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薔薇と野獣-hosono house-細野 晴臣-haruomi hosono ねじれているテンションをそのままにしておくことも
心地よいなら、それもよいかな、そんな冬の訪れ。
いつでもアタシはあの海を思い出せるし、
いつでもアタシはあの笑顔を忘れないし。
先日の『黒やぎ白やぎ』のライブも無事終わり、
久々に超絶パワフルの先輩ふたりに囲まれて、ギリギリまで緊張しっぱなしで、
やっている時はもうそれはそれで、また緊張なんですが、
ドラムのマサさんのリズムはどんどん引っ張ってくれるし、
ベースの坂出さんの低音は、掬うような安定感があるけれど、
どちらもぽんぽん弾むクッションみたいで、その音のまにまに、
ぽぽぽんと弾んでいるアタシは、降り落ちないように、
サンドウィッチな気分で、おいしい音が出せたかしら、とか。
第二部、リーディングセッションをやるための、
スクリプトを用意していたのだが、
渋谷の街を歩いているうちに、
きょうのライブのことを冷静に考えてみたら、
今回、パイティティが、BarIssheeで音を出すのが最後だということに気付いたアタシは、
ギリギリまで悩んだ末、スポークンワーズ、すなわち、即興で、言葉を話すという
出し物にシフトチェンジしてみた。
それもホントぎりぎりの決断。
第一部の黒やぎ白やぎの音を聴いているうちに、画が浮かんできたからというのもあった。
渋谷の街のあれこれが。Chim↑Pomのスーパーラットのピカチュウがうようよの。
だけど、そんなの即興で言葉がウマい具合に出てくるとはかぎらない。
いちかばちか。
衣装の上に、急遽、纏ってきたトレンチコートにサングラスなんかかけてみたりして、
自分でも予想していなかった出で立ちで、自分でもなにが起こるかわからない
モノへチャレンジしてみた。
うまくいったかどうかはわからないが、アタシからのBarIssheeへのオマージュ。
それはあの壁にしっかり吸い込まれたであろう。
それにしても、共に演奏するというのは実に不思議な魅力がある。
一緒に音を出すことの楽しさを一度体感すると、
虜になってしまう。
まるで、恋の気分にも似ているような、
でも、そこまで、感情的なものでもないし、
演技ともまた違うような、
とても不思議な気持ち。
とにかく、先日のライブで感じたのは、
最大限、フルスロットルで表現すること。
それを観客は生で観て聴いて陶酔出来るわけで、
そこに羞恥心などがあると、台無しになってしまう。
アタシには、まだまだ長い道のりが待っているんだな、と、
あらためて、表現することの奥深さ、そしてそこにある楽しさも
すべて含めて、深いなあと思った次第。
勿論、楽しい ということは大前提で。
誘ってくださった『黒やぎ白やぎ』マサさん、坂出さん、
パイティティ相方ウクレレ1石田画伯、観客の皆さん、そしてBarIssheeの石田さん、
愛をこめて、ありがとう。
Issheeは今年いっぱいでビルが解体されてしまうので、なくなってしまうけれど、
またどこかで再会できるのを楽しみに。
そう。そうやって、気軽に音が出せて場所がいいところって、ホントになくなってきていて、
それも現実問題、切ないよね。
そういった話もふくめて、来月吉祥寺でトークライブに参加するけれど、
坂田明さんと巻上公一さんのお二人とですよ!
それも今から緊張です。
詳細はパイティティサイトで。
予約制みたいですので
お早めに
さて。
先日、ユーミンこと、荒井由実さんのMASTER TAPEという番組を観て、
当時の16トラック録音のそれぞれの音を解析してゆくという、大変面白い番組だったのですが、
ディレクターの有賀氏のモノ作りへのこだわりや、当時のメンバーの音へのこだわりや
実験的な試みなど、ひとりの女性アーティストのファーストアルバムを制作することの
半端ないこだわり方に、釘付けでした。
今日まで聴き継がれてゆく音、だから、妥協は許されない。
いやはや先輩方は本当にすごい。
アタシは当初、エピックソニーというレコード会社所属の女優だったので、
ディレクターたちに囲まれて、それこそレコーディングも見学したり、
ジャケットデザインなどもそばで見ることが出来た。
ひとりのアーティストのレコードを作って、コンサートをやって、と、
それはまた映画製作とはちょっと違うんだけど、
でも、ずっとあのスタジオに籠ってトラックを重ねてゆく作業とか。
音やデザインやいろいろなことにこだわって作っているひとたちを観て、
いつかアタシもこういうのやるのかなあと、思っていたんだけど、それは実現せず、女優の道へ。
やがて時が経って、今、パイティティで、しかも当時のエピックの担当マネージャーの前田氏の
古くからの後輩である、現ジェマティカレコードの高橋社長と一緒に、
パイティティデビューアルバムを作ることが出来たという経緯も、
不思議なご縁で、なにかに繋げられているような気がしてならない。
それは、その後すぐに亡くなってしまった前田氏が、しっかり繋げたのだと、アタシは思っている。
そんなこんなで、パイティティのレコーディングも実は、こだわりまくって、
長い時間かかって録音して、ミックスダウンになぜか、ロンドンのハットフィールドまで行き、
マスタリングはツェッペリンⅢを手掛けたスコットランド在住のエンジニア、
デニス・ブラッカム氏にまで辿り着く。
しかもそのことは後に知った事実なんだという!
こだわる、ということは、それぞれの見解の相違もあれば、果ては口論にもなる。
録音もそうだが、アルバムの曲順やジャケデザイン、すべて自分たち主導でやってしまたから、
色々あったけれど、それでも、完成して、今や音はみんなの元へ届いている。
うん、素敵なことじゃないか。
NHKの朝のラジオで今、『ピクニック』が、かかっているけれど、
それも素敵なこと。
しかも思い起こせば、最初のタイトルは『ポール&メリーへの手紙』だった。
レス・ポールとメアリー・フォードへ捧げた音だということで。
だが、それがいつのまにか『バースデー』というタイトルになり、
アルバム完成時には『ピクニック』というタイトルでおさまっている。
『パイティティエアラインズのテーマ』や
『クロックワークドールハウス』に至っては、トラック数の多さに、
ロンドンでミックスダウンしているときに、エンジニアが思わず音を上げたほど。
ウクレレ2本ではじめた音が、多重録音マニアの石田画伯にかかると、
どんどん音が重なって面白い作品に仕上がってゆくわけで、それはそれで
パイティティの特色であっていいと思う。だけど、ライブでそれをまんま演奏するのは
不可能に近い場合もあったりして、でも、ライブバージョンはそれはそれで、
また、音が毎回違って趣きがあっていいんですけど。
そんなこんなもありながら、パイティティは次のアルバムに向けて、たまった曲を
どうやってレコーディングするか、今、また始動している。
作り上げるために、何本の映画を絵画を小説を観たり思い出したり、そして会話したり。
見解の相違で口論にもなるかもしれないし、限界を感じて投げ出したくなる時もあるかもしれない。
でも、そうやって出来た音はホントにいつ聴いても色あせないというか、
永遠に聴ける音であって欲しいと、アタシも思うわけで。
だから、話は戻るが、荒井由実さんのファーストアルバム『ひこうき雲』のディレクターの
有賀氏の話や先輩たちがこだわった音の話は、細部に渡って丁寧に作り上げた作品であり、
アタシたちが、プロトゥールスなどのデジタル作業でやっている以上の、
非常に贅沢な音作りでもあり、とても勉強に、かつ、励みにもなった番組だった。
余談ですが、当時、荒井由実さんが学生時分に、
あの飯倉のキャンティに出入りしていたという話だけでもすごいのですが、
まあ、あの空間は特別であったにせよ、
そういう、大人も学生も一緒にいられる社交場、素晴らしい才能がたまっている場所、
そういうところも、少しずつ消えている気がしてならない。
そういう酒場があったとしても、そこに若い学生の姿も見かけない。
だいたい、酒を嗜まない。呑むなら、合コンやカラオケ、安い居酒屋チェーン店なんだろうか。
世代を超えて入り交じったサロンのような場所。貴重で大事です。
そして、アタシは今大人になって、次世代へ何を継いでゆけばいいのだろうかと、
ふと、ぼんやりしてしまう、駄目な大人だな、とか思ったり。
は。
いけない。
長々ととりとめなく綴ってしまった。
まあいいか。
きょうは曇り空だし。
外に出たくなかったし。
今まで通り、単行本、文庫版も発売中です。
あわせて今後とも宜しくお願いいたします。
洞口依子公式サイト
のら猫万華鏡
関口和之師匠のニューアルバム『UKULELE CARAVANS』
サイト公開中!
パイティティも参加しております♪
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仰るとおり。かつてのキャンティのような場所、そういう所へ向き合う意欲のある若年層、ずっと繋いでいかないと残念な街になってしまうと思います、東京が。我々世代に出来ることをしていかなきゃな、と。
2012/11/25(日) 午後 11:19 [ すてら ]
ありがとうございます。継承って最近の日本人にとっては不得意なことなのかもしれませんね。
2012/11/28(水) 午前 11:17 [ のら猫小路 ]