なんくるないさー

沖縄と音楽とサッカーをこよなく愛しています。

SKY529

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「お待たせ!」
「うっ、うん」
その言葉に目が覚めた、備瀬を出て、そのあと眠ってしまったようで
「ここ」
彼女がシートベルトを外しながら人差し指で僕に合図した。
僕はまだ半分寝ているような、そんな感じだったけれど、彼女のあとに続いて車を降りた。
 
イメージ 1
 
それで、お店の名前をみて驚いた。
「侘助」だった。
侘助は僕が沖縄に来たら必ず寄るお店の1つ。
でも、ここは今帰仁。
時計を見たら12時近くになっていた。
備瀬を出て1時間近くの時間がたっていた。
 
「よく、寝てたわよ」
彼女が僕の目を見て、
「せっかくだから、着くまで起こさないことにしたの!」
そう、茶目っ気たっぷりに云った。
 
備瀬から今帰仁。
「侘助」
そのお店に今彼女と一緒に来ているんだ。
 
「ねえ、知ってるお店って?」
彼女に聞いた。
「そお、私、こっちに来たらいつもここで食べるの、ねえ、奥さん!」
そういって侘び助の奥さんを見た。
奥さんは
「ええ!」
微笑みながら、そう云った。
 
「僕もなんだよ、驚いたなあ!」
「知ってたの〜?」
残念そうな感じで僕を見た。
「うん」
『まあね』なんて言葉はここで云えなかった。
備瀬から今帰仁まで運転してくれた彼女の感謝の気持ちで一杯だった。
 
だから、次に出た言葉は「まさか侘び助とはね。」だった。
そんな僕の言葉に侘助の奥さんも「あら、いらっしゃい!」なんて微笑みながら云って
「お二人は知り合いなの?」
続けてそう聞いてきた。
「ええ、そうなの!」
彼女がテーブルの上に肘をついて、その手の上にあごを乗せて僕にウインクしながら、奥さんに云った。
「彼氏なあんだーっ!」
また僕を見てウインクしながら云った。
 
僕は言葉に詰まってしまった。それは彼女の「彼氏〜」の言葉にどう反応しょていいのか、また、彼女の性格もしぐさもほとんどというか、まったく分かっていないのだから仕方がないのだけれど、一瞬固まってしまった。
 
「ねっ、なんにする?」
たたみかけてきた。
完全に彼女に主導権を握られた感じだった。
「えっ?」
困った。
目の前にいる女性とはまだ会ってから10時間もたっていないのに、こういった距離感なのは、うーん、確かに今まで何年も付き合ってきたような、そんな感じにさえ覚えてしまう。
なんだろう、この感じは?
彼女の人なつっこさ、それだけではないのだろうけれど…
 
「私、あぐーサラダ、定食で!」
うーん、僕が悩んでいるうちに、参ったなー。
「じゃあ、僕はあぐー丼!」
もう、こうなったら出たとこ勝負、開き直るしかないな、そう思ったら、言葉が自然に出てきた。
 
そして彼女に
「由美ちゃん!」
続けてそう云った。
「えっ!」
僕の言葉に少し驚いたようだった。
「今からそう呼んでいい?」
そう聞いた。
 
「ええ」
少し、間をあけて由美ちゃんが返事をした。
「きれいだね!」
今までの逆襲をした。
「えっ!」
由美ちゃんの目が一瞬うるんだように見えた。
「さっきのお返し!」
今度は僕が茶目っ気たっぷりに云った。
 
「もおーっ!」
由美ちゃんは胸の前で腕を組んでふくれた。
そんな由美ちゃんが本当に可愛く、そしてきれいに見えた。
『きれい』って、本当にそう思ったんだ。
 
イメージ 2
 
「お待たせ!
絶妙なタイミングで由美ちゃんが頼んだ「あぐーサラダ定食」が運ばれてきた。
それを見た由美ちゃんが
「休戦、それでは先にいただきまーす!」
そういってあぐーサラダ定食を食べ始めた。
ラッキーだった。
「だった」というのは僕や僕の友達なんかの間では女性がふくれた時には「ごはん」がそれを直す特効薬だってことがまことしやかに云われていて、で、それに見事に由美ちゃんも当てはまった(?)のだ。
 
 
言葉で言い表すことの出来ない
また、文字として伝えることが出来ない位素晴らしい光景が僕たちの目の前に広がっている。
そして僕たちは2人並んで堤防の上に腰掛けてそういった光景を見ていた。
 
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そして、そんな光景をどれくらい見ていただろうか。
 
「ねえ、お腹空かない?」
彼女立ち上がって、僕を見て云った。
僕は彼女を見上げるように
「うん」
そう云った。
 
それで腕時計を見たら11時だった。
「お腹空いたね!」
今度は僕が彼女に云った。
そうなんだ。今回の沖縄は、沖縄に着いたのが今朝の3時、なのでこの時点で8時間もたっていて、それでその間にコーヒー1杯しか飲んでいなかったんだ。
「私、おいしいお店知っているから!」
彼女はそういって、座っている僕に続けて「さあ、行きましょ!」って云いながら手を伸ばした。
僕はその手を握った。
とてもやわらかだった。
彼女の手を握るのはこれで2回目なのだけれど、今度は『ドキドキ(さっきはしたんだ)』しなかった。
 
それから僕たちは車のところまで戻り、ルーフを開け、そして彼女が「おいしい…」というお店を目指して備瀬を後にした。
 
 
 
「ねえ!」
堤防の上から僕の方を振り向いて、そして
「面白いもの見せてあげる!」
そう云って堤防から降りた彼女。
そして次の瞬間、僕の手をぎゅっと、本当にぎゅっという感じで握った。
 
僕は驚いた。
女性、昨日(今日)会ったばかりの女性に手を握られるなんてこと、今までなかったんだ。
 
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「さあ!」
彼女が先導するような形で僕たちはふくぎの迷路(僕はそう呼んでいるのです)の中に入っていった。
僕は『ドキドキ』した。
手をいつ離したのかも分からないほど、だった。
 
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それで彼女の少し後ろを、彼女の後をついていくような感じで歩いていった。
 
それで2〜3分歩いたかな、
「ここ、ねえ、見て!」
彼女が立ち止まり、僕の方を見て、それから指をさした。
僕は彼女の指の先を見た。
「えっ!」だった。
驚いた。
そこはふくぎの迷路(林)の中にぽっかりとあいた感じで1軒の家が建っていて、
そして、その家の屋根にシーサーがのっていた。
 
「どお、いいでしょ!」
彼女が僕に顔を近づけてそう云った。
「うん!」
確かにそうだった。
初めて見る光景だった。
それはとても幻想的だった。
「すごい!」
あらためて驚いた。
「私も初めて見たとき、驚いたの、これって本当にそこにあるんだもの」
彼女は興奮気味に僕を見てそう云った。
 
 
※デジカメで撮りましたが、合成ではありません。白い屋根にシーサーが本当に乗って(置かれて)いるのです。
 
 
 
 
 
「ここから見る伊江島が好きなの!」
堤防の上で彼女が両手を大きく広げながら、伸びをするような感じで言った。
「うん」
僕はうなずいた。
 
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そうなんだ、ここから見る光景は最高なんだ。
 
「好きなの!」
今度は胸の前で腕を組んで
それで、そう云った彼女の横顔がとても輝いていた。
「うん」
僕は彼女を見ながらそう云った。
 
堤防の上、夏の日差しの中、そこに1人の女性。
それは実に絵になる光景だった。
 
「きれいだね!」
僕は目の前に広がる光景もそうなのだが、そんな彼女の存在に、思わず「きれいだね」と言った。でも、彼女はそれを「景色」と思っていたのだろう。
「ええ、とっても!」
僕は「ええ」と云った彼女に次の言葉が出なかった。
 
時が止まったような感じになった。
それは錯覚なのかもしれません、でも、ここにいるといつもそういった感覚になるのです。
穏やかな風と、そして海の香りと、この景色…
備瀬はいつも僕はあたたかく、そしてやさしく迎えてくれるのです。
 
彼女は備瀬の集落の中へと車を進めた。
それはここに何度も来ているような、そんな感じだった。
そして、集落の中ほどにある広場に車を止めて
ルーフを元に戻して
「行きましょ!」
そう僕を見て云った。
「うん」
「ここ、大好きなの!」
そう云いながら、車の鍵をしめ、僕より先に歩き出した。
それはまるで蝶が飛んでいるような感じに見えた。
 
そうなんだ、
僕もとっても備瀬は大好きな場所の1つ。
 
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そして、それは「ふくぎ並木」の迷路を抜けて行ったその時に見える
 
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この景色に出会える嬉しさがあるからなんだ。
 
※本島に来たら、ここ「備瀬」と「古宇利島」、そして「奥武島(この島は離島なのですが、離島といっても本島から一番近いので、本島の一部だと思っています)は必ず寄る場所なのです。
 

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