Al Bowlly - Midnight, The Stars And You
「それが中二病ってやつ」
「みんなおとこのこのままね」
「そう!おとこのこの名はみんなパトリックである!」
こないだ家族でそんなふざけた話をして笑っていたら、
またある日、別の人々と話しているうちに
「みんな男の子のままなのね」
「そう!おとこのこはみんなパトリック!!」(ユニゾる男ふたり)
と、まあデジャブな会話になったので
ひとり笑っていた。
というわけで、
このごろですが、
ハリーハウゼンなどの映画を観ているうちに
男の子ってずっと男の子なんだなと思ったりするのですが、
自我の目覚めが早いのは圧倒的に女の子らしいです。
9歳で目覚めるという話をききました。(統計的に)
男の子は12歳。
これはなにかというと
たとえば、女の子が下着を自分で選びたくなる年頃が9歳くらいだったりするそう。
男の子は母親に出されたままのパンツを12歳くらいまではいているという、、。
まあ絶対論ではないにせよ、なんとなくわかるような。
で、男の子の話ですが、
私の周りには男の子気質が多い気がします。
ずっと何かに拘り続けて生きていると申しましょうか。
例えば、夫が、小学校の時にレコード鑑賞研究会に入っていて、
そこで聴いたクリムゾンの『21世紀の精神異常者』が衝撃だったと。
なるほど、そこからレコードの溝を一生ぐるぐるするようになり、
脳天までもがぐるぐるになってしまったんだなと推測するわけですが。
映画マニアなども
幼少期の映画体験が大きいような気がします。
私も私で幼少体験が今も尾を引いている気がしますが、
初めてみたケロヨンとか、ハンナバーベラのアニメとか、セサミストリート、
カリキュラマシーンなどなど、
それくらいなもんで、あの頃を「取り戻す」という行為に至っては
カエルのカーミット収集と、(もうやめたけど)
ある日沖縄の58号線を車で走っていたとき、信号待ちでショウウィンドウに偶然みかけた
人形のタミーちゃんを衝動買いするくらいで、うーん、あまり取り戻しても拘ってもいないかも。
話を映画体験に戻しましょう。
映画監督で誰が好きかとよく質問されますが、
あれもこれもで、うーん、それもはっきり言えません。
作品もどれが一番とかあまりないかもしれません。
え?ゴダールじゃないの?とか云われたりもしますが、
じゃあ全部好きかというと、そうでもない。
たまたまキューブリックの話になって、
なんども観まくった『ロリータ』を思い出したのですが、
じゃあそれが一番かというと、そうでもない。
ピーター・セラーズが好きだったというだけかもしれない(笑)。
まあキューブリックに関しては10代から20代はじめあたりで
ほぼ観ていたにせよ。
で、さっき偶然WOWOWでやっていた作品をちらみしていて、
ああ、スター・ウォーズにやられた人って世界中にたくさんいるんだろうな。
ライトセーバーを手に、ダース・ベーダーのマスクを得意げに被っている男たちを
みると、刀もって兜かぶって喜んでいる小さい男の子と変わらないじゃないの!
と思ったりするわけですが。
さてさて、本題へ。(やっと)
今私が興奮気味になっているのは
キューブリックの『シャイニング』に秘められた謎を徹底分析するドキュメンタリー
『ROOM237』!!!
これが公開されるからなのです。
あの部屋に入るって、、
あのホテルにまた入るって、、
ぞっとすることが濃厚に描かれているに違いないと思うので、
これはもうサントラでも聴いて
はやる気持ちを静めるしかない。
では
サントラ話しに参りましょう。
キューブリックのサントラ使いは面白いです。
『時計仕掛けのオレンジ』然り、
『2001年宇宙の旅』然り、
『フルメタルジャケット』然り。
あぁ確かに!と、思い出される方も多いかと存じます。
『シャイニング』は怖い映画なので
怖いぞ〜的な音が効果的に使われていましたが
へえ!と思ったのが、
ポーランドの前衛音楽家のペンデレツキによるスコア。
彼の曲はあの双子の登場シーンでも使われていますが、
トーン・クラスターという技法を駆使した曲が特徴なのようで、
(密集音群とも云うそうですが、
ピアノ和音を腕とかで押さえつけた時に奏でる不協和音、音の塊ですね)
確か『エクソシスト』や『カティンの森』にも彼によるスコアがあったり、
トーン・クラスターから奏でられる音の塊は
確かに恐怖感を煽るんですねえ。
で、個人的に恐いなあと思うのが、
『シャイニング』のボールルームの音楽と
ラストの音楽。
なぜ恐いのかと申しますと、、、、
これらの時代の音楽をよくFEN(またしても!)の番組で聴いていて、
確か夜の深い時間だった記憶がありますが、
夜ひとりで聴いていると
ダンスパーティーに興じる昔の人たちの映像とかが勝手に脳内映写され
魅惑的に私を誘惑するのです。
楽しいわよ早くこっちにいらっしゃいよ!
と。
でも、それはみんなもう死んでいる人たちなので、
そっちへは行けない。
私はつまんない参考書相手に解けもしない数式なんかと悶絶している。
時折母親か誰かが部屋を覗いてチェックする。
それもまた恐怖。
それから大人になって古いホテル、
(たとえば植民地時代のが望ましく、
今はなき香港のレパルスベイホテルや
改装前のシンガポールのラッフルズ等)
に行くと必ず
この頃の音楽が勝手に脳内再生されて
いないはずの着飾ったご婦人や殿方が
あははおほほしていた享楽的なシーンを勝手に妄想するわけです。
古い場所や古い音楽などをまぜこせにして出来た妄想を通じて、
繋がるはずもない過去と現在を行ったり来たりする。
そう!まさに『シャイニング』のあの世界だったわけです。
だからあの映画を観た時、
あの誰もいないはずのボールルームのシーンでスーッと血の気が引きました。
うう。
思い出すとキリがないし、
きょうはまだ昼間なのでこのへんでおわりにしますが、
古いものから
またしても独りよがりな妄想に走る私は
やはり少女の頃に夢中になった
何かを「取り戻す」ことに
潜在的に囚われている「女の子」なのかもしれません。
というわけできょうの曲は
そのラストに流れたAl Bowlly『Midnight, The Stars And You』
「魂を売ってでも一杯の酒を!」
ごきげんよう