原作の書籍が入手できず、著述の確認が出来なかったため、お休みしていました。続きいきます。
「藤原実貞がおかしくなったのは、十日ほど前からであった。」
「手が六本、足が六本、身体から生えていて、その手足を使こうて地を這うのでござります―――」
室田瑞希(むろた・みずき)、むろたんはアンジュルムの第3期メンバー。アニメ『きらりん☆レボリューション』を視聴する中で、観月ひかる役を務めていた萩原舞に興味を持ち、萩原の所属する℃-uteやハロー!プロジェクトにも興味を持つようになった。
3期の3名(他、相川茉穂、佐々木莉佳子)の中では最年長の19歳。
ハロ!プロ研修生を経て、2014年10月、スマイレージの第3期メンバーに選出されたことが発表された。
その後、スマイレージはアンジュルムと改名され、「大器晩成」でメジャーデビューすることとなる。
当時は、つんくプロデューサーの体調不良、事務所がこれからどうして行くかの方向性が定まらず、研修生がデビュー出来るかどうかが微妙で、各ユニットのシングルリリースのペースが落ち、年一度のオリジナルアルバムの発表は不可能になっていた。
アンジュルム(スマイレージ)も模索検討の中、6人体制での活動のアルバムはまとまったものが未だリリースされていない。
研修生の中でもデビューがなかなか決まらない、室田、浜浦、田辺、稲場、山木らは焦っていた頃。特に田辺奈菜美は研修生時代抜群の人気を誇りながら、ハロー!を離脱、現在東宝芸能からデビューしている。
そういう混戦の中から一歩抜け出したかたちの室田のデビューであった。
アンジュルムは幸先の良いスタートを切り、室田もサビのフレーズを与えられるなど、抜群の歌唱力と活発な魅力を活かしている。
彼女の人柄だが、まだアイドルとしてのキャラを模索して迷っている感じはある。それは彼女が見かけ(ショートパンツやチューブトップなどの「動きやすい服」が好き、)とは異なり、考え込むタイプであること。
3期の中では抜群のプレーヤースキルを持ち、年上なので、どうしても
「私がまとめなきゃ、」
「デビュー当初はあんなに、活発に動けていたのに、」
と悩むことも多い。
卒業した田村は、そんな室田に、
「そんなに、気を張らなくていいよ、」
と優しい声を掛けた。
そんなこともあり、「私が田村芽実の穴を埋め、ストイックさを受け継ぐ、」
と公言したものの、田村芽実という目標は、平成史上最強のアイドルスキルを持ったタレントなので、遥かに高い。
そんなむろたんの趣味はグロい。
マンガでもグロテスクなものを好み、映画ではゾンビが大好き。
爬虫類も好み、ブログを閉める挨拶は、
「ばいばいりえわに!」(バイバイ、入江鰐(ワニ))。
ブログの中では同居する祖父がなかなか薬を飲まないので、孫として怒り、涙を流して説教することも。仲が悪くなっても、身体を心配してのことなのですぐに二人は仲直り、ライブやイベントで遠征したりするとお土産を買ったり、自分の写真集を見せたりする。
まあ、アンジュルムの中で彼女はまだ自分を出し切れていない。
そんな彼女が挑戦する役は「動物の精霊」である。
「陰陽師」百足小僧の章では虫退治をした小僧に対して報奨を支払わず、恨まれて、百足にされる貴族が出て来る。
もちろん、人ならざるもの、人語を発しない動きはバレエである。
バレエは舞踏であるとともに、無声演劇である。
オペラがいわゆる歌劇であり、大昔、音響設備が無い劇場で声を届けるように発展したのに逆らい、声を発せず、動きとオーケストラ音楽で魅せる。
バレエの登場キャラクターの中にもいろいろな動物たちが登場する。
眠れる森の美女では長靴を履いた猫や、青い鳥が。
誰でも知っているのは白鳥の湖の白鳥。
バレエは難しい。努力だけで実り、たどり着けるものではなく、体格、骨格、関節の柔軟性など、天性に備わったものも必要となる。
室田は歌唱、ダンスともデビューから即戦力で、研修生時代から表現力はずば抜けていた。しかし、ダンスといっても様々なジャンルのものがあり、アイドルをやっていても、習ってきた振り付けの先生にもより偏りが生まれる。
グロテスクな百足を演じる。ともすれば、滑稽さが際立ち、場面が白けて、現実に引き戻されることもある。場の雰囲気にあった存在感とリアリティを生み出さなければならず、文章表現のように読む人の想像に任せるわけにもいかず、一定の説得力を持たせなければならない。
それには軽やかな、動物を思わせる動きが必要となる。
バレエのキューピットを演じられるくらいの無重力感が必要。
室田の小さく細い体が、歌舞伎役者のような重厚な禍々しさを感じさせるようでなければ、とてもケレン味のある役は活きてこない。
この他に、白犬の精、蛇(蛟)の精など、人間でないものの役を表現する。
それでこそ、彼女の趣味が活かせるのではないか。
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