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アミのひとり言 (岸和田)

第二のWatergate Scandal

Watergate Scandal(事件)は、共和党Richard Nixonが大統領選挙で民主党本部のある建物Watergateに盗聴器を据え付けた事件が発覚し、大統領を辞任することになった事件だ。実行犯5人が捕まっても、Nixonは、当初、自分とは関係ない、White Houseは無関係と嘘をついていたが、いくら受刑中の家族の面倒を見てくれるとはいえ、35年も刑務所で暮らすのは耐えられないと、ついに実行犯が大統領の命令だったとしゃべったため、Nixonは辞任に追いやられた。19748月のことだ。
 
あれから43年後、今度はTrumpが同様の危機に直面している。昨年の大統領選挙で、Trump陣営は、勝つために何でもしていた。民主党大統領候補Hillary Clintonに不利な情報を流してくれるなら、時の宿敵ロシアの力でも借りるというのがTrumpのやり方だ。大統領選挙前の7か月間に、選挙対策本部幹事Mike Flynnは、ロシアの駐米大使らと、電話や電子メールで少なくとも18回接触していたことが発覚している。ロシアのPutinは、Hillary Clintonが大統領になると最悪の事態になると、昨年夏ごろ、彼女の選挙運動妨害を国あげて画策してきた。Hillary Clintonは、ロシアによるCrimea強奪への対抗措置としてロシアに対する経済制裁をEUなどと連携して強化すべきと主張していたからだ。当時、世論調査では、Trumpに勝ち目はなかったが、Trumpが勝たなくてもHillary Clintonに打撃を与えることができればそれでよいという立場だった。
 
一方のTrumpは、選挙に負ける見通しだったから、自分を応援してくれる者なら誰でも受け入れるという方針。選対本部幹事Mike Flynnには、「君を副大統領候補にしてもよい」と甘い言葉をかけて、Putinの力でも借りて敵(Hillary Clinton)の弱点を探せと指示していた。一時期の選対本部長Paul Manafortは、ばりばりのPutin系黒幕で、Trumpがその力を利用するため選対本部長にしていたが、あまりにも彼の過去がロシアから14億円($12.7 million)受け取ったとか、その前に11億円($11 million)受け取ったなどの事実が暴露されると表舞台から消滅した。
 
FBI長官は大統領が任命する。そのJames Comey FBI長官が、解任された前国家安全保障担当大統領補佐官Mike Flynnの捜査を徹底的にすると表明し、その予算を要求した途端、Trumpに解任された。自分が任命したFBI長官が変人で有害だというのだ。実はTrumpComey FBI長官にMike Flynnの捜査をやめるよう圧力をかけていた。James Comeyは信念の持ち主だから、Trumpの命令に従う人ではない。自分が解任されても大統領特権だから仕方ないとの立場。
 
司法省は、Trumpのロシア疑惑をはっきりさせるため、元FBI長官Robert Mueller72才)を特別検察官に選任した。特別検察官はTrumpに任命されるのではないから、独立して自由に捜査活動ができる。Mike FlynnPaul Manafortなど4人の怪しいTrump系人物とロシアの関係を調査し、昨年の大統領選挙にロシアが関与したことが証明されれば、Trumpは首になる。Nixonに続いて米史上二人目の大統領辞任(又は弾劾)の日は年内だろうか。Trump就任時、大方の見方は、「汚職で途中退場」だったが、どうやらRussiangate Scandalで退場することになりそうだ。

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昨年24日、世界の金融史上最大の窃盗事件が起こっていた。米国NY FRB(米国連邦銀行、日銀に相当)のBangladesh中央銀行口座から、一瞬のうちに8,100万㌦(約90億円)が、北朝鮮のハッカー集団に盗まれたのだ。ハッカー集団が銀行間の取引システムSWIFT (Society for Worldwide Interbank FinancialTelecommunication) を操作して、Bangladesh中央銀行からPhilippinesのリサル商業銀行(RCBC)の5つの口座に合計8,100万㌦振込ませた。このドル金額は、Philippinesの外為業者により、一旦、現地通貨ペソに両替され、その後2513日にかけて、全額、中国系Philippines人の口座に振り込まれた。
 
中国人少なくとも2名がPhilippinesリサル商銀から現金を引き出し、カジノで資金洗浄して香港など国外に送金したようだ。米国捜査当局とPhilippines捜査当局が協力して、この取引に関与した中国人を追っている。ハッカー集団による現金の窃盗としては史上最高額、しかもこの窃盗団は北朝鮮国営サイバー強盗団と判明したから、国家が別の国家の金を盗んだのである。
 
2013年、韓国メディアのコンピュータが北朝鮮ハッカー集団Lazarusの攻撃を受け、2014年、Sony Picturesが金正恩暗殺映画を上映したところ、同じ北朝鮮ハッカー集団の攻撃を受けた事件があったが、今回のBangladesh中銀SWIFT窃盗事件もすべてLazarusによるもので、同じ暗号が、ハッカーの足跡を消すのに使われていることも最近判明した。今回の窃盗事件は金銭の実害があり、金額が巨大で、首謀者が北朝鮮国家であることが判明したので、被害者の米国は、北朝鮮に強硬な態度で臨むと思われる。

Bangladesh中銀の口座が狙われた背景には、一概に発展途上国のコンピュータシステムは、この手の外部からの攻撃を防御するための安全面の対策が充分ではないという事情があるようだ。安全対策を万全にしようとすると莫大な予算が必要なので、そんな余裕がない。昨年24日のFRB Bangladesh中銀事件(既遂)と同時期に、ベトナムとEcuadorの銀行にも不正な送金指示が同じハッカー集団から出されていたが、送金先のspellingの間違いがあったため、これは未遂に終わっている。(FoundationとすべきところをFundationと記載した)

事件を捜査している米国捜査当局は、コンピュータシステムの内部情報提供者が、米国FRB側、Bangladesh中銀側、それにPhilippinesリサル商銀側の三方にいたはずとみている。あまりにも正確にSWIFTによる送金指示を出しているので、送金先・受領先銀行双方の内部の協力者なしには、8,100万㌦もの送金が実行に移されるはずがないという。

このような事件の責任を取る形で、Bangladesh中銀の頭取(Mr. AtiurRahman)は昨年3月辞任、Philippinesリサル商銀の頭取(Mr. Lorenzo Tan)も昨年5月辞任している。巨額の預金を預かる銀行の頭取は、あらゆるサイバー攻撃に対抗できるだけの安全対策費用をかけなければ、巨額の預金が一瞬のうちに盗まれると、身をもって知らされたようだ。

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先月、福岡で、白昼堂々と3.8億円もの現金を強奪されるという事件が発生した。今時、こんな大金を現金で輸送するというのも、一般常識と相入れないものがあるが、二人組犯人はまだ見つかっていない。東京の貴金属店の会社員男性(29才)は、金塊買付のために福岡に出張してきて、420日午後025分頃、福岡市中央区のみずほ銀行福岡支店で現金38,400万円(約38kg)を受け取り、キャリーバッグに詰めて、道を渡った駐車場でレンタカーに積み込もうとしている時に、二人組の男にスプレーのようなものを吹きかけられ、そのすきにカバンごと強奪された。
 
二人組の男らは白のステップワゴンで逃亡し、警察が行方を追っている。偶然、420日夜、福岡空港から、韓国人の男4人組が、税関に無申告で、合計73522万円の現金を香港に持ち出そうとしていたところ、手荷物のX線検査税関職員に見つかり、関税法違反で逮捕されるという事件があり、3.8億円はこの一部かと思われたが、7億円は、みずほ銀行ではない別の銀行の帯封がついており、この現金移送を依頼した韓国の自動車販売会社の話で、日本の顧客から預かった自動車の購入代金と判明したので、現金強奪事件とは関係なさそうと判明した。
 
多額の現金強奪事件で思い出されるのは、49年前に東京都府中市で起こった3億円強奪事件だ。僕が大学1年の19681210日、日本信託銀行国分寺支店から東芝府中工場にボーナス用の現金輸送車が向かっていたところ、偽装白バイに乗った「警察官」が、車に爆弾が仕掛けられている情報があるので調べると運転手ら4人を降ろし、そのまま現金輸送車ごと3億円を強奪して行方をくらませた。この窃盗罪(刑法235条)の時効は、刑事訴訟法2504号により7年、その間、延べ17万人の捜査員を投入し11万人もの容疑者を調べたそうだが、犯人は特定できていない。
 
しかし、警察はそれらしき人物二人を特定していた。二人とも車やバイクの窃盗を繰り返す、立川グループに属する地元の不良若者で、当時19才と18才の少年、二人は親密な友人の関係であった。19才の方は、事件の5日後、重要参考人として警察が自宅を訪問したが、家族に居留守を使われ、会えず、その夜、少年は自分の部屋で青酸カリ自殺を遂げた。18才の方は、時効完成直前に警察が調べ発覚したそうだが、事件後、急に金回りが良くなった人物とのこと。もともと貧しい家で、事件当時父親は病気で入院中、少年はスナックを経営する母親にしょっちゅう金を無心していたという。その少年が、事件後の4年間で少なくとも1億円ほどの金を動かしていたことを警察はつかんだ。高級外車を乗り回し、ハワイで高級別荘も購入、母親に750万円渡し、友人に現金数百万円を貸したりと羽振りがよい。警察が別件の恐喝容疑で少年を逮捕したのは、時効完成の25日前。カネの出所など不審な点ばかりで、裏付けをとると嘘だと判明する。しかし、決定的な証拠に欠けるため、起訴までもっていけず、結局時効が完成してしまった。
 
49年前の3億円は、当時の国立大学授業料(年額12,000円)25,000人分に相当する巨額の現金だった。今回強奪された38,400万円は、大学生716人分の授業料(同535,800円)に相当する。しかし、お金の価値が減ったとはいえ、何とか犯人は捕まえてもらいたいものだ。

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人と犬の共生関係は1万年以上前にさかのぼる。オオカミを飼いならして狩猟犬としたのが始まりとも、外敵の接近を知らせてもらったり追い払ってもらったりしていたとも想像される。犬は人間の食料にならない骨を食べることもできるので、食糧不足の時でも利益相反関係になく、人間と食糧の取り合いをしなくて済む。野生の動物は目が合うと攻撃的になるが、人間と長い間共生してきた犬だけは、人間同様、目で感情を表現する。おねだりする時は目を合わすし、悪いことをしたと思っている時は目をそらす。その後、人が家畜を飼うのを手伝ってくれたり、雪道でソリを引いてくれたり、軍用犬、警察犬、盲導犬、麻薬探知犬として助けてくれ、この5月からは正式な癌探知犬として、山形県金山町民の癌健診で活躍してくれることになった。
 
 犬の臭覚は人間の百万倍とも1億倍ともいわれる(犬種にも対象の物質にもよる)。初期の癌に罹患した人の呼気、汗、尿に含まれる揮発性の有機物質に、訓練した犬は反応する。あたかも、麻薬探知犬が麻薬に反応するように、訓練した癌探知犬は、癌患者の体内で生成される揮発性有機化合物(VOCs = Volatile Organic Compounds)に反応する。癌細胞がVOCsを生成しているというのは以前から知られていた事実だが、犬の嗅覚がVOCsを感知することが最初に医学的に報告されたのは1989年、英国の医者Dr. Hywel Williamsらだ。飼犬が飼主の皮膚の特定の部位をしきりに舐めるようになり、異常な行動に出るので、飼主が念のため病院で検査してもらったところ皮膚癌が発覚したということが2回ほどあった。飼主の男女二人とも、飼犬のおかげで癌の早期発見となって手術で除去でき、命が助かったというもの。犬が舐めていたのは悪性黒色腫(malignant melanoma)だったと分析され、この医者は1989年、医学専門誌 The Lancet に発表した。
 
この情報は、捜索犬や水難救助犬など、いろいろな福祉犬を育成していた、福祉犬育成協会の佐藤悠二氏の目に留まり、彼がLabrador Retrieverを癌探知犬に育て、九州大学医学部の園田英人医師、日本医科大学の宮下正夫医師などと連携して癌探知手法を確立したのだそうだ。実験の結果、皮膚癌、食道癌、大腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、すい臓、乳癌、子宮癌、前立腺癌、悪性リンパ腫など、30種類の癌のにおいを的中率95-100%の範囲で探知するようになった。呼気でも尿でも同様の結果になり、理論上は、人間が椅子に座った状態で体からわずかに出る汗でも検査できる。初期の癌細胞が発する少量のVOCsも感知するから、癌の早期発見には理想的だ。
 
 山形県金山町を含む最上地域は、胃癌による死亡率が非常に高い。鈴木町長は、町の新年度予算で町民の癌健診費委託料1,100万円を計上し、町民には無料で癌検診を行うことにした。町立金山診療所が尿を採取し、冷凍して日本医科大学千葉北総病院に送る。病院と提携している佐藤悠二氏の会社(株式会社St. Sugar Japan)の5匹の犬が、試験管に入った検体の尿をかぎ分け、その結果をもとに、病院側も尿に含まれるにおい物質などを特殊な機器で精密に分析し、癌の有無と種類を判定する。約3か月で結果は本人に知らされる。人間にとって負担のない検査方法なので、是非とも日本全国で導入してほしいものだ。最初に皮膚癌を教えてくれた英国人女性の飼犬は、保護施設から引き取った年齢不詳の雑種だったそうだ。これこそ、まさしく犬の恩返しではないか。

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北海道別海町出身の婚活殺人鬼・木嶋佳苗(42才)の判決がようやく確定した。2009年、8カ月の間に首都圏で立て続けに3人の男性が練炭による一酸化炭素中毒により死亡、全員、不審死直前にこの別海町の女(当時34才)に会っていた。よくよく調べてみるとこの女には過去たくさん愛人がいて、裁判で立件された3人のほかに、少なくとも3人が不審死を遂げている。逮捕された時点でも40代の男性と同居していて、警察の逮捕が遅れれば、この彼も被害者になっていた可能性があった。
 
それどころか、この別海から来た女はたくさんの詐欺・窃盗事件(詐欺未遂・窃盗未遂も含む)を起こしていたことも判明した。20087月、東京都の41才男性から400万円以上を詐取、同年9-12月、静岡県の40代男性から合計130万円を詐取、同年10-12月、長野県の50代男性から合計190万円を詐取して、詐欺罪で立件されている。全員、婚活サイトでこの女と出会った人ばかりだ。男性をホテルに誘い、睡眠薬を飲ませて眠っている間に財布から金を盗み、彼が眠っている間にホテルを先に出るというのが常套手段である。これらの詐欺罪、窃盗罪は裁判で立証されている。
 
別海の女の父は行政書士、祖父は司法書士(元別海町議会議長も)と地元の名士だったが、なぜか木嶋佳苗(長女)は少女時代から盗癖があったようで親を悩ませていたとのこと。高校卒業後上京して東洋大学に入るも中退、ピアノ講師、ヘルパーなどの仕事をしていたらしいが、真面目に働いて生活するような女ではなかった。20078月、千葉県松戸市の自営業の男性(当時70才)が自宅の風呂場で死亡しているところを発見された。死因は不明。生前彼が木嶋佳苗に貢いだ金額は約7,400万円。別海の女はこの資金でベンツを買い乗り回していた。証拠があまりにも少なく、殺人の立件はできなかった。
 
しかし、木嶋佳苗の慢心が墓穴を掘ったと考えられる。20091月、東京都青梅市の会社員男性(当時53才)が一酸化炭素中毒死した事件では、死亡直前に彼の銀行口座から別海の女の銀行口座に合計1,700万円が振り込まれていた。同年5月、千葉県野田市の男性(当時80才)の自宅から出火して全焼、男性の遺体近くに練炭が置かれていて、一酸化炭素中毒死だったが、出火の前に別海の女は男性の自宅から高価な絵画を盗んでいて、彼の銀行口座からは190万円が引き出されていた。同年8月、東京都千代田区の会社員男性(当時41才)が、埼玉県富士見市の駐車場に止めたレンタカー内で、一酸化炭素中毒死しているのが見つかった。女は学校を卒業したら結婚すると約束して、彼から先に470万円を受け取っていた。
 
さいたま地判平24.4.13(裁判員裁判)、東京高判平26.3.12、そして最判平29.4.14すべて死刑となった別海の女に対し、裁判官は、「婚活サイトで知り合った被害者らの純粋な気持ちを踏みにじり、働かずに贅沢で虚飾に満ちた生活を維持するため尊い命を奪った」から、極刑をもって臨むほかないという。戦後15人目の女死刑囚が確定した。

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