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【発達障害当事者の二次障害症状の再帰性】
発達障害当事者の子育てをしていると、 私達の感覚情報のステレオタイプの思い込みが障害当事者のパニック症状、心的不快を更に拡大する情況を何回も経験する。 発達障害当事者の二次障害の特徴は、症状の再帰性だと思う。再び過去と類似あるいは似た情況での不快体験をすると過去の精神状態に立ち返り、パニック症状、心的なストレスが以前にも増して拡大する。 当事者本人が自ら再帰症状を招来する場合よりもより深刻な場合は支援する意図での周囲の善意の人達が症状を再帰するよう仕向けることだ。後者の場合、「仕向ける者」はあくまでも支援の意図での励ましの行為だと信じて疑わない。【本人のためを思って】との障害に対する理解の欠如、無知ゆえにそうしてしまう善意の押し付け支援が度を増している場合のほうが解決の途は遠くな る。 この精神的なトラウマ体験には再帰という現象が宿命的な問題なのである。 当事者はトラウマ、心的外傷の体験者だから、後遺症として一般の健常人だったら何ら問題でない通常は心地良い情況、快い刺激に感じらる日常生活上の多様な聴覚、視覚、 触覚的な刺激を、自分を襲う刃のように感じることを理解しないと支援にはなり得ない。我慢して乗り越えると言う支援の方針は支援者側の自己の価値観の押し付けに過ぎない。 自分に話しかけてくる他人の声、姿、耳に聴こえる周囲の生活音、音楽、テレビの音、心地良く温かな太陽の光、春先の揺らめく陽炎、抜ける様な青い空の色、 爽やかな微風などに至るまでのあらゆる感覚情報がパニックの引き金になる可能性がある。「健常者が快く感じているこれらの環境的刺激をASDの障害当事者も同じように快く感じている、あるいは感じられる方が幸せになれる」とか健常者が思い込み、善意の支援指針を考えてそういう環境を整備したり、幸せが満ち溢れている筈の善意に基づいた社会活動の場へ誘導するとさらに症状の重篤化に繋がる。心的外傷被害というものが本質的に再帰性という特徴を持っていることからの当然の帰結である。二次障害の再帰性を確りと把握する支援の在り方が必要だと思います。 |
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