性を高めるために偽物の説明書も見せた。 ※プラセボなので、この「薬」には鎮痛効果は無い。 ・鎮痛剤の投与後に、 実験対象者の手首に軽い電気ショックを与えた。 ・上記の結果、 1.「10セント」の鎮痛剤のグループ 61%の鎮痛効果を確認できた。 2.「2ドル50セント」の鎮痛剤のグループ 85%の鎮痛効果を確認できた。 つまり、 安価な鎮痛剤と思って服用した人たちよりも、高価な鎮痛剤と思って服用した人たちのほうが、鎮痛効果が20%以上高かったということなのです。しかし価格とは関係なくてもプラセボ効果だけで61%も沈痛効果が見られるのですね。 こちらの数字にも驚かされました。 この実験結果を受けて研究者は次のように指摘しています。
・プラセボ効果は治療にもっと利用するべきだ。 ・しかし安価なジェネリック薬などを効果がないという印象を与えず にいかに販売するかが課題だ。確かに「薬の価格」そのものもプラセボ効果の一部分だとしたら、 価格の安いジェネリック薬品に対しては、逆のプラセボ効果だ出てもおかしくないですね。 プラセボ効果には治療をより効果的にするという意味では大きな可能性があります。上手に利用して、治療を高める研究を続けて欲しいものです。http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php |
お薬
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本日は新しい「万能薬」の研究開発についてお話しいたします。 その薬は月経痛、脳出血、精神障害、緑内障などの幅広い疾患の治療に 使える可能性があるとのことです。 それではこのお話しのヒントとなったニュースの内容を簡単に紹介いたします。 ・ベルギー ブリュッセルのエラスムス大学病院のGuy Decaux博士のよる研究 ・今回の研究の対象となる薬は"vaptan"と呼ばれ、 バソプレシン受容体拮抗薬(vasopressin-receptor antagonist)の略。 ・バソプレシンというホルモンに対して作用する効果がある。 抗利尿ホルモンとも呼ばれており、 利尿を妨げる(体内の血液および水分量の調節に重要な役割を果たす)働きをする。 ・バソプレシン受容体拮抗薬からは数々の派生品が研究されており、 うつ病 月経痛 腎不全 糖尿病腎症 肝硬変 緑内障 腕や脚の血流が欠乏するレイノー病 トコライシス(早産につながる早期陣痛) メニエール病 脳出血 小細胞肺癌 などの治療において肯定的な結果が出ており、 治療できる可能性もあるとのこと。今回のニュース記事を読む限りでは、 バソプレシン受容体拮抗薬という利尿作用のある薬が「うつ病」を含めた いろいろな病気の治療に有効なのかはわかりません。 しかし上記に書かれることが実現すれば、
バソプレシン受容体拮抗薬は様々な病気の治療薬の可能性がある「万能薬」と言えます。しかし一方では 「すばらしい評価の新薬だが、そこまで高い有用性があると確定するには時期尚早」 という意見も出ております。 いずれにしても研究段階ですので、一日も早く研究が進み、実用化される日が来ることを願います。 http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php |
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本日は「プラセボ」についてお話しいたします。 薬の臨床実験の話題で度々登場する言葉ですが、皆様はご存知でしょうか? 歴史的には、放っておけば自然に治るのことが明かなのに、 やたると薬を欲しがる、迷惑な患者さんに処方するために生まれた と言われています。 効果がない(副作用もない)偽物の薬を飲んで、結果的に病気がよくなった、 ということですね。 薬の臨床実験の場合、 実験対象者にこの薬には痛みを緩和する働きがありますと説明して、 実験中の薬とプラセボを、どちらが本物かわからないように渡して、 効果を調査することがあります。(実際にはもっと複雑です。) この結果、実験中の薬の効果が70%もあったとしても、 プラセボにも30%の効果があった場合に、 この薬の実力が単純に70%もあるとは言えなくなります。 (偽物を飲んでも30%の効果があるのですから) さて前置きが長くなりましたが、 本日の本題はプラセボ効果の仕組みが解明された、というお話しです。 この投稿のヒントととなったニュースを簡単にまとめると次のようになります。 ・アメリカ ミシガン大学のDavid J. Scott氏らの研究 ●第一の実験 ・被験者には、試験のため新しい鎮痛薬あるいはプラセボのいずれかを 投与すると伝え、全員にプラセボ(生理食塩水)を注射した。 →全員を騙して、結局全員にプラセボを投与 ・被験者には事前に、この「薬」の効果を予想してもらい、 その後、中程度の痛みを与えた。 そして、痛みに対する効果を評価してもらった。 ・PET(ポジトロンCT)を用いてNACからのドーパミンの分泌量を測定した。 ●第二の実験 ・被験者に今回の実験の報酬額について、 いろいろなことを言って、たくさんの報酬額を貰えるような期待を抱かせてみた。 ・上記の最中に、 機能的磁気共鳴画像(fMRI)による脳スキャンを実施した。●第一の実験の結果、 PETという装置を用いてNACからのドーパミンの分泌量を測定した結果、 薬に対する期待が大きい人ほどドーパミン分泌も多いことが判明した。さらに、 薬による効果が大きかったと感じた人ほど、NACの活性が大きかった。●第二の実験の結果、高額の報酬額を期待させる実験において、 NAC活性が大きかった人ほど、プラセボ薬の有効性についても高い期待を示していたことがわかりました。今回の研究から実験者は次のように分析しています。 プラセボ効果が生じるにはNAC系が活性化される必要があることを裏付けるもの。 将来、さまざまな疾患の治療法開発にこの情報が役立つ。ちなみにNACとは脳の領域の一つである側坐核(そくざかく)のことで、 「やる気」、つまりモチベーションに関係している部分と言われています。 プラセボが「人間の自然治癒能力を高める手段」だとしたら、
医療にもっと役立てて、治療をさらに効果的に行うための手段として もっと利用して欲しいものですね。 http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php |
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本日は抗うつ薬についてのちょっとした雑談です。 お時間があれば気楽にお付き合い下さい。 昨年のニュースですが、抗うつ薬に関する 以下のようなニュースが配信されていました。 ・アメリカ シアトルのハワード・ヒューズ医学研究所 リンダ・バック博士率いる研究チームによる実験 ・線虫に8万8000種類の化学物質を投与し、 どの物質が虫の寿命を延ばすか調査した。ちなみに「線虫」とは難しい言い方をすると「線形動物門」に属する動物類の総称です。 簡単に言うと無色透明の小さな線状の生物で、回虫や寄生虫も線虫の仲間です、 と言えばわかりやすいでしょうか。 生物のモデルとして、実験の対象として利用される機会が多いそうです。 余談ですが、リンダ・バック博士は2004年のノーベル生理学・医学賞の受賞者とのことです。 さて、今回の実験結果ですが、 ミアンセリン(抗うつ薬に使用される)と同じ成分を持つ物質で虫の寿命が30%延びた。同様にセロトニンに作用するミルタザピン、シプロヘプタジンなどの物質でも同じ効果が確認された。とのことです。この効果は人間の年齢に換算すると100歳くらいまで生きたことになります。 ただし残念なことに、上記の抗うつ薬を服用している人が長生きする、ということではありません。 研究者によると、 今回の研究が人間にも適用されるわけではないものの、 老化メカニズムの分子レベルでの解明に光を当てた。とのことです。 せっかくですから、それぞれの物質について少し説明しておきますね。
・ミアンセリン 少し古い世代の「四環系抗うつ薬」の一種で、 日本オルガノンより「テトラミド」という商品名で発売されている。 ・ミルタザピン SSRIやSNRIとは全く異なるタイプの新しい「うつ病」治療薬。 ・シプロヘプタジン 「抗ヒスタミン薬」の一種で、「ペリアクチン」という商品名で発売されている。 アレルギー症状、風邪の諸症状の緩和、睡眠改善薬、乗り物酔いの効果以外にも 抗セロトニン作用がある。薬にはいろいろな副作用があるということですね。 副作用とは悪い影響だけのことを言うわけではありません。 私たちが服用している向精神薬においても、何か健康面にプラスになるような 副作用が発見されると嬉しいですね。 http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php |
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本日は「うつ病」の患者さんが抗うつ薬の服用に対して不安・心配・抵抗感を感じている、というお話しです。 昨年のニュースですが「うつ患者‐服薬に漠然とした不安・心配・抵抗感」という見出しのものがありました。 製薬会社のグラクソ・スミスクライン社が行った調査の結果、 約4割のうつ病患者が、自己判断で服薬量や回数を増減したり、服用を中止していることが判明した、とのことです。 先日の記事で、抗うつ薬の服用を勝手に止めてしまうと、 「抗うつ薬中断症候群」という危険な症状に陥る可能性がある、と書きました。 詳しくはこちら(抗うつ薬中断症候群 〜服用を勝手に止めると危険〜)をご覧下さい。 ●感情の異常(易刺激性、不安感、激越(げきえつ)、抑うつ気分、悲哀感、不機嫌、いらだち)
抗うつ薬の服用に対して不安・心配・抵抗感を感じているために、●身体の異常(疲労、頭痛、傾眠、ふるえ、発汗、食欲不振) ●睡眠障害(不眠症、悪夢、多夢) ●感覚の異常(錯感覚、しびれ感、電気ショックのような感覚) ●消化器症状(吐き気、嘔吐、下痢) ●平衡障害(フラフラした感じ、めまい) 抗うつ薬の服用を勝手に止めてしまい、「抗うつ薬中断症候群」に陥ると言えます。 それでは今回の調査結果について説明したいと思います。 ・製薬会社のグラクソ・スミスクライン社がインターネットを通じたアンケート形式で 服薬の実態や服薬行動に与える要因などの調査を実施。 ・対象は、最近1年間に抗うつ薬を処方された患者2666人を対象。 上記の結果はのようになっています。 ●服用状況では、 完全に指示通り :27.9% ほとんど指示通り:43.6% まあ指示通り :19.4% 合計で90.0%の患者が医師の指示に従っていました。皆さん、優秀ですね...。
しかし、その実態について具体的に聞いたところでは、 ●抗うつ剤を「意図的に違うように飲んだ/飲まなかった」:36.9% 上記の内訳は ・1日当たりの服用量を減らした:43.2% ・1日の服用回数を減らした :44.8% ・服用を中止した :36.4%つまり、よくよく聞いてみると、医師の指示を守っていないということです。 その理由は以下のとおりです。 ・調子が良くなった/症状が改善したので:2割強 ・漠然とした不安・心配・抵抗感があるので:約2割 ・薬の副作用が出たので:1割強今回のニュースでは「漠然とした不安・心配・抵抗感」を問題視しています。 そして、この理由のの背景には、 うつ病やその治療に対する理解の十分でないことと、 患者の心理的な要因が見え隠れしている、と分析していました。 そして調査結果は以下のように続きます。 ●うつ病に対する偏見 ・(うつ病の認知は高まってはきているものの) 依然としてうつ病や患者に対する偏見は根強いと感じている患者:81.9% ・職場や学校、近所の人には うつ病であることを知られたくないと回答した患者:約5割 ●治療への方針 ・焦らずゆっくり治療したいと思っている患者:約9割 ・早く仕事・学校に復帰したいと思っている患者:約6割 ※上記の2つの回答には患者さんの焦りというジレンマがあります。 ●抗うつ薬のイメージ ・怖いイメージがあり服薬に抵抗感がある:15%強 ・薬は気休め程度であまり効かない :15%強 ・なるべく薬を飲まずに治したい :52.2%今回の調査の結果でわかったことですが、 半数以上の患者さんが抗うつ薬を飲まないで治療したいと考えています。 患者さんには常に、抗うつ薬の服用を勝手に止めてしまうことによって、「抗うつ薬中断症候群」という危険な症状に陥る可能性がある、と言えます。この現状について、今回の調査の監修者は「プライマリーケアの医師と精神科の専門医や看護師などの専門家との連携が必要だ」と結論付けていました。 患者である私たちもこれらの事実を覚えておくべきかもしれませんね。 http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php |




