のら猫の独り言『のら猫小路日記』

公式HP『のら猫万華鏡』http://web.mac.com/yoolly/

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Aujourd 'hui C'Est Toi


UN UOMO E UNA DONNA - "Aujourd 'hui C'Est Toi" (Original Soundtrack LP 1967)



 
 外苑の森を抜ける車。
 何度も通ったこの道。
 反旗を翻すヘルメットの若者たち。
 投石。機動隊。
 ここも景色がかわるのね。 
 昭和の風景がどんどんかわるね。
 そうね。
 まあ永遠なんてないものね。
 でも、小さい時から見慣れてきたもの、
 親しんできたものがなくなるのは、
 ちょっとさみしい。

 小さな手を引いてくれた人は
 いつのまにか小さくなって
 小さな手の人は
 いつのまにか大きくなって
 それもそれぞれの時の流れ。

  骨色の壁づたい、
  患者はストレッチャーにも車いすにも乗らず
  ふらり歩いて手術室の向こうへ消えていった。
  ドアが閉まると、誰かが、
  思い出すね、と云うので、
 なにを?と返す。
 ああ、あの日のこと。
 忘れていたわ。

  車のドアミラーの中を過ぎ行く雑景のように、
  あれもこれも、過ぎてゆく。
  そうやって、
  消したい過去があるとしたら、
  どのみち、消えてゆくのだから、
  記憶にあろうがなかろうが、
  みなおなじ。
  でも、愛しいと感じたい。
  今は。今だけでも。

  というわけで、9月もそろそろ終盤。
  はやいもので、もう数ヶ月で今年も過ぎてゆくのでありました。 
  季節の変わり目おからだご自愛なさってくださいませ。

  
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   朝からずっと同じ歌詞がループする時がある。
 昨日もずっとこの部分だ。
 ぅおー タイア イエローリボン ラウン ディ オーークトゥリー 
 イッツビーン スリーローングイヤーズ ドゥユー スティールウォンミー♪ 
 イフアイ ドンシー リボン ラウン ディオークトゥリ
 I'll stay on the bus ,forget about us,  put the blam on me
   イフ ドン シー イエローリボン ラウンディ オーーークトゥリー♪
 
 で、なぜか突然思い出したのが、元ネタのDawnのじゃなくて、
 アメリカンパロディシアターのひとつのスケッチのワンシーン。
 この黒人ソウルを失ったドンが歌うこのシーン。
 なぜなんだろう。
 それは地下鉄に乗っている間も
 メールを打っている間も
 試写室に入って映画を観ている間にさえもちらりちらりと。
 ボリュームを誰かが自在に強弱しているよう、
 とぎれとぎれだったり、フルテンだったり。
 ずっとその部分を繰り返し繰り返し、
 耳の奥から聴こえてくるのであります。
                    (一応元ネタも)


 落ち込んでいる時に、なんでこういう能天気な歌い方を思い出すのかがわからない。
 まあ歌詞は例のあれですが、10代の頃に読んだ米文学を思い出したり。
 酔いどれ作家の数々。ピート・ハミル。『ニューヨークスケッチブック』。
 ニューヨークかあ。いつか行けるんだろうか。
 そう思っていたら20代の始め頃、ホントに行けて、
 酔いどれ作家には逢わなかったけれど、酔いどれ映画学生たち、愉快な酔いどれたちには
 たくさん出会えて、パリにはかなわないけど、わりといい街だったなあ。まだ911の前。
 ニューヨークで酔いどれながら書く気分って
 どんなんかなあ、とか妄想してみたりして。
 50年代くらいのニューヨークがいいね。
 
 で、50年代のアメリカといえば、
 なぜか突然、フルートグラスじゃないパーティーグラスのシャンパンが似合う
 マリリン・モンロー。
 彼女がアーサー・ミラーと結婚していた時代が
 個人的には一番好きだったのですが、
 そうでもないかなとハタと気付き、
 それから朝から耳の奥から聴こえていたあの能天気な歌が、夕暮れ時、
 これにかわったのです。

   おーるおーぶみー ほわい のっとていく おーるおぶみー
 きゃんちゅーしー あいむ のーぐっど うぃざうとゆー
 ていくまいりっぷ あい うぉんと るーずぜむ
 ていくまいあーむ あいる ねばー ゆーず ぜむ
 よーぐっばい れふっみー うぃず あい ざっと くらい
 はう きゃんない げっと あろんぐ うぃざうとゆー
 よーとぅっくざ ぱーと ざっとわんすわずまいはーと
 そー ほわい のっと ほわい のっとていく おーるおぶみー!
 
(この映像の50年代のグルーヴ感いいなあ)

 とまあ、いろいろループする曲ってそんないつもあるわけじゃないんですが、
 映画や絵画を観たり本を読んだり、或いは誰か興味深い人やある情景から
 突然曲が耳の奥から流れてきて、ループ再生することあります。
 



で、こないだ、昔やった村山由佳原作のラジオ劇のデータをデジタル化していたのですが、
 これもピアノ曲とか使われていたと思いきや、そうでもなかったと。
 グールドのバッハとかなかったっけかなと。
 でまあ、あらためてヘッドフォン再生してそのラジオ劇を聴いていたら、
 ラジオ劇はいいなと。
 生々しい演劇は嫌いだし、
 映像化することで、原作から離れてゆくモノもあるし、
 いやなによりも、音だけの世界の、耳から入ってくる世界の
 独特のエロスがあるわけです。
 ああ、でも耳が聴こえなかったら!ということも想像します。
 なんにも聴こえない世界。
 あなたの云っていることや
 草木のざわめきや、
 潮騒の音も、
 ピアノの音も、聴こえないのです。
 でも、イヤな音も聴こえないのですよね。
 例えば、耳の聴こえないあなたと
 目の見えないなあたし。こういう関係の場合、ふたりしてどんな対話をするのだろう。
 んん。これは深く想像してしまうなあ。
 で、ふと思い出したこと。
 そうだよ、最近がっつり朗読やってないじゃないか。
 声にして本を読む。
 案外いいもんです。
 いつかアタシにとって一番敬愛する作家の本を声が枯れるまで
 読んでみたい。

 
 ふふん、まだ耳奥からはなんの歌も聴こえてこないぞ。
 ほっと、ちょっと幸せな土曜日。
 
 ソダーバーグ。これでとりあえず映画引退作らしい。
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 これも朗読版やりたいものだなあ。

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Summer Dreams


 海で泳いでいると、たまに魚に食いつかれる。
 こないだも、透明度の高い海で泳いでいて、
 干潮時だったので、かなり深いところまで泳ぎ、
 海女ばりにケツをぷりんと浮かせ、ずぶずぶ潜っていたら、

 いきなり巨大魚に遭遇。ひー。


 はい。で、きょうは、ピラニアのサントラなわけだが。
 ピノ・ドナッジオ。デ・パルマ、ダリオ・アルジェント、ジョー・ダンテなどなど
 色々な映画のサントラを手掛けるイタリア人の映画音楽家です。
 で、このピラニアの曲もいいんです。どこか耽美的でメランコリックというか、
 イタリア式といいますか、そうそう、サンレモ音楽祭の常連なのね。 
 60年代のサンレモ音楽祭といえば、カンツォーネ全盛期。この方も
 映画音楽やるまでは、いかにもイタリアらしい美しく官能的なメロディを歌っていたのですね。
 

 で。ピラニア。
 といえば、ジョー・ダンテ。
 ダンテといえば、ヨシミ。
 というわけで、
 かれこれもう20年以上のつきあいになる沖縄の友人・ヨシミ。

 彼はパイティティで口琴奏者としても参加しているが、
 本職はCM制作。(沖縄在住の人ならみたことがあるものばかりだ)
 で、彼は突貫小僧という映画サークルにも参加していて、
 映画には詳しい。元々なぜアタシは彼を知ったかというと、
 『パイナップルツアーズ』という沖縄の映画で知り合った。
 (以下ここからは早回しか早送り)
 彼は美術助手をやっていて、いつもTシャツの袖をくるくるロールアップして
 そこに煙草を挟んでいた(気がする)。なんだ米兵みたいだなと思いきや、
 ボロボロのGパンに革靴のかかとをつぶして履いていた(ような気がする)。
 腰には美術助手らしくナグリをぶら下げ、とんてんかんてん作業していた(恐らく)。
 離島での夏の長期ロケ。いつのまにか、彼は裸足で劇用車を牽引していた。
 てか、裸足って。。。ちょっとびっくりした。

 ロケ中はあまり話もしなかったが、どういうわけか、
 その後、仲良くなった。
 仲良くなった、ある夏。
 一緒に泳いでいた沖縄っこたちがなぜか裸族になっていた珍事件もあった。
 みんな体中毛むくじゃらで、小さい頃新聞でみた中国奥地の多毛児をふと思い出した。
 腕の毛むくじゃらを出して「がじゃん(蚊)除け!」とか笑っていたっけ。
 
 西瓜のカタチのヘルメットを被って50CCバイクでぶぶぶと現れたり、
 沖縄で逢うと、暑いというのに、アイロンのかかったボタンダウンのシャツのボタンを
 上まできっちりしめ、(蝶ネクタイなどしそうな勢いな)
 その上から、なんかどっかの会社の営業販促のようなハッピかジャンパーを羽織っていた。
 それが後に、アキラのような赤ジャンになり、
 冬でも夏でもそれを羽織り、ピンクやうす黄色のボタンダウンのシャツ
 (きっちり上までボタン閉め)に酒屋がするような前掛けを
 (その前掛けはアタシがプレゼントしたのだが)いつもつけているという、
 変わった風貌の男だ。
 そのままの恰好で那覇空港から羽田空港までやって来るもんだから、
 那覇空港のお土産やのおばちゃんにも顔。
 うちの母などはあの前掛けのおかげで、「あの人酒屋さんよね」を繰り返す。
 いくら違うと云っても「だって、あの人酒屋さんよ」と。
 そんなヨシミは、猫好きで、ある日、拾った仔猫をかいはじめた。
 はじめての子育ての様子があまりに面白かったので、
 アタシは思わず写真で連載漫画を作ったほどだ。
 その上、弟子を数人持っている。武富一門とやららしい。
 ちなみに師匠が弟子に「うちに入ってくれ!」と、
 「土下座」をしないと、入門出来ないという、
 不思議な一門だ。(長いよ説明)

 で、なぜこんなに執拗にヨシミの話をするかというと、
 (と、まだちょっと説明はつづくがここからが本題)
 奴は80年代サブカルマニアで、
 80年代から抜けきらないでいつづける大変貴重な存在でもある。
 熱烈なジョー・ダンテのファンで、ずっとずっとダンテに悶えている。
 Googleでジョー・ダンテ 沖縄 ヨシミ とサーチすると、
 すぐにヨシミのダンテ関連記事が出てくる。(はずよ)
 ジョー・ダンテ以外にも好きなものはあるはずのだが、(たとえばMr.BOO,ヒカシュー、
   モンティパイソン、鉄塔、壇ふみ、など)とにかく、ダンテを敬愛してやまないヨシミ。
 とうとうその想いが満期になり、(積み立てか!)
 ジョー・ダンテの『ピラニア』ブルーレイ版DVDの解説を書いたそうだ!
 これはスゴいことだ。

 ずっとずっと好きでいるということ。
 それはとても尊いこと。
 ヨシミにはずっと変わらないナニかがある。
 それは変態なこと。
 だけど貫くことは貴重なこと。

 さらに奴はヒカシューのメンバーともお知り合いな上、
 パイティティを通じてセッションもしている。
 さらには、沖縄国際映画祭ではあのマイケル・ホイにもインタビューしている。
 もっとすごいのは、造形の師匠・原口智生氏に直接特殊メイクをしてもらったり
 (これはパイティティのDVDでも観られるが)とても可愛がられている。
 (真夜中の渋谷の街角でアタシが紹介したんだが)

 他にもいろいろお得な特典を受けている「特典王」ヨシミ。
 ずっとずっと好きだったダンテへの熱き想いが(いろいろ課金もしたかいあり)実ったヨシミ。
 とうとう、ダンテ評論家への道が開けたというわけで、
 映画秘宝とかからもダンテ関連で原稿依頼いただけるといいよなヨシミ!
 とまあ、ここでダラダラと説明しつつ、宣伝してやったという次第。
 というわけで、ヨシミ君、おめでとう!! 9月27日発売!


 
 ヨシミの所属する突貫小僧のサイト http://tokkan-kozo.com/
             (ブックパーリー那覇では私が出演した『マクガフィン』も上映!)
 
 
 ついでに週刊文春シネマチャートも http://shukan.bunshun.jp/category/chinema_chart
 
 のら猫情報〜
 そろそろ新連載もはじまる予定(なはずよ)!お楽しみに!
 

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ひまわり

http://youtu.be/XFhxbxTlAWg

夕暮れ時。
知らない路。
車転がし、
ラジオ聴いていたら、
映画音楽が流れてきた。
いわゆる、うちらの親世代ならよく耳にしたであろうあの名曲、ひまわり。

知らない路には、ひまわりは、咲いておらず、あたり一面、背の高い緑と絵の具をぶちまけたような空色で、
ふと、一本路の行先に、一本のひまわりがくるくるまわっている姿が浮かび、映画音楽のひまわりに歌詞をつけたものを思い出した。

くるくるまわるひまわり人生。

シュールな歌詞だともいえるが、
くるくるまわるひまわり人生だなあ、
と、本当に思えてならなかった。

わたしが、わたしじゃなくなるとき、
わたしに関係するなにもかもが、
わたしとは無関係になり、
なにものとも、完全に無関係になる。

くるくるまわるひまわり人生。

また別の空間に、別の世界が存在していて、そこにすぽんと入ってまたくるくるまわる。
回転を速くして、そこからまた飛ばされて、別の空間にすぽんと入る。

ふと、ひまわりの種の在り処を思い出した。
たくさんの種をつけるあの部分に、
鳥が啄み、種がなくなる頃、
やっとひまわりはひまわりじゃなくなるんだな。
枯れ果て朽ち果て、
消えてゆくんだな。
まあ、こころのもちようね。

てか、日本はもう秋か。
おやすみなさい。

週刊文春シネマチャート

http://shukan.bunshun.jp/category/chinema_chart

砂の女

風まじりの 雪がすべる 浜辺に

いなづまのような なみがとどろく

あなたの好きな 景色だわ 君は

そうささやいて さみしそうに 目をそらす

じょうだんは やめてくれ

なげやりな 君の視線 たどって

いらだちがあつい うずをえがくよ

話しあるなら早くして 君は

そうつぶやいて ほほをかたくこおらせた

じょうだんは やめてくれ

はりのような 砂のつぶに おそわれ

かばうように君をだいて もどるよ町へ




鈴木茂さんの「砂の女」
松本隆さんの作詞による名曲。

砂の女と云えば、安部公房。
あれほどの世界を書ける
作家、日本に現在いるのだろうか。

ここしばらく、白濁色に変幻する酒をのみながら、独りぼんやりしている。
すると、この歌が耳の奥からやってきて、つい、砂のことを考えてしまう。
砂の感触、
砂を噛んだときのこと、
砂だらけの犬、
砂の時計、
砂文字、
砂だんご、
砂、砂、砂、

おー。

じょうだんはやめてくれ。

なんて。
白濁した夜を潜り、
砂まじりの朝を迎える。
少しずつ変幻しているのかも知れない。

http://youtu.be/LVd0H4uOeQQ

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