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クライミングへの道
日々是修行。クライミングも人間力も、生涯成長できると信じて。

書庫インドアクライミング日誌

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クライミング中の自分の内面が変わってきた。

宇城道塾に通い出して6年。
初めて参加した時は、あまりの「パラダイムシフト」に混乱した。
常識ではあり得ないことを経験させてもらったからだ。

武術の奥義である「気」。
宇城先生のように「気」を自由に使いこなすことはもとよりできないが、
「気」の通った身体…先生の言われるところの「統一体」となるだけで、
想像もつかないほどの桁違いの能力や力を発揮することが出来る私たちの身体。
本来、日本人はこうした身体を有していたのだ、と気づかされた時、
この能力を失ってしまった今の私たちがどれほど哀しく、可愛そうな存在か…
これからこの国を背負って立つ子どもたちには失ってほしくない、という想いが
滾々と湧いた。

しかし、これを伝えることは非常に困難である。
そもそも「気」の存在を口にしたり、日本の伝統に即したことを言うと
嫌悪感を持たれてしまうことが多い。
「科学的」と言われていることに絶対的な信用を置く現代人には眉唾なのだ。

宇城先生が言われる通り、先ず私たち自身が変わり、
周囲に映していくしかない。

今の私にできることは、先ず私自身が「統一体」を手に入れること。
そして、人間を磨き、信頼されるとともに、
いくつになっても良いクライミングができるようになること。

そう、先ずは自分が変わること。

そのために、毎日24時間が修行!と思い、
常に正座をし、どんなに朝が早くても宿泊先でも、
古伝空手のサンチンの型を毎日欠かさず行い、
ゴミを見つけたらすぐ拾い、靴やトイレのスリッパを揃え…
必死に、自分に誠実に、横着をしない心構えで過ごすうちに、
内面が少し早くなってこなせる仕事の量が少し増えた。
そして全ての事象は自分のせいであることに気づくとともに、
自分に言い訳をせずに「今」に集中できるようになって来た。
そして、先生が「優秀な人間とは調和力のある人間だ」と言われたことにハッとなり
「調和力」を自分のキーワードにして心を動かすようにすることで
自分の身体が周囲の空気感に順応して動くようになり、生き返ってきた気がした。

そして最近、クライミング中の自分の内面が少し変わってきていることに気づいた。

良い集中がクライミングの間中途切れることなく続けられて、
本当に力を出し切って落ちるまで、もしくは登りきるまで、
居着くことなく次の動きを探り、身体の中から湧いてくるような、
変な力みのない、質の良い力が出せるようになって来ている。

「調和」の精神。
これが自分の変化につながっているようだ。

そうだ。生涯を通じて、こういう変化を目指して行けば良いのだ。
他との比較は一切なく、自分の中の深さと対峙することで得られる進歩、成長。
そして調和力の成長。
職人の世界や武術の世界で生涯修行、と言われることの意義が
やっと少し分かりかけてきた。

希望が出て来た。
自信もちょっぴり…これが本当の「自信」というものか。
あるグレードが登れたり、競技である順位を取ることで得られる
「自信」に似た心境は、本当の「自信」ではなかったようだ。

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