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まほうつかいのクリスマス
森山 京・作 佐野 洋子・絵
こんやは クリスマス・イブ。
まほうつかいの おばあさんは こどもたちに にんきのある
サンタクロースが とても うらやましくなりなした。
こんやは とくいのまほうを つかって サンタのじゃまを したくなりました。
まほうつかいは サンタに ばけて かれはを おもちゃにかえて
ひとあしさきに こどもたちのところへ 行きましたが
こどもたちは だれも よろこんでくれません。
でも、このまま あきらめてしまうのは どうしても じゃく!
こんどは こどもに ばけることにしました。
それも、とびっきりかわいい おんなのこに なって サンタから プレゼントを もらうのです。
そして、そのとたん まほうつかいの すがたに もどって あいてを「ぎゃふん!」と いわせようというのです。
まほうつかいは そとへでて とびらのまえに すわり サンタをまつうちに いねむりをはじめ…
だれかに かたを たたかれて はっと めを あけると すぐそばに サンタのすがたが ありました。
サンタは まほうつかいのかおを のぞきこんで いいました。
「こんなところで ねていると かぜを ひくよ」
まあ そのめの やさしいこと。
こえの おだやかなこと。
まほうつかいは うれしさで いっぱいになり
うっかり いちもの しわがれごえのままで こたえてしまいました。
サンタは まほうつかいの ひざのいえに プレゼントを おきました。
まほうつかいは もとのすがたに もどることなど すっかり わすれていました。
ていねいに おじぎをして かおを あげると サンタのすがたは どこにも みえなくなっていました。
サンタからのプレゼントは ぺろぺろキャンデーでした。
まほうつかいは おんなのこの すがたのまま ぺろぺろと なめはじめました。
ようやく まめおわったとき あたりは あさのひかりに つつまれていました。
まほうつかいは あわてて もとのすがたに もどりました。
そして、「メリー・クリスマス!」 そらへ むかって さけびましたが……。
なんと そのこえは かわいい おんなのこの こえに かわっていましたって。
森山 京(もりやま みやこ)
1929年東京生まれ。コピーライターとして活躍したのち「こりすが五ひき」で講談社児童文学賞新 人賞に佳作入選。その後「きいろいばけつ」にはじまる「きつねのこシリーズ・全5巻」(あかね書 房)で路傍の石幼少年文学賞「あしたもよかった」(小峰書店)で小学館文学賞「まねやのオイラ旅ね こ道中」(講談社)で野間児童文芸賞を受賞。など、アイデアと温かみあふれる多くの絵本や児童作品 を発表している。
佐野洋子(さの ようこ)
1938年北京生まれ。絵本作家として多くの作品を発表する一方、作家、エッセイストとしても活躍 。主な絵本に「わたしのぼうし」(講談社出版文化賞・ポプラ社)「おじさんのかさ」「100万回生 きたねこ」「おぼえていろよ大きな木」(以上講談社)などがある。
魔法使いというともっと暗い恐いイメージで挑んだんですが、とってもおちゃめな魔法使いのお話でした。サンタに貰ったぺろぺろキャンデーで若返ったって事でしょうか。。。
若返るキャンデーとか痩せるキャンデーとかサンタさんが持っているなら貰いたいですね〜☆
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