2015 年 10月 31 日 (土)14時開演 浜離宮朝日ホール
10月はオペラやコンサートで浮かれていた記憶しかない。
なかでも、福井さんのスペシャルリサイタルは
何日も前から期待で大興奮状態。
もちろん、当日、期待を裏切られることはなかった。
第一部 日本歌曲の世界
「赤とんぼ」 よく知っているからこそ、今まで聴いた赤とんぼのなかで
最高なものを聴いた喜び
「初恋」 大好き いつも潮の香りがしてくる
「九十九里浜」 ぞくぞくするほどかっこいい!大人の男の力強さ!
「ゆく春」 絢爛豪華な金の糸に囲まれていく気がする。
「さびしいカシの木」 とても優しい歌い方だけど心の底からさびしくなって
ちょっと辛い。
「死んだ男の残したものは」 シリアの難民の映像がずっと浮かんでいた。
「夢みたものは」 「死んだ男の〜」を聴きながら、凍えていた心が
ここでわあっと温まってぐっときた。
日常生活の幸せをしみじみ感じた。
「ダナエの愛」の時もこんなこと考えていたけれど。
木下牧子さんの歌ってどれも良い歌ばかり。
第二部 オペラの世界
いつもは最前列の席をとるのだけれど、今日は2階の最前列にしてみた。
座席の後方から“妙なる調和”を歌いながら入ってきた福井さん
くるりと向きを変えて2階席の方に歌いかけてくれて
歌の華やかさといい、近くで聴けた嬉しさもあり
天にも昇るような心地良さ。
砂川さんがトスカを歌い始めて、
あ、そう、そう、トスカは嫉妬深いんだったと思い出し、
オペラの世界に引き込まれた。
早くカヴァラドッシを開放してあげてという思いと
この二人の甘ったるい重唱をいつまでも聴いていたい思い。
ちょっとイラっとするトスカのしつこさと、でもそれを上回るキュートさ
会場に広がる瑞々しい声。
二人の甘い世界を演技も交えて長々と観られたせいで
この後の、”歌に生き、愛に生き”や”星は光りぬ”
の感動もひとしおでした。
そして、「オテロ」
”すでに夜もふけた” であの素晴らしいオペラを思い出した。
もう一度、どんなにかこの重唱を聴きたかったか。
オペラだと主人公たちが可哀想で、心の中で悲鳴をあげながら
観なければならないけれど、コンサート形式だと物語に完全に
飲み込まれることもなく、安心して歌に集中できるのも素晴らしい。
日本歌曲の世界とオペラを2つ観た満足感。
オペラもカヴァラドッシとオテロ
こんなに明暗別れるキャラクター
全然雰囲気が違う歌を聴けたことが嬉しい。
福井さんと砂川さん二人実力の高い人が揃うと
舞台の質も二乗になるのだなあと
しみじみと思いました。
第一部 福井敬が贈る 日本歌曲の世界
🍊赤とんぼ
作曲:山田耕作/詞:北原白秋
🍊初恋
作曲:越谷達之助/詞:石川啄木
🍊九十九里浜
作曲:平井康三郎/詞:北見志保子
🍊木兎
作曲:中田喜直/詞:三好達治
🍊ゆく春
作曲:中田喜直/詞:小野芳照
🍊結婚
作曲:中田喜直/詞:山之口獏
🍊さびしいカシの木
作曲:木下牧子/詞:やなせたかし
🍊死んだ男の残したものは
作曲:武満徹/詞:谷川俊太郎
🍊夢みたものは……
作曲:木下牧子/詞:立原道造
第二部 福井敬が贈る オペラの世界
オペラ『トスカ』より/プッチーニ
🍊"妙なる調和"
🍉&🍊"マリオ、マリオ、マリオ!〜二人の愛の家へ"
🍉"歌に生き、愛に生き"
🍊"星は光りぬ"
オペラ『オテロ』より/ヴェルディ
🍉&🍊"すでに夜もふけた"
🍊"恥と悲しみに満ちて"
🍉"柳の歌〜アヴェ・マリア"
🍊"私を恐れるものはない(オテロの死)"
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